韓国のボトックスの相場は何で決まるのか|単位・部位・製剤・税込み表示を現地から解説【2026年】

費用・比較公開日:2026-08-31 最終更新:2026-08-31

「韓国のボトックスは、いくらが相場ですか」——渡韓を考えている方から、いちばん多くいただくのがこのかたちの質問です。日本語で検索すると、目安の金額を並べた記事がたくさん出てきます。けれども、その数字を持って韓国のクリニックのカウンセリングに座ると、たいてい話がかみ合いません。

理由は単純です。韓国のボトックスには、そのまま当てはめられる「ひとつの相場」が存在しないからです。 同じ「額のしわのボトックス」でも、打つ単位の数が違い、使う製剤が違い、表示価格に付加価値税が含まれているかどうかも違います。前提がそろっていない金額どうしを並べても、比べたことにはなりません。

日本と韓国では、そもそも料金表の作り方の習慣が違います。日本の記事に出てくる「相場」をそのまま持っていくと、比べる土台がずれたまま話が進んでしまいます。まず土台をそろえるところから始めたほうが、結果として近道になります。

そこでこの記事では、具体的な金額を並べるかわりに、その金額がどうやって組み立てられているのかという構造のほうを整理します。組み立てが分かっていれば、目の前に出てきた見積もりが高いのか妥当なのかを、自分で判断できるようになります。金額の話には韓国の税の制度もかかわってくるので、そちらは法令の原文も確認したうえで書いています。

付加価値税法施行令の法令ヘッダー
韓国「付加価値税法施行令」。2026年2月27日施行の版です

「相場」という言葉が、現地では通じにくい理由

日本の美容医療の記事は「◯◯円〜」という書き方ができます。日本国内のクリニックは、料金表の作り方がある程度そろっているからです。

韓国のメニュー表は、そこがそろっていません。実際に並んでいる書き方には、少なくとも次のような種類があります。

メニューの書き方意味していること比べるときの注意
部位ごとの価格額・眉間・目尻など、部位を1か所いくらで区切ったもの1か所に何単位打つかは書かれていないことが多いです
単位ごとの価格打った単位(ユニット)の数に応じて計算するもの何単位必要かは診察してみないと決まりません
部位のセット価格上半分の表情じわをまとめて、といった組み合わせ含まれる部位の範囲がクリニックごとに違います
筋肉に対する施術の価格エラやふくらはぎなど、筋肉の量に対して打つもの必要量の個人差が大きく、金額の幅も広くなります
初回・当日限定の価格条件つきで下げてある価格条件を満たさないと通常価格に戻ります

この5種類は、そもそも数え方の単位が違います。「部位で1か所いくら」の店と「1単位いくら」の店を、表の数字だけで比べることはできません。日本語の記事に出てくる「相場」は、このうちのどれか一種類だけを拾ってきた数字であることがほとんどです。

もうひとつ、韓国のクリニックは価格の改定が早い傾向があります。同じ院でも、季節のキャンペーンが切り替わるたびにメニューの並びが変わります。半年前に書かれた記事の数字が、いまも同じである保証はありません。

ですので、この記事では金額を書きません。 かわりに、金額を動かしている要素をひとつずつ見ていきます。

見積もりを動かしている5つの要素

カウンセリングで提示される金額は、次の5つの掛け算でできています。どれかひとつが違うだけで、総額は変わります。

要素何が変わるのか確認のしかた
単位(ユニット)の数打つ量そのもの。表情の癖や筋肉の量で必要量が変わります「何単位打ちますか」と数で聞きます
部位と範囲額だけなのか、眉間や目尻まで含むのか「今日の金額に含まれる部位はどこまでですか」
製剤の種類韓国で承認されている製剤は複数あり、メニュー上も別に並びます「どの製剤を使いますか」
回数と間隔1回で終わるのか、追加の来院を前提にしているのか「次はいつ頃の想定ですか」
税と付随費用表示が税込みか税別か、麻酔やアフターケアが別立てか「この金額は付加価値税を含みますか」

このうち日本の方がいちばん見落としやすいのが、単位の数です。「額のボトックス」というメニュー名だけを見て予約すると、当日「あなたの場合はこの量が必要です」と言われて金額が動きます。悪意があるわけではなく、必要量が人によって違うので、診察するまで確定できないという事情があります。

逆に言えば、予約の段階で「この金額は何単位分ですか」と聞いておけば、当日の想定外がかなり減ります。

部位によって、金額の考え方そのものが違います

もうひとつ、日本の記事ではあまり触れられない点があります。ボトックスは、打つ場所によって「何に対してお金を払っているのか」が変わります。

部位のグループ何に対して打つのか金額の動き方
額・眉間・目尻表情でできるしわ部位ごとの区切りで並んでいることが多い部分です
エラかみしめる筋肉の張り筋肉の量に応じて必要量が変わり、幅が出やすい部分です
肩・首まわり筋肉の張りやライン面積が広く、必要量も多くなりやすい部分です
ふくらはぎ筋肉のふくらみ左右で必要量が違うこともあります
汗の量にかかわる部位汗腺のはたらき目的が美容以外にもかかわるため、扱いが分かれます

表情じわの部位は「1か所いくら」という区切りになじみますが、エラや肩、ふくらはぎのように筋肉そのものに対して打つ部位は、必要量の個人差がそのまま金額の差になります。ですので、表情じわの価格を見て「エラも同じくらいだろう」と考えると、当日にずれます。

複数の部位をまとめて相談する予定であれば、部位ごとに「これは何単位ですか」と分けて聞いてください。合計だけを聞くと、あとから1か所を減らしたいときに計算が分からなくなります。

表示価格が税込みかどうかで、最後の金額が変わります

ここは制度の話なので、法令の原文を確認したうえで書きます。

韓国では、美容を目的とした施術には付加価値税(日本の消費税にあたる税金)が課税されます。 治療を目的とした医療には課税されませんが、見た目を整えるための施術は課税対象として法令に列挙されています。この区分は付加価値税法施行令に具体的な施術名で書かれており、どの施術がどちらに入るのかを誰でも読める形で公開されています。

どの施術が課税の対象になるのかは、施術名まで具体的に列挙されています。

大事なのは、課税されるということは、表示価格が税込みなのか税別なのかで最後に払う金額が変わるという点です。韓国のクリニックの価格表示は、税込みのところと税別のところが混在しています。日本のように「総額表示が原則」という統一されたルールで並んでいるわけではありません。

以前は、外国人観光客がこの付加価値税の還付を受けられる制度がありました。ただし条文上の期限は2025年12月31日までで、2026年8月時点で延長の規定は見当たりません。この経緯は韓国の美容医療の免税はいつまでかで法令の原文とあわせて整理しています。還付を前提に金額を考えるやり方は、いまは使えないとお考えください。

ですから、カウンセリングでの確認は一言で足ります。「この金額は付加価値税を含みますか」。この一言があるかないかで、会計のときの印象がまったく変わります。

同じ「ボトックス」でも、製剤が違えば別の見積もりです

「ボトックス」は、日本でも韓国でも一般名詞のように使われていますが、実際に使われる製剤は一種類ではありません。韓国では複数のボツリヌス製剤が承認されており、クリニックのメニューでも製剤ごとに行が分かれていることがよくあります。

そして、その承認の状況は韓国の食品医薬品安全処が公開しています。製品名・企業名・承認番号・承認日まで、誰でも無料で確認できます。

食薬処の医薬品承認一覧。製品名・企業名・承認番号・承認日が並んでいる
韓国の食品医薬品安全処が公開している承認一覧。製剤名から承認の有無を誰でも確認できます

調べ方の手順は韓国で使われているボトックス製剤の調べ方にまとめました。韓国語が読めなくても、製品名を入力するだけで確認できます。

実際に、製剤を指定して受けている方もいます。

「とても綺麗なクリニックで快適でした。 お手頃なメニューも多くて良心的です。ポテンツァとボトックスをお願いしましたが効果もしっかり出ていて大満足です。 日本語のできるスタッフが何人もいて安心できました。 またリピートしたいと思います。」

安いメニューを選ぶこと自体は、なんら悪いことではありません。ただ、自分が何を打たれるのかは知っておいたほうがよいと思います。「どの製剤ですか」と聞けば、その場で答えてもらえます。答えられないクリニックはまずありません。

施術そのものの内容や当日の流れは韓国のボトックスの受け方にまとめてありますので、はじめての方はあわせてご覧ください。

キャンペーン価格は「条件つきの価格」です

韓国のクリニックは、初回限定や期間限定の価格を出していることが多くあります。実際、その価格をきっかけに来院したという声はよく見かけます。

「初来訪キャンペーン価格がとてもお得でしたので伺いました。カウンセリングも丁寧にしてくださり、価格のこともありましたが無理な提案もされず、とても良かったです。また、施術は김 윤희 의사にして頂きましたが、施術の最中も気にかけてくださったり、施術の相談などものってくださり、とても親切でした。また、김 윤희 의사に是非お願いしたいです。」
「とても広くて人が多いので最初は驚きましたが、カウンセリングからみなさんとても丁寧で緊張しましたがここに来て良かったと思います。キャンペーンのメニューが特に安くて、美容クリニック初心者の方にも勧められます。」

キャンペーン価格そのものは、うまく使えばよい仕組みです。注意したいのは、その価格には条件がついているという点だけです。よくある条件を挙げておきます。

  • 初回の来院に限る(2回目からは通常価格になります)
  • 当日中の施術に限る(後日の予約には適用されないことがあります)
  • 特定の曜日や時間帯に限る
  • 一定の量や回数をまとめて契約した場合に限る
  • 会員登録や案内の受け取りに同意した場合に限る

予約の段階で「この価格の条件は何ですか」と聞いておくと、当日に食い違うことがなくなります。予約サイトの表示と院内のメニューが違っていた、という行き違いも、この一言で防げます。

金額が予定より上がるのは、たいていこの場面です

もうひとつ、実際によく起きる場面があります。カウンセリングで、予約していたメニューとは別の施術を提案されるときです。

「アクアピールLDM アクアピールで予約し診察した結果LDMも一緒にと勧められてうけたので料金が予定よりも高くなりましたが皆さんとても親切で施術も気持ちよく満足です。」

この方は納得して受けていらっしゃいますし、提案自体が悪いわけではありません。肌の状態を見たうえで別の選択肢を出すのは、診察としてはむしろ自然なことです。

問題になるのは、その場で金額を確認しないまま受けてしまったときです。ですので、提案を受けたら次の3つだけ確認してください。

  1. 今日の合計はいくらになりますか
  2. その追加は今日でなければいけませんか
  3. 今日は予約した分だけにして、次回でもよいですか

3つめが言えるかどうかが、いちばん大きな分かれ目です。断ってもかまいませんし、断ったからといって態度が変わるようなクリニックであれば、そこはそもそも合っていません。良心的だと感じたという声も、こういう場面での対応から出てきています。

「いつもお世話になってます。 綺麗なクリニック 室長の丁寧なカウンセリング 価格帯も良くて 看護師先生、先生もすごく優しくておすすめです。」

費用の比べ方そのものは、施術が変わっても考え方は同じです。前提をそろえてから比べる、それだけを守れば大きく外れることはありません。

カウンセリングで確認しておきたい5つの質問

ここまでを、そのまま使える質問の形にまとめます。日本語でメモして見せるだけでも通じます。

  1. この金額は付加価値税を含みますか——税込みか税別かを最初に確定させます
  2. 何単位打ちますか——量を数で確認します
  3. どの製剤を使いますか——製品名を聞いておきます
  4. 今日の合計はいくらになりますか——麻酔代やアフターケアを含めた総額です
  5. 効果が足りなかったときは、どう対応しますか——追加で打つ場合の費用と時期です

この5つは、いずれも金額に直接かかわる質問です。技術や仕上がりの好みについての質問とは分けて、先に片づけてしまうことをおすすめします。金額の話を後回しにすると、施術の直前という断りにくい場面で切り出すことになり、落ち着いて考えられなくなるからです。

5つめは、聞きにくいと感じる方が多い質問です。ただ、ボトックスは効果の出方に個人差があり、量の調整が必要になることもあります。あらかじめ聞いておけば、あとから相談しやすくなります。

日本語では、どこまで確認できるのか

ここまで書いてきた質問は、すべて言葉が通じることが前提です。そして日本の方がいちばん不安に思うのも、まさにそこだと思います。

費用と税の話は、施術の説明よりも一段むずかしい話題です。「日本語対応」とうたっているクリニックでも、対応の中身には幅があります。

  • 常勤の日本人スタッフや通訳がいる——単位数や税の扱いまで、その場で詰められます
  • 予約の窓口だけ日本語——当日の会計では通じないことがあります
  • 翻訳アプリで対応——施術の説明は足りても、金額の条件を詰める場面では行き違いが起きやすくなります

金額にかかわる話は、あとから取り返しがつきません。予約の段階で「会計のときも日本語で確認できますか」と聞いておくことをおすすめします。この一言への答え方で、そのクリニックの日本語対応がどの段階までのものか、かなり分かります。

日本語対応の見分け方は韓国の美容クリニックの日本語対応の見分け方にくわしくまとめています。

よくある質問

Q. 日本語の記事に出ている金額を持っていけば、同じ値段で受けられますか。

同じになるとは限りません。単位数・部位の範囲・製剤・税込みか税別かという前提がそろっていないと、同じ施術名でも金額は変わります。記事の数字は目安として持っていき、当日はカウンセリングで前提をそろえた見積もりを出してもらうのが確実です。

Q. 表示価格に付加価値税は含まれていますか。

クリニックによって違います。韓国では美容目的の施術が付加価値税の課税対象と法令で定められていますが、表示のしかたは統一されていません。「この金額は付加価値税を含みますか」と必ず確認してください。

Q. 外国人向けの免税や還付は使えますか。

条文上の期限は2025年12月31日までとなっており、2026年8月31日時点で確認できる最新の条文にも延長の規定は見当たりません。還付を前提に予算を組むのは避けたほうが安全です。

Q. 何単位くらい必要かは、事前に分かりますか。

必要量は表情の癖や筋肉の量によって変わるため、診察を受けてから決まるのが一般的です。事前に知りたい場合は、予約時に「メニューの表示価格は何単位分ですか」と聞いておくと、当日の増減が把握しやすくなります。

Q. 安いメニューを選んでも大丈夫ですか。

価格の安さだけで判断せず、どの製剤を使うのか、その製剤が韓国で承認されているのかを確認したうえで選べば、判断の材料はそろいます。承認の状況は韓国の食品医薬品安全処の公開情報で、誰でも無料で確認できます。

※ 本記事は、韓国の法令原文と公開情報、および実際に韓国のクリニックを利用された方の口コミにもとづく情報の整理であり、特定のクリニックや施術をすすめるものではありません。金額は各クリニックが独自に定めており、時期によって変わります。効果やリスクには個人差がありますので、実際の判断は必ず診察を受けたうえで、医療機関にご確認ください。

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