韓国で涙袋のアートメイクを受けるときの値段は、どう決まるのか|美容クリニックの料金表の読み方を現地から整理しました

費用・比較公開日:2026-08-31 最終更新:2026-08-31

「涙袋のアートメイクは、韓国だといくらぐらいですか」——渡韓を考えている方から、いちばんよく届くご質問の一つです。ところが、検索して出てきた金額を並べてみると幅がとても大きく、どれを自分の基準にすればよいのか分からなくなってしまいます。

先に、いちばん大事なところを書きます。「涙袋の値段」という一つの数字は、現地にもありません。 同じ「涙袋」という言葉で呼ばれていても中身の違う施術が混ざっていますし、同じ施術であっても、回数の前提・入れる範囲・初回だけの価格かどうかによって、提示される金額が変わるためです。

ですのでこの記事では、具体的な金額を書きません。条件のそろっていない数字をいくら集めても、比べたことにはならないからです。かわりに、金額を組み立てている条件を一つずつ分解します。 料金表と見積もりのどこを見れば「自分の場合はいくらになるのか」が見えてくるのか、その順番を整理しました。金額の考え方そのものについては韓国の美容医療の相場の読み方にもまとめています。

付加価値税法施行令の法令ヘッダー
韓国「付加価値税法施行令」。美容を目的とした施術がどう扱われるかは、この法令に定めがあります。表示価格が税込みかどうかで、実際に支払う金額は変わります

「涙袋」と呼ばれている施術が、二つ混ざっています

まず、ここを分けないと金額の比較が始まりません。日本語で「涙袋」と検索したときに出てくる施術には、やっていることがまったく違う二つが含まれています。

一つは、色素を入れて涙袋の陰影を描く方法です。目の下のふくらみの境目にあたる部分に、細く淡い影を入れて、涙袋が大きく見えるようにします。いわゆるアートメイクの技法で行うもので、皮膚のごく浅い層に色を入れます。色は時間とともに薄くなっていきますので、あとで説明するリタッチが前提になります。

もう一つは、ヒアルロン酸などの注入剤でふくらみそのものをつくる方法です。こちらは影を描くのではなく、実際に立体をつくります。触ったときの感触も変わりますし、持続の考え方も、金額の桁もまったく別のものになります。注入剤の考え方については韓国のヒアルロン酸にまとめました。

色素を入れる方法(アートメイク)注入剤でふくらみをつくる方法
していること皮膚の浅い層に色を入れて陰影を描きます皮膚の下に注入してふくらみをつくります
見え方影がついて涙袋が大きく見えますふくらみ自体が出ます
持続の考え方少しずつ薄くなり、リタッチで整えます少しずつ吸収され、入れ直しで整えます
金額を動かすもの技法・範囲・回数・色素製剤の種類・使う量・部位
料金表での並びアートメイクの欄に並ぶことが多いです注射・フィラーの欄に並ぶことが多いです

検索して出てきた金額が、どちらの話なのか。 ここを確かめないまま数字だけを見比べると、まったく違うものを比べていることになります。値段の幅が大きく見える原因の、かなりの部分がここにあります。

この記事では、以降は前者、つまり色素を入れるアートメイクの方の金額の組み立てを扱います。

値段を動かしている条件は、六つあります

料金表に並んだ数字は、次の条件の組み合わせで決まっています。ひとつでも前提が違えば、金額は変わります。

条件何が変わるのか確認のしかた
回数の前提1回分の金額か、リタッチを含む一式かで大きく変わります「この金額に何回分が含まれますか」
入れる範囲涙袋のみか、目の下全体か、目もとの他の施術と組み合わせるか「どこからどこまでが含まれますか」
技法使う道具や入れ方によって、所要時間と設定が変わります「どの技法で入れる想定ですか」
色素使う色素の種類によって設定が分かれていることがあります「色素は何種類から選べますか」
初回かどうか初回のみの価格が表に出ていることがあります「これは初回だけの価格ですか」
税と付帯表示が税込みか、麻酔やアフターケアが別かで総額が変わります「今日払う合計はいくらになりますか」

この六つのうち、日本の方がいちばん見落としやすいのが一つめの「回数の前提」です。次の章で詳しく書きます。

「1回いくら」だけでは、比べたことになりません

色素を入れる施術には、入れた色がどれくらい定着するかに個人差があるという性質があります。肌の状態や、施術後の過ごし方によって、残り方が変わります。ですので、多くの場合は一度で仕上げきらず、しばらく置いてから残り方を見て、足りないところを足す——という組み立てになります。この二度目のことを、日本語では「リタッチ」と呼びます。

ここが金額の見え方をいちばん複雑にしています。

  • A:1回分の金額として出しているところ — リタッチは別料金になります
  • B:リタッチを含む一式として出しているところ — 表示は高く見えますが、二度目の費用が含まれています
  • C:一式に含めるが、期間の条件がついているところ — 「◯か月以内のリタッチまで」といった条件がつきます

同じ金額が並んでいても、AとBでは意味がまったく違います。Aの数字とBの数字を並べて「こちらが安い」と判断すると、あとで差が逆転します。

ですので、金額を聞くときの最初の一言は、値段そのものではありません。

「この金額には、リタッチが何回まで含まれますか」

この一言で、目の前の数字がAなのかBなのかが分かります。そのうえで初めて、他と比べられる状態になります。

もう一つ、Cの場合に確かめておきたいのが期間です。リタッチを含む一式であっても、「◯か月以内」という条件がついていると、次の渡韓が間に合わない可能性があります。日程の組み立てを先に決めてから、リタッチの条件を確認する順番にすると、行き違いが起きにくくなります。

料金表に出てくる言葉を、条件に置き換えます

韓国のクリニックの料金表や案内には、日本語に訳されたときに意味が曖昧になりやすい言葉が並びます。それぞれが、さきほどの六つの条件のどれを指しているのかに置き換えると、読み違いが減ります。

案内で見かける言葉どの条件の話なのか確かめること
イベント価格・特価初回かどうか「これは初回だけの価格ですか」
セット・パッケージ回数の前提/範囲「何と何が、何回分含まれますか」
リタッチ込み回数の前提「何回まで、いつまでですか」
デザイン相談込み付帯「相談だけで終えた場合の費用はどうなりますか」
麻酔クリーム別途付帯「麻酔は必ず使いますか。いくらですか」
アフターケア軟膏付帯「持ち帰る薬は含まれますか」
部位追加範囲「追加したら、いくら増えますか」

表の右側の質問は、そのまま日本語で聞いて構いません。答えが返ってこない、あるいは答えが毎回変わる場合は、その料金表が条件を固定していないという合図として受け取ってよいと思います。

実際に施術を受けた方の声には、当日にどこまでやりとりできたかが表れています。

「丁寧なカウンセリングが嬉しい
施術でも「痛いですか?」と
聞いてくれます。

施術中の細かい点は日本語の分かるスタッフを呼んでくれます!」

施術中の細かい点をその場で伝えられるかどうかは、時間のかかる工程です。涙袋は、幅と濃さがわずかに違うだけで印象が変わります。この確認の時間が金額に含まれているのか、別に数えられるのかも、料金表の読み方の一部になります。

表示が税込みかどうかで、支払う額が変わります

もう一つ、日本の方が見落としやすいのが税の扱いです。韓国のクリニックの価格表示は、税込みのところと税別のところが混在しています。

韓国では、治療が目的の医療には付加価値税がかかりませんが、美容が目的の施術には付加価値税がかかります。どの施術が課税されるのかは、韓国の「付加価値税法施行令」の第35条に並んでいます。

付加価値税法施行令第35条第1号ナ目。課税対象の施術名が黄色で強調されている
黄色く示した部分に、タトゥー術およびタトゥー除去術(문신술 및 문신제거술)が並んでいます。この条文は「医師などが提供する医療」のうち課税になるものを並べたものです

この一覧のなかに「문신술 및 문신제거술」——日本語にすると「タトゥー術およびタトゥー除去術」——が入っています。アートメイクは、条文の言葉に置き換えるとこの分類に近いものになります。つまり、課税される側の施術という整理です。どの施術が課税の側だったのかは韓国の肌管理は免税の対象だったのかに一覧でまとめました。

課税される側であるということは、表示価格に税がのっているかどうかで、実際に支払う額が変わるということです。カウンセリングの場で「この金額に付加価値税は含まれていますか」と一言確認するだけで、想定外の差を防げます。

カウンセリングで、金額を確定させる順番

聞く順番を決めておくと、その場で慌てずに済みます。次の五つを、この順で聞いてください。

  1. 範囲を確定します — 「涙袋だけですか、目の下全体ですか」
  2. 回数を確定します — 「リタッチは何回まで、いつまで含まれますか」
  3. 付帯を確定します — 「麻酔と、持ち帰る薬は別料金ですか」
  4. 税を確定します — 「この金額に付加価値税は含まれていますか」
  5. 合計を確定します — 「今日払う合計はいくらになりますか」

1から4までを飛ばして5だけを聞くと、返ってきた数字が何を含んでいるのか分からないままになります。順番に意味があります。

そして、いちばん大切なのは次の一言です。

「今日やらなくてよいものはありますか」

聞きにくく感じるかもしれませんが、この質問への答え方に、その場の姿勢がよく表れます。実際の口コミにも、その差が出ています。

「とっにかくクリニックが綺麗でテンション爆上がりでした!パク室長さんに最初に撮った肌診断を元にカウンセリングしてもらいましたが、とにかく優しくてお綺麗で、年齢聞いた時はびっくりしました笑」
「初めてのクリニックでしたが、カウンセリングも施術もスムーズでした!お店もキレイで満足です!また韓国に来た際はお願いしたいです🩵」

一方で、混み合う時間帯には、確認の時間が十分にとれないこともあります。

「受付もカウンセリングも施術もすぐ案内されました。大きいクリニックで回転率がいいです。スタッフさんも親切に日本語で対応してくれました。」

すぐに案内されること自体は、悪いことではありません。 ただ、金額の条件を詰めたい方は、混雑する時間帯を避けて予約を取るという選び方もあります。

見積もりを受け取ったあとに、自分で確かめること

その場で金額が出たら、施術を受ける前に次の三つを確かめておくと安心です。

一つめは、単価の足し算と合計が合っているかどうかです。 セット価格が適用されている場合は合わないことがありますが、その差がどこから来ているのかを聞いておくと、あとで見返したときに分かります。

二つめは、当日に決めなくてよいものが混ざっていないかどうかです。 目もとの施術は、他の施術と組み合わせて提案されることがよくあります。組み合わせること自体に問題はありませんが、今日決める必要があるのかは別の話です。

三つめは、明細をもらえるかどうかです。 何にいくら払ったかが残っていると、次に来るときの基準になりますし、帰国後に日本の医療機関へ相談する場合にも役立ちます。支払いのときに、その場で明細を出してもらえるかどうかも聞いておくと安心です。

記録として残しておくとよいものを並べます。

  • 明細 — 何にいくら払ったかが分かります
  • 施術名の控え — 日本語の呼び名と、可能であれば韓国語の表記も
  • 使った色素や薬剤の名前 — 次回同じものを選ぶかどうかの判断に使えます
  • リタッチの条件 — 何回まで、いつまでかを書いたもの
  • 経過の写真 — 同じ場所・同じ明るさで撮ると比べやすくなります

日本語では、どこまで確認できるのか

金額の条件を詰める場面は、施術そのものの説明よりも一段むずかしい話題です。日本語対応をうたっているクリニックでも、その中身には幅があります。

段階施術の説明金額の条件を詰めるデザインの微調整
常勤の日本人スタッフ・通訳がいる日本語で受けられますその場で確認できます細かい希望まで伝えられます
通訳が予約制予約した時間のみ日本語です会計の時間に通訳がいないことがあります時間内であれば伝えられます
日本語の分かるスタッフが少しいる単語が中心になります数字は通じます「もう少し細く」が伝わりにくくなります
翻訳アプリアプリ越しになります数字は伝わります行き違いが起きやすくなります

金額の数字を聞き取るだけなら、どの段階でもできます。差が出るのは、断る・保留する・持ち帰るという意思を伝える場面と、涙袋のかたちを少しずつ調整していく場面です。どちらも「はい/いいえ」では終わらないやりとりになります。

とくに涙袋は、わずかな幅と濃さの違いで印象が変わる部位です。「もう少し薄く」「もう少し内側だけ」といった希望を、施術の途中で伝えられるかどうかは、仕上がりに直結します。通訳の付き方については韓国の美容クリニックの通訳事情にもまとめました。

予約の段階で、次の二つを聞いておくことをおすすめします。

  • 会計のときも日本語で確認できますか
  • 施術中も日本語で相談できますか

この二つへの答え方で、そのクリニックの日本語対応がどの段階までのものか、かなり分かります。

よくある質問

Q. 涙袋のアートメイクの相場は、いくらぐらいですか。

金額をお伝えできないのは、条件のそろっていない数字を並べても比較にならないためです。同じ「涙袋」という言葉でも、色素を入れる施術と注入剤でふくらみをつくる施術が混ざっていますし、リタッチが含まれるかどうかでも金額の意味が変わります。まず「この金額にリタッチが何回まで含まれますか」を確認してから比べてください。

Q. リタッチは、必ず必要ですか。

色の残り方には個人差がありますので、一度で仕上がる方も、足したほうがよい方もいらっしゃいます。必要かどうかは、実際の残り方を見てから判断することになります。ですので料金表を見るときは、リタッチが含まれる場合と含まれない場合の両方で総額を考えておくと安心です。

Q. 初回価格と書かれていたら、二回目からは高くなるのですか。

その可能性があります。初回のみの価格が表に出ていることがありますので、「これは初回だけの価格ですか」「二回目以降はいくらになりますか」と、その場で両方を聞いておくと、次に来るときの計画が立てやすくなります。

Q. 表示価格に税は含まれていますか。

韓国のクリニックは、税込み表示と税別表示が混在しています。美容を目的とした施術は韓国では課税される側にあたりますので、表示のしかたによって支払う額が変わります。「この金額に付加価値税は含まれていますか」と確認してください。

Q. 日本語で細かいデザインの希望を伝えられますか。

クリニックによって対応の段階が違います。常勤の通訳や日本人スタッフがいる場合は、施術の途中でも希望を伝えられます。予約の段階で「施術中も日本語で相談できますか」と聞いておくと、当日に困りません。

※ 本記事は、金額が決まる条件を整理したものであり、特定の施術や医療機関をおすすめするものではありません。実際の金額・回数・適応の判断は、診察した医療機関が行います。施術を受けるかどうかは、必ず医療機関のカウンセリングでご確認ください。

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