韓国でボトックスを考えている方へ|顔全体を引き上げたいときに、まず整理しておくこと【2026年】

施術ガイド公開日:2026-09-19 最終更新:2026-09-19

「顔全体を引き上げたいのですが、韓国でボトックスを打てば変わりますか」。渡韓を考えている方から、この形のご相談をとてもよくいただきます。検索の入り口が「引き上げたい」で、たどり着いた先が「ボトックス」になっている、という状態です。

先に大事なところを書きます。ボトックスは、皮膚を引き上げるための施術ではありません。 筋肉の動きや張りを一時的に抑えるための薬剤ですので、動きが原因になっている線や、筋肉が張って出ている輪郭には向きます。一方で、皮膚そのもののゆるみや、ボリュームが減って落ちくぼんで見えている部分は、ボトックスの担当ではありません。

ただ、これは「ボトックスでは意味がない」という話ではまったくありません。ご自身が気にしている状態がどれにあたるのかを先に分けておくと、カウンセリングで提案されたメニューが自分の悩みと噛み合っているかどうかを、その場でご自身で確かめられるようになります。この記事では、その分け方と、韓国で実際に確認できることを現地から整理します。

「顔全体を引き上げたい」を、まず三つに分けます

同じ「引き上げたい」という言葉でも、鏡を見て気になっている中身は人によって違います。まずはそこを分けます。

気になっていること実際に起きていることどの枠の話になるか
笑ったときの目尻の線、眉間や額の線表情をつくる筋肉の動きボトックスの枠
エラの張り、輪郭が四角く見える噛む筋肉の発達ボトックスの枠
頬や口元が下がってきた、フェイスラインがぼやける皮膚と支える組織のゆるみ引き上げを目的とした施術の枠
頬がこけた、ほうれい線の溝が深いボリュームの不足注入でボリュームを補う枠
顔が丸く見える、朝だけ膨らむむくみや脂肪の量また別の枠

この表のうち、上の二つだけがボトックスの守備範囲です。三つめから下は、ボトックスを何単位打っても、狙っているところに届きません。

逆に言えば、「引き上げ」という一語で相談すると、噛み合わない提案が返ってくることがあります。 カウンセリングでは「引き上げたい」ではなく、「ここが下がって見えるのが気になる」「笑うとここに線が出るのが気になる」と、場所と場面で伝えるほうが、話が早く進みます。

ボトックスが担当しているのは「動き」です

ボトックスは、筋肉に向けて打つ薬剤です。打った部分の筋肉の動きを一時的に弱めることで、その動きによってできていた線を目立ちにくくしたり、発達した筋肉のボリュームを落として輪郭の印象を変えたりします。

ここから、二つのことが言えます。

ひとつめは、動いていないときにも刻まれている線には、届きにくいということです。無表情のときにも残っている線は、皮膚そのものの折れ目やボリュームの問題を含んでいることが多く、動きを止めるだけでは変わりにくくなります。

ふたつめは、効果に終わりがあるということです。動きを一時的に抑えているだけですので、時間がたてば元の動きに戻ります。持続の目安は製剤や部位、打った量によって変わり、一律に何か月と言えるものではありません。この点はボトックスの持続期間の考え方で別に整理しています。

部位ごとに、目的がまったく違います

同じ「ボトックス」という言葉でも、打つ場所によって狙っていることが変わります。ここを混ぜて考えると、期待と結果がずれます。

打つ場所よく相談される目的押さえておきたいこと
額・眉間・目尻表情でできる線を目立ちにくくする量が多いと表情が動きにくく感じることがあります
エラ(噛む筋肉)輪郭の張りを落とす筋肉のボリュームが変わるまでに時間がかかります
肩・首まわり肩のラインの印象を変える顔の施術とは別のメニューとして扱われます
あご先力を入れたときの梅干しのような凹凸ごく狭い範囲を扱います
肌に浅く広く打つ方法毛穴やキメの印象表情筋を止める打ち方とは目的が違います

エラや肩は、一度打って終わりではなく、間隔をあけながら様子を見ていくメニューとして案内されることが多い部位です。渡韓のたびに続けている方も、この二つが多い印象です。

肌に浅く広く打つ方法は、日本語では「スキンボトックス」と呼ばれることが多く、表情を止める目的ではありません。同じ薬剤でも、打ち方が違えば別の施術とお考えください。

「引き上げ」を目的にするなら、枠が変わります

皮膚と、それを支えている組織のゆるみに対しては、ボトックスとは別の枠の施術が案内されます。糸を使う方法、超音波を使う方法、高周波を使う方法などがあり、それぞれ得意な深さと、体への負担、腫れの出方が違います。

韓国のクリニックでは、これらとボトックスを同じ日にまとめて相談するケースが多く、「引き上げの施術に、エラのボトックスを足す」といった組み合わせで提案されることもあります。組み合わせ自体は珍しくありませんが、何を目的に何を足しているのかを、その場で確認してください。 目的が説明されないまま項目だけが増えていくと、金額の理由も分からなくなります。

引き上げを目的とした施術の全体像は韓国のリフトアップ施術にまとめていますので、そちらを先に読んでから、ボトックスを足すかどうかを考えるほうが順番としては自然です。

使われる製剤は、ご自身で確認できます

韓国で使われるボツリヌス製剤には複数の種類があり、クリニックによって扱っている製剤が違います。日本で名前を聞いたことがある製剤もあれば、韓国の会社がつくっている製剤もあります。

そして、どの製剤が韓国で承認されているかは、韓国の食品医薬品安全処が公開している一覧で、誰でも無料で調べられます。 製品名の欄に韓国語で「보툴리눔」(ボツリヌス)と入れて検索するだけです。

食薬処の承認一覧の検索結果。製品名・企業名・許可番号・許可日が並び、許可日の列が赤枠で示されている
「보툴리눔」(ボツリヌス)で調べた結果の画面。赤枠は許可日の列です。同じ会社の製品でも、単位数ごとに別の品目として登録されていることが分かります

この画面で見ていただきたいのが、製品名の書き方です。同じ会社の同じ製剤でも、50単位・150単位・200単位というように、単位数ごとに別の品目として登録されています。 つまり単位は、後から適当に増減させる数字ではなく、製品そのものに紐づいた区分です。

ここが分かっていると、カウンセリングで「何という製剤を、何単位使いますか」と聞く意味がはっきりします。製剤ごとの違いについてはボトックスの製剤の違いで扱っています。

なお、この一覧は韓国語のみの画面ですが、入力するのは韓国語の単語ひとつだけです。製剤の名前を控えておけば、帰国してからでも調べられます。

費用が動く仕組み

韓国の付加価値税法施行令の法令ヘッダー
韓国「付加価値税法施行令」。2026年2月27日施行の版です。美容を目的とした施術は、韓国では課税の対象として扱われます

金額そのものは、クリニックごとにも、時期によっても変わります。ここでは金額ではなく、何によって動くのかだけを並べます。この五つを押さえておけば、提示された総額の内訳を自分で追えます。

変数中身カウンセリングでの聞き方
製剤どの製剤を使うか「どの製剤を使いますか」
単位数何単位入れるか「今日は何単位になりますか」
部位の数一か所か、複数か「この金額はどこまで含みますか」
回数の扱い単発か、複数回のまとめか「初回だけの価格ですか」
税の扱い税込みか税別か「この金額は付加価値税を含みますか」

とくに最後の二つで、想定との差が生まれやすくなります。韓国では美容を目的とした施術は課税の対象として扱われますので、表示が税別であれば、支払う金額はそこから増えます。また、初回だけの価格で案内されている場合、二回目以降は前提が変わります。

見積もりは、施術ごとの単価ではなく総額で受け取ってください。 麻酔やアフターケアの扱いも、そのときに一緒に確認しておくと安心です。

効果の出方と、次に打つ時期

打った直後に鏡を見ても、まだ変化はありません。数日たってから少しずつ動きが変わっていく、という出方をすると説明されることが多く、施術当日に判断できるものではありません。

ここが、渡韓との相性に関わってきます。帰国してから効果が出てくるため、左右差や効きすぎが気になったときに、その場で相談できない可能性があります。打ち直しや微調整をどうするか、連絡の方法を先に聞いておくと安心です。

実際に、施術直後の手応えを書いている方もいらっしゃいます。

「広い綺麗なクリニックで優しく対応してくれました。施術終わってリフティングの効果もすぐ出そうでまた来たいです。」

一方で、期待していた変化とは違った、という声も当然あります。

「カウンセリングはわかりやすく丁寧にしてもらえました。予算を伝え範囲内で施術を考えていただきました。ほうれい線の解消はできなかったですが少し薄れたような気がします。」

ほうれい線は、動きだけでできているものではありません。皮膚のゆるみやボリュームの不足が関わっている場合、動きを抑えるだけでは変わりにくくなります。この方の書き方はとても正確で、「解消はできなかったが少し薄れた」というのは、ボトックスがほうれい線に対してできることの範囲をよく表しています。 ボリュームを補う方向で考える場合はヒアルロン酸注入が別の枠として案内されます。

打つ場所と量を決めているのは、その日の担当医です

韓国の医療法第24条の2。主たる医師が変わる場合の通知義務が強調されている
韓国の医療法第24条の2。主たる医師が変わるときは、その理由と内容を書面で知らせることになっています

同じ「額」でも、どの高さに、どの間隔で、どれくらいの量を入れるかは、その方の筋肉の付き方によって変わります。ですので、口コミで見た通りの結果になるとは限りません。

「江南にオープンしたばっかりのクリニック!院内が本当にホテルみたいにとにかく綺麗で、スタッフさんたちもすごく丁寧で優しかったです!おでこフィラー久しぶりにしたのですが、院長先生があまりにもセンス良すぎて絶対次もここでやりたいです!!!」

この方のように、担当した医師の判断が印象に残る、というのはよくあることです。裏を返せば、誰が打つのかで結果が変わりうる施術でもあります。予約の段階で、担当が医師かどうかを確認しておくと、当日の想定が立てやすくなります。

打った当日と、その後の数日

針を使う施術ですので、刺した場所に赤みや小さな内出血が出ることがあります。多くの場合は目立たない程度ですが、出る位置によっては化粧で隠しにくいこともあります。大事な予定の直前に入れないほうが安全という点は、渡韓の日程を組むときに効いてきます。

施術後の過ごし方については、クリニックごとに案内の内容が少しずつ違います。打った部分を強く押さないこと、当日の入浴や飲酒をどうするか、といった項目が案内されることが多いのですが、これは受けた施術と量によって変わります。その場で受けた指示が優先ですので、必ず紙かメッセージで残してもらってください。 口頭だけで聞いた内容は、帰国してからでは思い出せません。

もうひとつ、渡韓で受ける場合に特有の注意があります。効果が出てくるころには、もう日本に戻っています。そのため、「気になったときの連絡先」を出国前に確保しておくことが、実質的なアフターケアになります。日本語で連絡できる窓口があるのか、返事は何語で返ってくるのか。ここまで確認しておくと、あとの安心感がまったく違います。

カウンセリングで、この順番で聞いてください

順番があります。上から順に聞くと、話が噛み合いやすくなります。

  1. 今日の目的の確認「気になっているのはここです。これはボトックスで変わりますか」
  2. 範囲の確認「変わらない部分があれば、先に教えてください」
  3. 製剤と量「どの製剤を、何単位使いますか」
  4. 総額「今日の支払いは、全部でいくらになりますか。税は含みますか」
  5. その後「効果はいつごろから出ますか。気になったときはどこに連絡すればよいですか」
食薬処の医薬品検索画面。製品名の入力欄が赤枠で示されている
施術で使われる製剤が韓国で承認されたものかどうかは、食品医薬品安全処の公式サイトで誰でも確認できます。製品名の欄に韓国語で名称を入れて検索します

とくに2番目が大事です。「変わらない部分を先に言ってください」と聞ける方は、あとで困りません。 できることだけを並べる説明よりも、できないことを言ってくれる説明のほうが、結果的に満足度が高くなります。

日本語では、どこまで確認できるのか

ボトックスは、説明の中に数字が多く出てくる施術です。単位、部位、金額、次に打つ時期。これらを曖昧なまま進めると、あとから確認するのが難しくなります。

日本語対応をうたっているクリニックでも、対応の中身には幅があります。

  • 常勤の日本人スタッフや通訳が同席する——単位や金額の相談まで、その場で詰められます
  • 予約の問い合わせだけ日本語——当日の会計や、打つ量の相談では通じないことがあります
  • 翻訳アプリでの対応——施術の説明はできても、数字の条件を詰める場面では行き違いが起きやすくなります

実際に、通訳が同席したことで金額の相談までできた、という声があります。

「LINEで事前予約し、日曜の朝一番に訪問しました。 ビルの最上階に位置しており、院内は明るくとても綺麗で、待ち無しですぐに案内をしてもらえます。 洗顔後、専用カメラで毛穴、シワ、シミの現在と将来の状況を教えていただけます。日本語通訳さん同席の上、大変丁寧に困り事と要望を聞いてもらえます。無理に価格を釣り上げることもなく、金額面も丁寧に相談に乗ってもらえました。 今後も是非お世話になりたいです。 とても丁寧で信頼できるクリニックだと思います!」

「金額の相談も受けていただき」という部分が、この記事でお伝えしたいことそのものです。 単位を増やすかどうかは、その場での判断になります。そこで言葉が通じないと、提案をそのまま受け入れるしかなくなります。

もうひとつ、口コミの外側で確認できることがあります。外国から来た方の受け入れを登録している医療機関かどうかは、韓国政府が公開している登録簿で調べられます。

メディカルコリア公式サイトのトップ画面。登録機関数と外国人患者の受け入れ実績が表示されている
韓国保健産業振興院が運営する公式サイト。外国人患者の受け入れ登録をした医療機関は、ここで誰でも無料で確認できます

予約の段階で使える一文も置いておきます。「当日、カウンセリングと会計のときも日本語で確認できますか」。この一文への答え方で、そのクリニックの日本語対応がどの段階までのものか、かなり分かります。

よくある質問

Q. ボトックスを打てば、顔全体が引き上がりますか。

引き上げを目的とした施術ではありません。筋肉の動きや張りを一時的に抑える薬剤ですので、動きが原因の線や、筋肉が発達して出ている輪郭には向きます。皮膚のゆるみそのものに対しては、別の枠の施術が案内されます。

Q. エラに打つと、小顔になりますか。

噛む筋肉が発達している方であれば、その筋肉のボリュームが落ちることで輪郭の印象が変わることがあります。ただし、骨格や脂肪の量による部分は変わりません。ご自身の張りが筋肉によるものかどうかは、診察で確認してください。

Q. ほうれい線にボトックスは効きますか。

ほうれい線は、皮膚のゆるみやボリュームの不足が関わっていることが多く、動きを抑えるだけでは変わりにくい部位です。記事中で引用したように「解消はできなかったが少し薄れた」という受け止め方が実際に近いと思います。

Q. 韓国で使われる製剤は、日本と同じものですか。

同じ製剤を扱っているクリニックもありますし、韓国の会社がつくっている製剤を使うところもあります。どの製剤が韓国で承認されているかは、食品医薬品安全処の公開一覧で誰でも確認できますので、名前を控えて調べてみてください。

Q. 渡韓の何日目に打つのがよいですか。

効果は当日には分かりません。数日たってから出てくる出方をしますので、日程のどこに入れても当日中に確認することはできません。むしろ、腫れや内出血が出る可能性を考えて、写真を撮る予定の前日は避ける、という組み立て方のほうが現実的です。

※ 本記事は、施術の仕組みと確認の手順を整理したものであり、診断や治療の助言ではありません。打つ量や部位、そもそも受けられるかどうかの判断は、必ず診察を受けたうえで医師にご確認ください。掲載した画像は、韓国の食品医薬品安全処および韓国保健産業振興院が公開している画面です。

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