「韓国でポテンツァを受けたいのですが、扱っているクリニックが多すぎて選べません」——渡韓の準備をしている方から、この形のご相談をいただくことが増えました。実際、韓国の美容クリニックでこの施術を扱っているところは非常に多く、名前を並べていくだけでは候補が減りません。
そこで多くの方が金額で並べ替えようとされるのですが、ポテンツァの場合、それはあまりうまくいきません。同じ名前でも、使う針の種類や設定、回数の考え方、一緒に受けるものが違えば、そもそも比べている対象が違うからです。
この記事では、金額ではなく「体制」で絞り込む方法を整理します。誰が施術をするのか、当日の設定は誰が決めるのか、何かあったときにどうなるのか。ここを三つのふるいにかけると、候補はかなり減ります。そして、そのうちのひとつは、韓国の法律の条文から確認できる部分です。

「ポテンツァができるところ」だけでは、候補が減りません

まず、なぜ絞り込めないのかを整理させてください。
ポテンツァは、韓国の美容クリニックでよく扱われている施術のひとつです。細い針を肌に刺しながら高周波を流していくもので、受ける前に麻酔のクリームを塗って、効いてくるまで待つ時間があります。
扱っているところが多いということは、「扱っている」という条件では差がつかないということです。ここに金額を重ねても、条件がそろっていないので順位が意味を持ちません。同じ名前の施術でも、何が含まれていて何が別料金なのかが違うからです。
施術そのものの流れや費用の考え方は韓国のポテンツァの基本に、日本と比べるときにそろえるべき条件は日本と韓国で何が違うのかに整理しています。この記事は、その手前にある「どのクリニックにするか」を扱います。
絞り込む前に、ご自身の条件を三つ決めます
ふるいにかける前に、こちらの条件を決めておきます。ここが決まっていないと、どのクリニックを見ても「良さそう」に見えてしまいます。
| 決めること | 具体的に |
|---|---|
| 日程 | 滞在は何日か。施術に使えるのは何日目か。帰国日までに何日残るか |
| 痛みの許容 | 我慢して進めたいのか、途中で止めて相談したいのか |
| 次があるかどうか | 今回で一度きりなのか、続けるつもりがあるのか |
三つめが、意外と大きく効きます。今回きりであれば当日の完成度を重視することになりますし、続けるつもりであれば、記録の残し方や帰国後の連絡経路のほうが重要になります。
ふるい① 外国から来た方の受け入れ登録があるか
一つめのふるいは、公的な登録です。ここは調べれば分かる部分なので、いちばん先に済ませてしまうのが効率的です。
韓国には、外国から来た患者を受け入れようとする医療機関が登録する仕組みがあり、その根拠になっている法律があります。冒頭の画像がその法律の見出し部分です。そして、登録について定めているのが第6条です。

この条文から読み取れることを整理します。
| 条文の項 | 書かれている内容 |
|---|---|
| 第1項 | 外国人患者を誘致しようとする医療機関は、要件を満たして市・道知事に登録しなければならない |
| 第1項1号 | 誘致しようとする診療科目ごとに、医療法第77条による専門医を1名以上置くこと(ただし、診療科目が大統領令で定める専門科目でない場合は除く) |
| 第1項2号 | 保健福祉部令で定める医療事故賠償責任保険、または医療事故被害救済および医療紛争調整等に関する法律による医療賠償共済組合に加入していること |
| 第5項 | 市・道知事は、登録した機関に登録証を発給しなければならない |
| 第6項 | 登録の有効期間は、登録日から3年とする |
| 第7項 | 有効期間の満了後も続けて誘致しようとする者は、満了前に登録を更新しなければならない |
ここで注目していただきたいのは、第1項2号の保険の部分です。外国から来た方の受け入れを登録するには、賠償に関する保険または共済への加入が要件に入っています。つまり登録があるということは、この要件を満たしたうえで手続きを踏んでいる、ということになります。
また、有効期間が3年で、更新が必要という点も知っておくと役に立ちます。登録は一度取れば永久に続くものではありません。ですので、確認するときは「登録があるか」ではなく「いまも有効か」を見ることになります。
実際の照会は、公式サイトで誰でも無料でできます。画面の手順は受け入れ登録を調べる方法に一枚ずつまとめています。
なお、この登録は施術の腕前を格付けするものではありません。候補を増やすためではなく、候補から外す理由を見つけるための道具だとお考えください。
ふるい② メニュー表に、どこまで書かれているか
二つめは、公開されている情報の書かれ方です。
ポテンツァは、同じ名前でも中身が動く施術です。ですから、メニュー表の書き方にそのクリニックの姿勢が出ます。見るのは次の四点です。
針の種類や設定について、何か書かれているか。 まったく触れられていないところと、選べる旨が書かれているところがあります。
回数の前提が書かれているか。 「1回」なのか「◯回で一括」なのかで、表示されている数字の意味がまったく変わります。
含まれているものが書かれているか。 麻酔、施術後のケア、再診が入っているのか別なのか。ここが書かれていないと、当日まで総額が読めません。
付加価値税の扱いが書かれているか。 込みなのか別なのかで、最後の金額が変わります。
四点すべてが書かれているところは多くありません。ですので、「書かれていない項目を、問い合わせで聞く」という使い方をしてください。書かれていないこと自体が悪いのではなく、聞いたときにきちんと答えが返るかどうかが判断材料になります。
一覧記事の「おすすめ」をどう扱うかについてはおすすめクリニックの見方にも整理しています。
ふるい③ 問い合わせの返信で、どこまで答えてくるか
三つめが、いちばん差の出るふるいです。
候補を三つに絞ったら、まったく同じ文面を送ります。文面を変えてしまうと、返信の違いがこちらの聞き方のせいなのか、相手の体制のせいなのか分からなくなります。
送る内容は四つで足ります。
- 気になっている部分と、いつごろから気になっているか
- 滞在できる日程と、施術に使える日
- 聞きたいこと三つ(設定を誰が決めるのか・痛みが強いときにどうなるのか・表示価格に何が含まれるのか)
- 日本語がどの段階まで通じるか
返信を並べると、違いがはっきり出ます。四つに順番どおり答えてくるところ、金額の案内から始まるところ、来院してからの説明になりますと返してくるところ。どれが良い悪いという話ではありませんが、返し方はそのまま当日の進み方になりやすいというのが、現地で見ていての実感です。
施術を担当するのは誰か、設定は誰が決めるのか
体制を見るうえで、いちばん実質的な質問がこれです。
ポテンツァは、当日その場で決まる要素があります。肌の薄いところと厚いところでは感じ方が違いますし、痛みの出方にも個人差があります。ですので、次の二つは予約の段階で確認しておく価値があります。
- 「施術を担当されるのはどなたですか」
- 「当日の設定は、どなたが決めますか」
答えが返ってくるかどうか、そして返ってきた答えが具体的かどうか。ここでかなり分かります。
「ドクターも痛くないか確認しながら施術をすすめてくださり、安心して施術を受けることができました」
進めながら確認してもらえるかどうかは、施術中の言葉が届くかどうかと直結しています。
麻酔と痛みの扱いは、体制の話でもあります

痛みの感じ方は人によって違いますので、「痛いか痛くないか」を事前に聞いても答えは出ません。聞くべきなのは、痛かったときにどうなるかのほうです。
「カウンセリングにゆっくり時間をかけていただきました。仕上がりもだいぶ想像通りでしたし、施術が少し痛かったのですがその旨を伝えた時には麻酔を追加して頂けました🫶」
この記録で大事なのは「麻酔を追加してもらえた」という部分ではなく、伝えたときに対応が変わったという部分です。伝えられる状態が用意されていたということでもあります。
予約のときに、こう聞いておくと安心です。
- 「施術中に痛みが強いとき、途中で伝えることはできますか」
- 「そのときに、麻酔を足していただけますか」
当日に足されるものへの向き合い方を、決めておきます

韓国では、カウンセリングの席で追加の提案を受けることがあります。医師とは別に、カウンセラー(室長と呼ばれることがあります)が予算や希望を聞く流れが一般的だからです。
「サービスでLEDも追加してくれて大満足です!」
こうした形で追加されることもありますし、有料の提案として出てくることもあります。どちらであっても、その場で決めなければならないわけではありません。
決めておくとよいのは、次の二つだけです。ひとつは「今日は聞いた内容の範囲で受ける」という上限を先に決めておくこと。もうひとつは、追加の提案が出たときに「それは今日でないといけませんか」と一言聞くことです。
「全ての施術がスムーズに進みストレスもありませんでした。」
流れがスムーズだったという感想の裏側には、当日に決めることが少なかったという事情があることも多いです。
帰国してからの連絡経路も、体制のうちです
見落とされやすいのがここです。渡韓して受ける場合、経過を見てもらえる期間が限られます。何か気になることが出てくるのは、たいてい帰国してからです。
ですので、予約の段階で次の二つを確認しておいてください。
- 「帰国したあとに気になることが出た場合、どこに連絡すればよいですか」
- 「その連絡は、日本語でも大丈夫ですか」
窓口が決まっているところと、決まっていないところがあります。決まっているなら、その連絡先を施術当日に受け取っておいてください。当日にもらっておかないと、帰国後に探すことになります。
あわせて、当日のうちに記録として残しておくとよいものがあります。受けた施術の名前(韓国語の表記のまま)、設定について説明された内容、次はいつごろと言われたか、使われた薬や製剤の名前。この四つを写真かメモで持ち帰っておくと、次に相談するときに話が最初からになりません。
候補表は、この五列で足ります
最後に、比べるための表の作り方です。項目を増やすと埋まらなくなりますので、五列で十分です。
| 列 | 何を書くか |
|---|---|
| 登録 | 有効かどうか(照会した日付も書いておく) |
| 書かれていること | メニュー表に四点のうちいくつ書かれていたか |
| 返信 | 質問四つのうち、いくつに答えたか |
| 担当 | 施術を担当する方と、設定を決める方 |
| 日本語 | 予約/カウンセリング/施術中/会計の、どこまで届くか |
三つの候補についてこの表が埋まれば、ほとんどの場合、選ぶ相手は自然に決まります。埋まらない列が多いところは、当日も同じように分からないまま進む可能性が高い、と考えていただいてよいと思います。
日本語では、どこまで確認できるのか
ここまでの作業のうち、日本語だけでできる部分と、そうでない部分を分けておきます。
法令の原文と登録の照会は、韓国語の画面です。 日本語版はありません。ただ、押す場所と見る列は決まっていますので、手順どおり進めば韓国語が読めなくても確認できます。必要なのは、クリニックの韓国語名だけです。
問い合わせは、日本語で送れるところが増えています。 そして、この記事でお伝えしたい要点はここにあります。日本語で送った四つの質問に、日本語でどこまで答えが返ってくるか——これ自体が、いちばん確かな日本語対応の測り方です。案内ページの「日本語対応可能」という一行より、実際のやりとり一往復のほうが情報量が多いのです。
施術中の日本語は、別に確認が必要です。 予約とカウンセリングが日本語で進んでも、施術室に入ると言葉が届かなくなることがあります。ポテンツァは施術中に伝えたいことが出てくる施術ですので、ここは分けて聞いてください。
- 「施術中も、日本語で伝えることはできますか」
- 「通訳の方は、施術のあいだも同席されますか」
この二つに分けて答えが返ってくるところは、体制が整っている可能性が高いです。
よくある質問
Q. ポテンツァを扱っているクリニックが多すぎて選べません。何から始めればよいですか。
金額の比較より先に、公的な登録の確認から始めることをおすすめします。調べれば分かる部分なので、いちばん早く終わります。そのうえで、メニュー表の書かれ方と、問い合わせの返信の中身で絞っていくと、候補は三つ程度まで減ります。
Q. 受け入れ登録があれば、技術も確かということですか。
そうとは言えません。法律の条文で登録の要件として定められているのは、診療科目ごとに専門医を1名以上置くことと、賠償に関する保険または共済に加入していることです。施術の内容や結果を保証するものではありませんので、候補から外す理由を見つけるための道具としてお使いください。
Q. 登録は一度取れば、ずっと有効なのですか。
条文には、登録の有効期間は登録日から3年と書かれています。続けて誘致しようとする場合は、有効期間が満了する前に更新しなければならないとも書かれています。ですので、確認するときは「いま有効かどうか」を見ることになります。
Q. 施術中に痛かったら、どうすればよいですか。
予約の段階で、痛みが強いときに途中で伝えられるかどうか、そのときに麻酔を足してもらえるかどうかを聞いておいてください。当日になってから確認するより、先に決まっているほうが安心して受けられます。短い言い方をいくつか用意しておくのも有効です。
Q. カウンセリングで追加を提案されたら、断ってもよいですか。
かまいません。「今日でないといけませんか」と一言聞くだけでも、その場の判断がしやすくなります。あらかじめ、その日に受ける範囲の上限を決めておくと、迷う時間が短くなります。
この記事の情報源
この記事に掲載した画像は、韓国の国家法令情報センターで公開されている法令の原文を直接確認して撮影したものです。
- 医療海外進出および外国人患者誘致支援に関する法律(略称:医療海外進出法)
- 画面の表示:施行2027年5月27日/法律第21693号、2026年5月26日一部改正
- 同法 第6条(外国人患者の誘致に対する登録)
- 韓国語の条文名:「제6조(외국인환자 유치에 대한 등록)」
※ 本記事は2026年8月31日時点で確認できた条文と情報の整理であり、特定の医療機関を推奨するものではありません。法令は改正される場合があります。施術の適否や当日の判断については、医療機関にご相談ください。