「腫れがどのくらい続くのか分からないので、渡韓の日程が決められない」——二重埋没について、日本の方からいちばん多くいただくご相談がこれです。予約サイトを開いたまま、往復の日付をどうしても押せずにいる、という方も少なくありません。
先にお伝えしておきたいことがあります。この記事では、腫れが引くまでの日数を「何日です」と書くことはいたしません。まぶたの厚み、もともとの左右差、麻酔の効き方、当日の過ごし方によって経過は変わりますし、施術そのものの方法もクリニックによって呼び名から違います。日数だけを先に信じてしまうと、その数字に合わない経過だったときに、必要以上に不安になってしまいます。海外にいる期間なら、なおさらです。
代わりにこの記事では、ダウンタイムの長さを何が左右するのか、そして渡韓の日程をどう組めば無理がないのかを整理します。あわせて、韓国の法令ではこの施術がどのように扱われているのか、費用が動く仕組み、そして日本語でどこまで確認できるのかまで、現地の視点でまとめました。
「ダウンタイム」という言葉が指しているもの

カウンセリングで「ダウンタイムはどのくらいですか」と質問すると、返ってくる答えがクリニックによってずいぶん違って感じられることがあります。相手が不誠実というより、この言葉が三つの別々のことを同時に指してしまうのが原因です。
一つめは、人に会っても気づかれにくくなるまでの期間です。二つめは、仕事や外出など日常の予定に戻れるまでの期間です。三つめは、見た目が落ち着いて、これで完成といえる状態になるまでの期間です。この三つは長さがまったく違いますし、同じ人でも判断が分かれます。
ですので、質問はこう分けて聞いていただくのが確実です。
| 聞きたいこと | そのまま使える聞き方 | 何が分かるか |
|---|---|---|
| 見た目が落ち着くまで | 「メイクで隠せる程度になるのは、目安でいつ頃でしょうか」 | 人前に出る予定を入れられる時期の見当がつきます |
| 生活に戻れるまで | 「洗顔・入浴・運動は、それぞれいつから大丈夫でしょうか」 | 帰国後の生活の制限が分かります |
| 完成といえるまで | 「最終的な形が落ち着くまでの目安を教えてください」 | 写真の予定や大事な行事との間隔を決められます |
| 経過の幅 | 「早い方と、時間がかかる方では、どのくらい差がありますか」 | 自分が遅いほうだったときの心構えができます |
最後の「幅」を聞いておくことを、特におすすめします。平均だけを聞いて帰ると、自分の経過がそれより遅かったときに、失敗したのではないかと考えてしまいがちです。幅を先に聞いておけば、その範囲のなかにいると確認できるだけで、気持ちがずいぶん違います。
韓国の法令では、どの区分に入る施術なのか
費用の話に入る前に、韓国側の制度の前提をお伝えします。韓国では、医療のうち治療を目的とするものには付加価値税(日本の消費税にあたる税金)がかからず、美容を目的とする施術は課税の対象として扱われます。 その線引きは、付加価値税法施行令という法令に施術名の形で書かれています。

先ほど載せた条文の画像に、韓国語で「쌍꺼풀수술」と書かれた部分があります。これが二重まぶたの手術にあたる語で、鼻の手術、脂肪吸引術、しわ取り術、輪郭の手術などと同じ並びに置かれています。つまり、この施術は韓国の制度の上では美容を目的としたものとして扱われ、課税の対象になるという整理です。
ここから、渡韓を考えている方に実務上の意味が二つ出てきます。
一つめは、提示された金額が税込みかどうかを必ず確認する必要がある、ということです。韓国のクリニックの価格表示は、税込みのところと税別のところが混在しています。桁が大きい施術ほど、この差は無視できません。
二つめは、治療目的の施術と同じ感覚で考えないほうがよい、ということです。日本の医療保険が使える種類の医療とは制度上の位置づけが違いますので、費用は全額が自己負担になります。加入している海外旅行保険の対象になるかどうかも、渡航前にご自身で確認しておかれると安心です。
ダウンタイムの長さを左右する要素
日数そのものは書けませんが、「何によって変わるのか」は整理できます。カウンセリングでは、この項目に沿って質問していただくと、話が具体的になります。
| 要素 | なぜ経過に影響するのか | そのまま使える聞き方 |
|---|---|---|
| 施術の方法 | 固定の仕方や糸のかけ方の考え方がクリニックによって違い、名称も統一されていません | 「私に提案してくださった方法は、どういう手順のものですか」 |
| まぶたの状態 | 皮膚の厚み、脂肪の量、もともとの左右差によって、経過の出方が変わります | 「私のまぶたの状態だと、経過は長いほうと短いほう、どちらに近いですか」 |
| 麻酔の種類 | 麻酔の効き方や量によって、当日の腫れ方や所要時間が変わります | 「麻酔は何を使いますか。効くまでの待ち時間も含めて教えてください」 |
| 同日に受ける他の施術 | 同じ日に別の施術を重ねると、どちらの影響なのか判断しにくくなります | 「同じ日に受けても差し支えない施術と、日を分けたほうがよい施術を教えてください」 |
| 施術後の過ごし方 | 冷やし方、うつ伏せ寝、飲酒、長時間の入浴などが経過に関わると案内されます | 「してはいけないことを、期間つきで紙にしていただけますか」 |
| 体質・むくみやすさ | もともとむくみやすい方は、経過の見え方が変わることがあります | 「むくみやすい体質ですが、注意点はありますか」 |

このなかで、日本から来られる方が見落としやすいのが「同日に受ける他の施術」です。せっかくの渡韓だからと、同じ日に肌の施術を重ねて予約してしまうケースがあります。ところが、両方の経過が同時に出ると、赤みや腫れがどちらのものか分からなくなり、判断がつかなくなります。渡韓中に受ける施術の順番については、渡韓の日数の決め方も参考にしてください。
実際の口コミにも、施術中に声をかけながら進めてくれたことを評価している声があります。
「インモード2つのモードと肩ボトックスをやりました。熱さも聞きながらやっていただけて、助かりました。」
「カウンセリングから施術までしっかり対応いただけて、気になる箇所に関しても親身にお答え頂けました。」
進行中に確認を入れてくれるかどうかは、事前のカウンセリングでの受け答えにかなり表れます。質問に対して具体的に答えてくれるか、それとも金額の話にすぐ戻るかを見ていただくと、判断の材料になります。
渡韓の日程は「帰国日」から逆算します
日本国内で受ける場合と決定的に違うのは、何かあったときにすぐ戻れないという点です。ですので、日程は「行ける日」から前に組むのではなく、帰国日から逆算して組んでいただくほうが安全です。
| 逆算のポイント | 具体的に決めること |
|---|---|
| 施術日を最終日にしない | 翌日以降に相談できる日を最低1日は残しておきます |
| 再診の要否 | 「帰国前にもう一度診ますか」を予約時に確認します |
| 抜糸の要否 | 抜糸が必要な方法かどうか、必要ならいつ・どこで・費用はいくらかを確認します |
| 帰国後の連絡手段 | 日本語で連絡できる窓口があるか、返信までの目安はどのくらいかを確認します |
| 大事な予定との間隔 | 撮影・式・面接などの予定がある方は、その日から十分に離した日程にします |
| 航空券の条件 | 予定が変わったときに変更できる券かどうかを、購入前に確認します |
「再診」と「抜糸」の二つは、予約の段階で必ず確認してください。この二つが必要な方法だった場合、滞在日数そのものが変わってきます。日程を組んでから知ると、延泊するか、受けずに帰るかという苦しい選択になってしまいます。
もう一点。帰国便の当日に施術を入れるのは避けてください。 機内は乾燥しますし、長時間の移動そのものが体に負担になります。到着日に施術、翌日に確認、その次の日に帰国、という並べ方であれば、多くの場合ゆとりが生まれます。日程全体の組み立てはダウンタイムの少ない施術の考え方もあわせてご覧ください。
施術後の過ごし方について、決めておくとよいこと
帰国後に困りやすいのが、「これはしてよかったのか」が分からなくなることです。渡韓中は担当の方に聞けますが、帰国後は聞ける相手がいません。ですので、説明は口頭で受けるだけでなく、紙かメッセージの形で残してもらうことをおすすめします。
最低限、次の項目については期間つきで受け取っておいてください。
- 洗顔とメイク——いつから、どの範囲まで大丈夫か
- 入浴とサウナ——湯船に入れるのはいつからか
- 運動——軽い運動と本格的な運動で時期が違うことがあります
- 飲酒——期間の案内があるかどうか
- コンタクトレンズ——使用を再開できる時期
- 冷やす・温める——どちらをいつまで行うか
- 処方された薬——何の薬か、いつまで飲むか、飲みきる必要があるか
薬については、成分名まで控えておかれると安心です。韓国で処方される医薬品が韓国で承認されたものかどうかは、食品医薬品安全処が公開している一覧で誰でも確認できます。麻酔に使われる製剤も同じように公開されています。
麻酔は「塗ってから効くまで待つ時間」が発生します。この待ち時間が、当日クリニックに滞在する時間を大きく左右します。所要時間を聞くときは、施術そのものの時間ではなく、受付から出るまでの合計で聞いておくと、その日の予定を組みやすくなります。痛みの感じ方や当日の伝え方についても、あわせて確認しておかれると安心です。
費用は「どこまで含むか」で変わります
金額そのものは、方法・クリニック・時期によって動きますので、この記事では書きません。代わりに、何が金額を動かしているのかをお伝えします。見積もりを比べるときは、次の項目が入っているかどうかを一つずつ確認してください。
- 麻酔の費用が本体価格に含まれているか
- 処方される薬の代金が別なのか、含まれているのか
- 帰国前の再診が有料か無料か
- 抜糸が必要な場合、その費用がどちらに入っているか
- あとから修正が必要になった場合の扱いがどうなっているか
- 表示金額が税込みか税別か
同じように見える提示額でも、この六つの入り方が違えば総額は変わります。「この金額に含まれないものを、すべて教えてください」と一度聞いてしまうのが、いちばん早い確認方法です。
現地では、当日になって追加の提案を受ける場面もあります。満足された方の声も多く見られます。
「丁寧にカウンセリングをしてもらいとても満足な施術が受けることができました。すごい綺麗でまた渡韓した際に来院したいなと思います。」
その一方で、当日に予定していた金額から離れてしまったという声も存在します。その場で決めない、という自分のルールを先に決めておくことが、いちばん確実な備えになります。予算の上限は、渡韓前に金額で決めておいてください。
外国人患者の受け入れ登録は、公式サイトで確認できます
韓国には、外国から来た患者を受け入れる医療機関について定めた法律があります。「医療海外進出および外国人患者誘致支援に関する法律」で、この法律の第6条に登録の規定が置かれています。

条文から読み取れるのは、この登録が届け出るだけのものではなく、要件を満たした医療機関だけが受けられ、しかも3年ごとに更新が必要だという点です。登録している医療機関は、韓国保健産業振興院が運営する公式サイトで誰でも無料で確認できます。

この登録があることは、日本語対応の質を保証するものではありません。ただ、外国から来る患者を受け入れる前提で体制を整えているという一つの手がかりにはなります。確認の手順は登録の確認方法で画面ごとに説明しています。
日本語では、どこまで確認できるのか
ここまで挙げてきた確認事項は、どれも言葉が通じないと聞けないものばかりです。ですので、いちばん大事なのは施術の種類ではなく、「これを日本語で聞ける状態をつくれるか」だと考えています。
日本語対応と書かれていても、中身には段階があります。
- 常勤の日本人スタッフや通訳の方がいる——経過の説明、してはいけないことの期間、費用の内訳まで、その場で確認できます
- 日本語の窓口が予約対応のみ——予約は取れても、当日の説明や会計では通じないことがあります
- 翻訳アプリで対応——おおまかな意思疎通はできますが、条件を細かく詰める場面では行き違いが起きやすくなります
見分け方は簡単です。予約の問い合わせのときに、「施術後にしてはいけないことを、日本語で書いたものをいただけますか」と一言添えてみてください。この質問への答え方で、その日本語対応がどの段階のものか、かなり分かります。用意できると即答されるか、確認しますと返ってくるか、質問そのものが伝わらないかで、当日の状況が想像できます。
実際の口コミにも、この差ははっきり出ています。要望に答えてもらえたことに触れている声があります。
「カウンセリングが丁寧で、要望にもきちんと答えて頂き大変満足いたしました。」
その一方で、金額と施術の説明だけで終わってしまい、医師と直接は話せなかったという趣旨の声も見られます。
韓国では、まずカウンセラーの方が対応し、その後に医師が出てくる流れが一般的です。この流れ自体は珍しいものではありませんが、医師と直接話せる時間があるかどうかは事前に確認しておかれるとよいと思います。「当日、医師と直接お話しできる時間はありますか」と聞くだけで済みます。当日の流れは韓国のカウンセリングの流れにまとめています。
よくある質問
Q. 腫れが引くまで何日かかりますか。
経過には個人差があり、まぶたの状態や施術の方法によって変わりますので、日数を断定してお伝えすることはいたしません。カウンセリングで聞くときは、平均だけでなく「早い方と時間がかかる方の幅」もあわせて確認しておくと、ご自身の経過を落ち着いて見られます。
Q. 施術を受けた翌日に帰国しても大丈夫でしょうか。
可能かどうかは方法とご自身の状態によりますので、担当の医師にご確認ください。ただ日程の組み方としては、帰国前にもう一度診てもらえる日を残しておくほうが安全です。何かあったときに、現地で相談できるかどうかで対応がまったく違ってきます。
Q. 抜糸は必要ですか。
方法によって異なりますので、予約の段階で「抜糸が必要な方法かどうか」を確認してください。必要な場合は、いつ・どこで受けるのか、費用が本体価格に含まれるのかまで、あわせて確認しておかれると日程を組みやすくなります。
Q. 帰国後に不安なことが出てきたら、どこに連絡すればよいですか。
渡韓前に、日本語で連絡できる窓口があるかどうかと、返信までの目安を確認しておいてください。連絡手段と担当者名を控えておくだけでも、帰国後の安心感が違います。あわせて、日本国内で相談できる医療機関を調べておかれることをおすすめします。
Q. 費用は日本と比べて安いのでしょうか。
金額は方法・クリニック・時期によって動きますので、比較の数字を書くことはいたしません。比べるときは本体価格ではなく、麻酔・薬・再診・抜糸・税を含めた総額でそろえてください。含まれる範囲がそろっていない比較は、実際の支払額とずれてしまいます。
※ 本記事は制度と確認事項の整理であり、医学的な助言ではありません。施術の適否、経過、リスクについては、必ず医師の診察を受けてご判断ください。掲載した法令の内容は執筆時点で確認できたものであり、制度は改正される場合があります。