韓国のポテンツァが「安い」と言われるとき、何が安いのか|料金表示の中身を現地から整理【2026年】

費用・比較公開日:2026-08-31 最終更新:2026-08-31

「韓国のポテンツァは安い」という一文を、渡韓の情報をまとめた記事でよく見かけます。ところが実際にいくつかの医療機関に問い合わせてみると、返ってくる金額の幅が思ったより広く、どれを基準にすればよいのか分からなくなった、という声も同じくらいよく聞きます。

理由ははっきりしています。ポテンツァは、施術名だけでは金額が決まらない施術だからです。1回にどれだけ照射する前提なのか、薬剤を一緒に使うのか、顔のどこまでを範囲にするのか、何回受ける前提で出された数字なのか。この条件が違えば、同じ「ポテンツァ1回」という言葉でも、まったく別の金額になります。

このページでは、具体的な金額は書きません。価格は時期によっても医療機関によっても変わりますし、ここで数字を書いてしまえば、その数字だけがひとり歩きします。かわりに、「安い」と言われている数字の中身を分解して、自分の手元で比べられる形にそろえる手順を書きます。施術そのものの内容や痛み、ダウンタイムについては韓国のポテンツァの費用・痛み・ダウンタイムのページにまとめてあります。

韓国の付加価値税法施行令第35条ナ目。美容目的の施術名が黄色で強調されている
韓国の法令原文。皮膚再生術・毛穴縮小術・シミ治療術などが美容目的として分類されています。韓国では、この分類にあたる施術に付加価値税がかかります

「安い」と言われている数字は、同じものを指していません

金額を比べようとして最初につまずくのが、ここです。ある記事に載っている数字と、別の記事に載っている数字と、問い合わせて返ってきた数字は、そもそも前提がそろっていません。

よくあるのは、次のようなずれです。

  • 一方は初回限定の価格、もう一方は通常の価格
  • 一方は回数券をまとめて買ったときの1回あたり、もう一方は単発の1回
  • 一方は照射の数が少ない設定、もう一方は多い設定
  • 一方は薬剤を使わない内容、もう一方は薬剤を一緒に入れる内容
  • 一方は税別の表示、もう一方は税込みの表示

このずれを残したまま数字だけを並べると、実際には内容の違う施術を、値段の高い安いで並べ替えていることになります。安いほうを選んだつもりが、当日のカウンセリングで「その内容だと足りません」と言われ、結果として想定より上がってしまう。この流れが、いちばん起きやすい失敗です。

日本語の口コミにも、その場面がそのまま残っています。

「ピコレーザートーニングと脂肪溶解を一緒に予約しましたが、カウンセリングで予算より高くなってしまったので、顔だけの施術になりました。日本語が通じてよかったです。」

この方は、その場で範囲を狭めるという判断をされています。予算を先に伝えて、その中で組み直してもらえたので、会計で驚くという事態は避けられています。金額の話を当日にできる状態にしておくことが、どれだけ効くかがよく分かる一件です。

表示価格に、含まれているとは限らないもの

「1回いくら」という表示を見たとき、その中に何が入っていて、何が別料金なのかを分けて考えます。医療機関によって扱いが違うので、含まれているかどうかは必ず確認が要ります。

項目確認したいこと
麻酔表示価格に含まれるか、別料金か。塗る麻酔の待ち時間も含めて所要時間が変わります
薬剤一緒に入れる薬剤があるか。ある場合、その分が別立てか、込みか
照射の数・範囲その金額が何回分の照射を前提にしているか。顔のどこまでを含むか
施術後のケア鎮静のケアやパックが含まれるか、別メニューか
診察料初診料や再診料が別に立つか
税込み表示か、税別表示か
通訳通訳や日本語対応に費用がかかる場合があるか

この表のうち、どれか一つでも扱いが違えば、総額は変わります。逆にいえば、この7項目をそろえてから比べれば、「安い」がはじめて意味を持ちます。

肌管理全般の値段がどう決まるのかは、韓国の肌管理の値段はどう決まるのかのページで、条件ごとに整理しています。ポテンツァに限らず同じ考え方が使えます。

条件① 施術の設定——「1回」の中身が違います

同じ機器を使う施術でも、どういう設定で、どれだけ行うかで内容は変わります。ここは医療機関が診察のうえで決める部分ですので、こちらから設定を指定するものではありません。ただし、見積もりを比べるためには、「この金額は、どういう内容の1回を指しているのか」を言葉にしてもらう必要があります。

カウンセリングでは、次のように聞くと通じやすくなります。

  • この金額は、何回分の照射を前提にしていますか
  • 薬剤は一緒に入れますか。入れる場合、その分は別料金になりますか
  • 私の肌の状態だと、その内容で足りそうでしょうか。足りない場合は何が増えますか

三つ目が大事です。設定が足りているかどうかは診察してみないと分からない部分ですので、「増えるとしたら何が増えるのか」を先に聞いておくと、当日の会計で驚くことがなくなります。

条件② 部位の範囲——「顔」がどこまでかを決めます

「顔」という言葉の範囲は、思っているほど共通ではありません。額を含むのか、あご下や首まで含むのか、鼻の周りだけなのか。範囲が違えば金額も所要時間も変わります。

自分の気になっているところが範囲に入っているかどうかは、鏡を見ながら指でなぞって示すのがいちばん確実です。言葉で「頬」と言っても、こめかみの近くまでなのか、小鼻の横までなのかは伝わりません。写真を見せながら「ここが気になっています」と示すと、範囲の食い違いが減ります。

条件③ 回数の前提——単発と回数券は別の数字です

肌の施術は、1回で完結するものと、間隔をあけて何度か受けることを前提にしたものがあります。回数券のような形でまとめて契約すると、1回あたりの表示は下がります。

ここで気をつけたいのが、渡韓してその場で回数分を契約する場合です。次に韓国へ来られるのがいつになるか分からないのであれば、1回あたりの安さより、使い切れるかどうかのほうが効いてきます。有効期限があるのか、期限を過ぎたらどうなるのか、返金や譲渡ができるのかは、契約の前に確認しておいたほうが安全です。

条件④ 初回価格——2回目からの金額を先に聞きます

初回限定の価格は、韓国に限らずよくある仕組みです。問題は、その価格だけを見て「安い」と判断してしまうことです。

継続して受けるつもりがあるなら、初回ではなく2回目以降の金額で比べます。逆に、今回の渡韓で1回だけ受けて終わりにするつもりなら、初回価格で比べても差し支えありません。自分がどちらなのかを先に決めてから、比べる数字を選びます。

条件⑤ 税込みか税別か

韓国では、美容を目的とした施術は付加価値税の対象になります。冒頭に載せた法令の原文には、皮膚再生術・毛穴縮小術・シミ治療術・ニキビ治療術など、肌の悩みで受けることの多い施術名が並んでいます。治療を目的とした医療とは扱いが分かれている、という構造です。

そのため、価格表が税込みなのか税別なのかで、最終的に支払う金額が変わります。表示のしかたは医療機関ごとに違いますので、「この金額は付加価値税を含みますか」と一言確認するのが確実です。

なお、外国人観光客への付加価値税の還付制度については、韓国の美容医療の免税はいつまでかのページで、法令の条文を確認したうえで現在の状態をまとめています。「あとで戻ってくるから」という前提で総額を考える場合は、先にそちらをご覧ください。

条件⑥ 薬剤を使うなら、その名前を控えておきます

薬剤を一緒に使う内容であれば、その製剤名を控えておくと、あとから自分で調べられます。韓国では、医薬品の承認情報を食品医薬品安全処が公開していて、製品名から検索できます。

食薬処の医薬品検索画面。製品名の入力欄が赤枠で示されている
韓国の食品医薬品安全処の医薬品検索画面。製品名の欄に韓国語で入力して検索します

検索すると、製品名・企業名・承認番号・承認日が一覧で表示されます。値段の差が「使っている薬剤が違うから」なのか「同じものだけれど価格設定が違うから」なのかは、名前が分かれば自分でも見当がつきます。

もっとも、この確認は施術を受けたあとでも構いません。カウンセリングの場で「何を使いますか」と聞き、メモしておくだけで十分です。

見積もりを同じ形にそろえる手順

ここまでの条件を、実際の比較に落とし込みます。手順は次のとおりです。

手順やること
1自分の悩みと、気になっている範囲を先に決める
2候補を3つまでに絞る。4つ以上は比べきれません
3同じ文面で問い合わせる。条件がそろっていないと比較になりません
4返ってきた金額に、麻酔・薬剤・ケア・診察料・税が含まれるかを確認する
5初回価格なのか通常価格なのかを確認する
6単発か回数の前提かをそろえて、総額で並べる

問い合わせの文面は、次のようなもので足ります。日本語で送って構いません。

「〇月〇日ごろの渡韓を考えています。毛穴と肌のざらつきが気になっています。ポテンツァを検討していますが、はじめてです。1回受ける場合の総額を、麻酔・薬剤・施術後のケア・診察料・付加価値税を含めた形で教えていただけますか。初回価格の場合は、2回目以降の金額もあわせてお願いします。」

このように書いておけば、返信の形がそろいます。返信がそろえば、はじめて「安い」を比べられます。

なお、韓国の美容医療の価格がそもそもなぜ日本と違って見えるのかについては、韓国の美容医療はなぜ安いのかのページで、需要の規模や医療機関の密度といった背景から整理しています。

「安くて満足した人」と「安かったのに残念だった人」の差

口コミを読んでいると、安さに満足している声と、安さを選んだことを悔やんでいる声の両方が出てきます。その差がどこから来ているのかを見ると、金額そのものではないことが分かります。

「韓国のクリニックは色んなところに行きましたが、ここは早くて安い!施術に合わせてフロア移動があるのは少し不便ですが、その分広くて綺麗なので満足です。」

この方は、不便な点を不便だと認識したうえで、それでも満足だと書いています。つまり、事前に想定していた内容と、実際に受けた内容が一致しています。

「白玉注射とプラピールとLDMをしました。スタッフの方もとても丁寧で日本語もOKです。立地もとてもよく明洞の買い物後などに気軽に来れて嬉しいです。」

複数の施術を組み合わせる場合は、組み合わせ全体での総額を確認しておくと、あとから足された感覚になりません。

一方で、残念だったという声の多くは、金額が高すぎたという話ではなく、聞いていた内容と違ったという話になっています。説明のないまま追加になった、当日になって別のメニューを勧められた、といった形です。これは価格の問題というより、事前の確認の問題です。

安さを追いかけるより、「この金額で何を受けるのか」を文字にして持っておくほうが、結果として満足に近づきます。

当日に金額が動きやすい場面を、先に知っておきます

見積もりをそろえても、当日に金額が動くことはあります。動く場面はだいたい決まっていますので、先に知っておくと落ち着いて判断できます。

ひとつめは、診察の結果、想定していた内容では足りないと言われる場面です。これは医療上の判断ですので、その場で「では今日はここまでにします」と選べる状態にしておくことが大切です。ふたつめは、別のメニューを一緒に勧められる場面です。悪いことではありませんが、今日の予算を超えるのであれば、次の機会に回すという選択もあります。三つめは、施術後のケアや持ち帰りの薬が別料金になる場面です。

いずれの場面でも、効くのは同じ一言です。「今日はいくらまでで考えています」と、金額を先に伝えておくことです。予算を伝えるのは失礼なことではありませんし、伝えたほうが、その範囲で組んでもらえます。伝えないまま進むと、こちらが遠慮していることが相手に伝わらず、結果としてお互いに気まずくなります。

「安い」を探す前に、決めておく三つのこと

最後に、比べはじめる前に自分の中で決めておくことを挙げます。ここが決まっていないと、いくら見積もりを集めても選べません。

ひとつめは、今回の渡韓で何を優先するかです。肌の悩みを一つに絞るのか、いくつかまとめて相談したいのか。ふたつめは、ダウンタイムをどれだけ許容できるかです。帰国日や予定によって、選べる内容が変わります。三つめが、上限の金額です。ここを決めておくと、カウンセリングでの会話がまっすぐ進みます。

この三つが決まっていれば、あとは条件をそろえて並べるだけの作業になります。「安いところを探す」よりも、「自分の条件に合うところを、同じ形で並べる」ほうが、結果としてはやく決まります。

日本語では、どこまで確認できるのか

費用の話は、施術の説明よりも一段むずかしい話題です。日本語対応をうたっていても、対応の中身には幅があります。

  • 常勤の日本人スタッフや通訳がいる——金額の内訳や税の扱いまで、その場で確認できます
  • 予約の窓口だけ日本語——当日の会計では通じないことがあります
  • 翻訳アプリで対応——施術の説明はできても、条件を詰める場面では行き違いが起きやすくなります

金額の交渉や確認は、あとから取り返しがつきません。予約の段階で「会計のときも日本語で確認できますか」と聞いておくことをおすすめします。この一言への答え方で、その医療機関の日本語対応がどの段階までのものか、かなり分かります。

実際に受けた方の声にも、その差ははっきり出ています。

「店内はとても清潔感があり、居心地の良い空間でした。スタッフの方も日本語で丁寧に対応してくださり、言葉の不安なく安心して利用できました。分からないことがあれば何度質問しても嫌な顔ひとつせず、親切に説明していただけて、とても助かりました。」

「何度質問しても」という部分が大事です。費用の話は一度で理解できないことがあります。聞き直せる相手かどうかを、予約の段階で見ておきます。

よくある質問

Q. 結局、韓国のポテンツァは日本より安いのでしょうか。

条件をそろえずに比べることはできません。照射の数、薬剤の有無、部位の範囲、回数の前提、税の扱いをそろえたうえで、渡航費や滞在費も含めた総額で並べてはじめて比較になります。このページでは金額を書いていませんので、ご自身で見積もりをそろえて比べてください。

Q. 表示価格がとても安い場合、何を確認すればよいですか。

まず初回価格かどうか、次に照射の数や範囲の前提、そして麻酔・薬剤・施術後のケア・診察料・付加価値税が含まれるかどうかです。この5点を確認すると、安さの理由が「内容が少ない」からなのか「価格設定が違う」からなのかが見えてきます。

Q. 回数券をその場で勧められたら、どうすればよいですか。

使い切れるかどうかを先に考えます。次に渡韓する予定が決まっていないのであれば、有効期限・返金・譲渡の可否を確認してから判断してください。その場で決められないときは、「今日は1回だけお願いします」と伝えて構いません。

Q. 見積もりは日本語でもらえますか。

医療機関によります。予約のときに「金額の内訳を日本語で見せてもらえますか」と聞いておくと、当日の説明がスムーズになります。書面で受け取れると、あとから見返せるので確実です。

Q. 施術の内容は、こちらから指定したほうがよいですか。

設定や内容は、診察のうえで医療機関が判断する部分です。こちらから伝えるのは、気になっている悩みと範囲、そして予算の上限です。「この予算の中でできる内容を提案してください」という伝え方であれば、無理のない範囲で組んでもらえます。

※ このページは費用の決まり方を整理したものであり、特定の医療機関や施術を推奨するものではありません。具体的な金額・施術の適否・使用する薬剤については、必ず医療機関のカウンセリングでご確認ください。

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