渡韓の準備でいちばん時間を取られるのが、費用の話だと思います。「渡韓 相場」で調べると数字はいくらでも出てくるのに、読めば読むほど幅が広がっていき、結局いくら持っていけばよいのか分からなくなる。こういうご相談をよくいただきます。
数字がばらつくのは、情報が不正確だからとは限りません。比べているものが、最初から違うという場合がほとんどです。同じ施術名でも、回数の数え方が違えば金額は変わりますし、初回だけの条件がついていれば二回目からは別の数字になります。
このページでは、具体的な金額は書きません。かわりに、相場を調べるときにそろえておく条件を整理します。条件がそろえば、他の方の数字が自分に使えるものかどうかを判断できるようになりますし、カウンセリングで出てきた見積もりが妥当かどうかも自分で読めるようになります。

「相場」という言葉は、三つの別のものを指しています
会話がかみ合わない原因の多くは、ここにあります。同じ「相場」でも、話している人が指しているものが違うのです。
| 呼び方 | 中身 | 使いどころ |
|---|---|---|
| ① 施術ごとの単価の相場 | ある施術を一回受けたときの金額の幅 | 施術の種類を絞り込むとき |
| ② 渡韓1回の総額の相場 | 施術費に加えて、渡航・宿泊・現地の移動まで含めた合計 | 予算を決めるとき |
| ③ 自分が納得できる上限 | 支払っても後悔しない金額 | 当日に追加を判断するとき |
体験談やまとめ記事に出てくる数字の多くは①です。ところが、読んでいる方が知りたいのは②であることが多く、そして実際に当日いちばん役に立つのは③です。
①だけを集めても、②にはなりません。 施術費は総額の一部でしかなく、渡航の時期や滞在の日数によって大きく動く部分が別にあるためです。総額の組み立て方については、渡韓1回の総額を組み立てる考え方をまとめたページに整理しています。
同じ施術名でも、数え方が違えば比べられません
相場の数字が合わない最大の理由が、この「数え方」です。施術によって、金額が何に対して付いているのかが違います。
| 数え方 | 何に対する金額か | 比べるときに確認すること |
|---|---|---|
| 回数 | 一回あたり | その一回に何が含まれるか |
| 部位 | 顔全体か、額だけか、といった範囲 | どこまでが範囲に入るか |
| 量 | 使う薬剤の量 | 何本分・何本単位で数えるか |
| ショット数・線の数 | 機器を当てた回数 | 追加したときにどう増えるか |
| コース | 数回分をまとめた金額 | 有効期限と、途中でやめたときの扱い |
たとえば「一回いくら」と書かれていても、その一回に薬剤が含まれるのか、麻酔が含まれるのか、施術後のケアが含まれるのかで中身は変わります。数え方をそろえない比較は、比較の形をしているだけで、実際には別のものを並べています。
ですので、他の方の金額を参考にするときは、金額そのものより先に「何に対する金額か」を探してください。それが書かれていない体験談の数字は、残念ながら持ち帰っても使えません。
表示されている金額には、初回だけの条件が混ざっています
もう一つ、数字がずれる大きな原因が、条件つきの価格です。初めて来院する方だけの金額、期間を限った金額、複数の施術をまとめたときの金額。こうした条件は、表示のうえでは目立たないことがあります。
実際に、条件のずれが当日に出てきた例が口コミにも残っています。
「シュリンクの初診特価が安くて訪問しました。しかしカウンセリングをしていると、金額が全然違っていて、事前にLINEでも問い合わせをしていたことを伝えましたが、この価格ではないと。。最終的に韓国のHP表記と日本のHP表記が違っていて、その金額になることを知らなかったとカウンセラーさんが言っていましたが、少しその点については残念でした。(価格は事前に問い合わせしていた初診価格になりました)」
この方の場合、事前に問い合わせをしていた記録があったため、最終的には最初に案内された金額で進んでいます。ここから読み取れることは二つあります。
一つは、同じクリニックでも、見る場所によって表示が違うことがあるという事実です。もう一つは、問い合わせの記録が残っていたことが、その場で効いたという点です。
金額がいつ確定するのかという流れについては、値段がいつ確定するのかをまとめたページにも整理しています。
税の扱いを含めないと、印象が変わります
韓国では、美容を目的とした施術は課税の対象として扱われます。法令にも、対象になる施術名が具体的に並んでいます。

つまり、表示されている金額に税が含まれているかどうかで、実際に支払う金額は変わります。税込みで表示するところと、税別で表示するところが混在していますので、そろえずに比べると差が出ます。
かつては外国人観光客向けの還付の制度がありましたが、条文上の期限と現在の状況については免税が終了したのかどうかを条文で確認したページにまとめています。いまの費用の見方としては、還付を前提に置かず、税を含んだ金額で比較するほうが安全です。
確認の仕方は簡単です。カウンセリングで「この金額は税を含みますか」と一言聞くだけです。この一言があるかないかで、想定していた金額との差が生まれるかどうかが決まります。
渡韓1回の総額には、施術費以外の項目が入ります
②の相場、つまり渡韓1回の総額を考えるときは、施術費以外の項目を並べておく必要があります。
| 区分 | 主な項目 | 動きやすさ |
|---|---|---|
| 渡航 | 往復の航空券 | 時期と曜日で大きく動きます |
| 滞在 | 宿泊、現地での移動 | 日数とエリアで動きます |
| 施術 | 施術費、麻酔、薬剤、施術後のケア | 内容と回数で動きます |
| 予備 | 当日に足す可能性のある分 | 自分で上限を決められます |
このうち、自分でコントロールしやすいのは「予備」の枠だけです。渡航と滞在は市場の状況で決まりますし、施術は肌の状態を見てもらってから決まります。ですので、総額を組むときは「予備の枠をいくらに置くか」を先に決めておくと、当日の判断が楽になります。
もう一つ、総額を考えるときに抜けやすいのが滞在の長さと施術の関係です。施術によっては、当日は動きにくい時間帯があったり、翌日に確認の来院をすすめられたりすることがあります。それを見込まずに帰国の便を決めてしまうと、予定を削るか、便を変えるかという選択になります。どちらも金額に響きますので、日程は施術の内容が決まってから固めるほうが結果として安く収まることが多いと感じています。
そもそも韓国の施術費がどういう仕組みで決まっているのかについては、価格が下がる仕組みを説明したページにも整理しています。仕組みが分かっていると、安く見える表示が「何が安いのか」を読み分けられるようになりますので、総額を組むときの土台になります。
相場から外れて見える見積もりは、こう読みます
カウンセリングで出てきた金額が、事前に調べていた相場と違うことはよくあります。そのときに、高すぎる・安すぎると即断する前に、次の順番で確認してみてください。
- 数え方が同じか——回数・範囲・量のどれで数えているかを合わせます
- 含まれるものが同じか——麻酔、薬剤、施術後のケア、再診の扱いを確認します
- 条件がついているか——初回だけ、期間限定、組み合わせ前提などの条件を確認します
- 税の扱いが同じか——税込みか税別かを合わせます
- 回数の設計が同じか——一回で終わる想定か、複数回を前提にしているかを確認します
この五つをそろえてもなお差が残るのであれば、それは本当の差です。逆に言えば、五つをそろえないうちは、差があるかどうかも分かりません。
実際に、条件を相談しながら決めた方の声もあります。
「トリプルトーニングとオンダンリフトを受けました。自分の予算と肌悩みやダウンタイムの期間等に合わせて施術内容を相談しながら決めることができました。施術は痛みもほとんどなく良かったです。」
予算、肌の悩み、ダウンタイムの期間。この三つを持ち込んで相談すると、内容のほうが調整されます。金額だけを比べる作業から、条件を合わせる作業へ切り替えたほうが、結果として納得しやすくなります。
同じ日にまとめて受けると、金額の見え方が変わります
渡韓の日程は限られていますので、一日に複数の施術を受ける方が多くいらっしゃいます。このとき、金額の見え方がもう一段ややこしくなります。
まとめたときの金額には、いくつかの型があります。
| 型 | 金額の作られ方 | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 単純な合計 | 一つずつの金額を足したもの | どれを外すといくら減るか |
| 組み合わせ前提の金額 | 二つ以上を同じ日に受けることが条件 | 片方をやめたときにどうなるか |
| 上位の枠に入った金額 | 一定額以上でまとめて扱う形 | 枠に届かなかったときの金額 |
注意したいのは、途中で一つやめたときにどうなるかです。 組み合わせを前提にした金額であれば、一つ外した時点で残りの単価が変わることがあります。当日の体調や肌の状態で予定を減らす可能性はいつでもありますので、減らしたときの金額を先に聞いておくと安心です。
また、まとめて受けると一日の所要時間が伸びます。金額の話とは別に、その日の残りの予定に響くこともあります。費用の相談をするときに、あわせて所要時間も聞いておくと、日程の組み直しが必要かどうかをその場で判断できます。
なお、複数の施術を同じ日に受けるかどうかは、金額だけで決めない部分でもあります。肌への負担や、施術どうしの相性については医療機関の判断になりますので、まとめたほうが得かどうかではなく、まとめて問題がないかどうかを先に確認してください。
自分用の相場表は、カウンセリングで作ります
他の方の相場を集めるより、自分の条件での金額をその場で作ってしまうほうが早いです。カウンセリングで、次の形で書き出してもらってください。
- 施術の名前
- 数え方(回数・範囲・量のどれか)
- 一回あたりの金額と、その回に含まれるもの
- 提案されている回数と、その間隔
- 税を含むかどうか
- 条件つきかどうか、条件が外れたときの金額
この六項目がそろった表が一枚あれば、それがあなたにとっての相場です。他の方の数字より、この一枚のほうが確実に役に立ちます。 帰国後に日本で受ける場合と比べたいときも、この表があれば条件をそろえて比較できます。
予算を先に伝えるのは、値切ることではありません
予算を伝えると安く見られるのではないか、と心配される方がいらっしゃいます。実際には逆で、予算を先に伝えたほうが、提案の精度が上がります。
上限が分かっていれば、その範囲でいちばん効くものから順に提案してもらえます。上限を伝えないままだと、優先順位のない提案を全部聞くことになり、当日その場で取捨選択をしなければなりません。
「AI診断の結果をもとに丁寧にカウンセリングしてくだあり非常に満足しています。日本語通訳の方もいて、分かりやすく教えていただいたり、予算内におさめていただきありがとうございました。また、渡韓の時に訪れたいと思います♪」
「予算内におさめていただき」というのは、上限を伝えたうえで組んでもらった結果です。伝え方は「今日は上限をこのくらいで考えています。この範囲でいちばん効くものから教えてください」で十分です。
もう一つ、金額に含まれる範囲を確認しておくと、あとの計画が立てやすくなります。
「麻酔をしてもらい、カウンセリングをしてすぐに施術をしてくれました。痛みも少しチクチクするくらいで30分もかからずキレイな眉毛にしてくれました。眉尻をもう少し長くしてください、とお願いしたらすぐにしてくれて満足です。一年以内ならリタッチも無料なのでまたお願いしようと思います。」
このように、あとから手を入れる分が金額に含まれている場合があります。含まれるかどうかは施術によって違いますので、金額を聞くときにあわせて確認しておくと、次の渡韓の計画まで立てられます。
日本語では、どこまで確認できるのか
費用の話は、施術の説明よりも一段むずかしい話題です。数え方、含まれるもの、条件、税。前提が重なるため、翻訳アプリだけでは行き違いが起きやすくなります。
日本語で確認しやすいのは、答えが一つに決まる質問です。
- 「この金額は税を含みますか」
- 「この金額は何回分ですか」
- 「初回だけの条件ですか」
反対に、確認しにくいのは、前提が重なる質問です。「今日の状態だと、この予算ではどの組み合わせが向いていますか」といった相談は、通訳の方が同席していないと詰め切れないことがあります。
ですので、予約の段階で「カウンセリングに通訳の方が同席しますか」「会計のときも日本語で確認できますか」の二つを聞いておいてください。費用の話は、あとから取り返しがつきません。 日本語がどこまで続くのかを先に把握しておくことが、いちばんの備えになります。
そのうえで、聞いた内容は必ず紙かメッセージで残してください。口頭のやりとりは記憶に残りにくく、あとから確認する手段もありません。問い合わせの記録が残っていたことで金額の行き違いが解けた例は、先に挙げた口コミのとおりです。
よくある質問
Q. 渡韓の相場は、だいたいいくらと考えればよいですか。
このページでは金額を書いていません。同じ施術名でも、数え方・含まれるもの・条件・税の扱いで変わるためです。金額は、ご自身の条件でカウンセリングの場に出してもらい、その内訳を確認する形がいちばん確実です。
Q. 事前に金額を教えてもらうことはできますか。
おおよその案内をしてもらえることは多いですが、確定するのは肌の状態を見てもらったあとになります。事前のやりとりは記録として残しておき、当日に読み合わせる形にしておくと、行き違いを防げます。
Q. 体験談に書かれていた金額は参考になりますか。
いつの話か、何回分か、どの範囲か、条件つきか、税を含むか。この五つが書かれている体験談であれば参考になります。書かれていない場合は、金額だけを取り出しても使えません。
Q. 日本と比べたいのですが、どう比べればよいですか。
施術名だけをそろえても比較にはなりません。数え方、含まれるもの、回数の設計、税の扱いをそろえたうえで、渡航と滞在の分を足した総額で比べてください。
Q. 当日に追加を提案されたら、どうすればよいですか。
その場で決めきれない場合は、断っても問題ありません。あらかじめ予備の枠を決めておき、その範囲を超えるものは次回に回す、と決めておくと判断が楽になります。
※ 本記事は、公開されている日本語の口コミと韓国の法令・公開情報をもとに、現地から費用の考え方を整理したものです。医療上の助言ではなく、特定の医療機関を推奨するものでもありません。金額・適応・リスクについては、必ず医療機関で直接ご確認ください。