韓国で肌管理や美容医療を受けた日本人の口コミを読むと、大半は満足の声です。「丁寧だった」「日本語が通じて安心した」「また来たい」。数の上では、圧倒的にこちらが多いです。
ただ、これから渡韓する方の役に立つのは、うまくいかなかった数少ない声のほうだと私たちは考えています。何が起きたのかが具体的に書かれていて、しかもそのほとんどが、事前のひと言で防げたものだからです。
この記事では、日本人が実際に書いた低評価の口コミを、原文のまま引用します。特定のクリニックを批判する意図はないため、クリニック名はすべて伏せています。どこで起きたかではなく、何が起きたかを見てください。
トラブル① カウンセリングで金額がふくらむ
いちばん多いのがこれです。予約したときの金額と、会計の金額が違います。
「アップセルがしつこかった。予約したメニューよりも高いものを2つ提示されて、どちらかから選んでくださいと言われた。元々予約していたものでやりたいですと伝えると、それだとより高くなるから今提示したものの方がいいと言われた。」
「これやるなら、これも足さないと意味ないと言われてどんどん高くなって予定してた金額より倍以上になってしまった😵」
「これだけだと意味がない」「セットでやらないと効果が出ない」という言い方は、断りにくいものです。しかも麻酔クリームを塗る前の、いちばん気持ちが揺れているタイミングで来ます。
避け方
- カウンセリングの冒頭で予算の上限を数字で伝える。これが最も効きます
- 予約画面のスクリーンショットを見せる。予約したメニュー名と金額が残っていると話が早いです
- 「今日は予約した内容だけにします」と言い切る。日本語が不安なら、この一文をスマートフォンに用意しておいてください
- その場で決めない。迷ったものは今回は外して、次の渡韓に回してください
実際、予算を先に伝えた方の口コミは満足度がはっきり高いです。
「自分の肌には何の治療が必要なのかしっかり根拠を元に教えて頂き、またアップセルも全くなく自分の予算内に収めて下さりました^^」
トラブル② 説明がないまま施術が進む
技術そのものより、何をされているか分からない時間が不安を生みます。
「内容は満足ですが、施術の際になんの声掛けもなくはじまり、いま何をされているのかもわからず、不安がありました。技術は間違いないと思いますが、施術者の日本語力によって不安感の差があると思いました。」
「価格もお得だと思うのですが、施錠中にどの施術されているのか不明なため、今からこのレーザー当てますーみたいな説明があると良かったと思います。」
「施術はテキトーで、スタッフは無愛想、なんの説明もしてくれないから何も分からない。」
避け方
- 予約時に「施術中も日本語で声をかけてもらえますか」と確認する
- 答えが「カウンセリングのみ日本語対応」なら、痛いときの合図を施術前に決めておく(手を上げる、など)
- カウンセリングの最後に、今日受ける施術を順番に読み上げてもらう。紙か画面で見せてもらえるとなお確実です
トラブル③ 施術する範囲の認識がずれる
「顔」「背中」といった大きい単位で話が進むと、思っていた範囲と違うことが起きます。
「服や下着を外して背中全面をしてくれると思っていたし、カウンセリングでも背中としか言われなかった。ブラジャーと服を捲し上げての施術だと思わなかった。ニキビやニキビ跡が1番気になるのは肩甲骨周りだったので、翻訳アプリで背中の上が気になると伝えましたが、下着とタンクトップを頑張って上にあげるだけでした。」
逆に、やってほしくないところまでやられたという声もあります。
「スポットレーザーをやったらお気に入りだったホクロも勝手に消されてしまった、、レーザー当てる箇所をヒアリングしてからにして欲しい。」
避け方
- 鏡の前で指をさして確認する。言葉より確実です
- 気になる箇所を事前に写真に撮って見せる
- 残したいホクロやシミがあるなら、「これは残してください」と先に伝える。言わなければ「取るもの」として扱われます
トラブル④ 待ち時間と、受付の行き違い
大型のクリニックほど流れが速い一方で、行き違いも起きます。
「本日は初回受付後、2時間も待ったのですが、確認すると受付がされていなかったようで、その時点でようやく施術に入りました。受付の漏れがあったようです。」
「施術終わりにはここに座っていてと待合室に座らされ20分ほど経っても何もないので私から受付のスタッフにもう流石に着替えていいのか聞くはめに。本当に無駄な時間を過ごしました。」
避け方
- 受付のあと、「あとどのくらい待ちますか」と一度聞く。これだけで漏れは見つかります
- 20分以上動きがなければ、遠慮せずもう一度聞く。待っていれば呼ばれる、とは限りません
- 旅程を詰めない。カウンセリングと待機を含めて半日を見てください
トラブル⑤ 料金の表示が分かりにくい
施術そのものには不満がなくても、料金の分かりにくさで評価を下げている口コミがあります。
「コーヒーマシンやプリクラが撮れるので、エンタメ的に楽しめます。料金設定が不明瞭だったので、星は三つにしました。」
避け方
- 会計の前に、合計金額と内訳を確認する
- 明細をもらう。日本語の明細を出してくれるところもあります
「終了後は日本語で書かれた明細書もきちんと渡してくれます。」
トラブル⑥ 口コミそのものが当てにならないことがある
これは知っておいてください。星の数だけで判断すると、足をすくわれます。
「クチコミが良かったから行ってみたら、クチコミしてくれたらサービスしますよと言われて、やろうとしたら勝手に星5にされて内容までチェックされた」
避け方
- 低い評価の口コミから読む。星5の平均点より、星1と星2に何が書かれているかのほうが情報量があります
- 日本語で書かれた原文を読む。機械翻訳された口コミは、書いた人の温度が消えています
- 具体的な施術名と金額が書かれている口コミを重く見る。「よかったです」だけの短い投稿は判断材料になりません
トラブル⑦ 効果が出ない、仕上がりが想定と違う
これがいちばん取り返しにくいトラブルです。
「ポテンツァの施術を受けましたがおすすめしません。気になる部分の打ち直しもないし、初めはちゃんと打ってましたが、途中から浮いてる感じで肌に刺さってるようには思わなかった。」
「リードルブースター4ccしたけど、全く効果なし。結構高かったから他のクリニックで色々出来たなと思い後悔。」
「10日経ってスポックアイブロウになりました。おでこボトックスは過去にも施術歴ありますが初めてなのでショックです。日本の別のクリニックで 補正を相談します。他が素晴らしかっただけに残念です。」
最後の口コミは、クリニックの対応そのものは丁寧だったと書かれています。丁寧でも、こうなることはあります。
避け方
- 効果には個人差があります。「必ず効きます」と言い切る説明のほうを疑ってください
- 1回で完結しない施術があります。何回必要なのかを先に聞いてください
- ボトックスのように、出方が数日〜10日後に分かるものがあります。帰国直前は避けるのが安全です
- 帰国後に相談できる連絡先を必ず聞いておく。これを聞いている人と聞いていない人で、その後がまったく変わります
後悔しないための事前チェックリスト
- 予約したメニュー名と金額のスクリーンショットを保存しましたか
- 予算の上限を、数字でカウンセリングの冒頭に伝えましたか
- 医師の診察はありますか、と確認しましたか
- ダウンタイムと帰国日の間隔は足りていますか
- 施術中も日本語で声をかけてもらえますか
- 残したいホクロやシミを伝えましたか
- 今日受ける施術を、順番に読み上げてもらいましたか
- 合計金額と内訳、追加費用の有無を確認しましたか
- 明細をもらいましたか
- 帰国後の連絡先を聞きましたか
それでも何かあったときは
- その場で言ってください。帰国してからでは、事実の確認そのものが難しくなります
- 記録を残してください。明細、同意書、施術前後の写真、当日のやり取りのトーク画面。あとから効くのはこれです
- 感情ではなく事実で伝えてください。通訳を通す場合、感情の部分は伝わりにくく、事実は伝わります
- 公的な相談窓口の利用については、制度や条件が変わることがあります。渡航前にご自身で最新の情報をご確認ください
まとめ
ここまで並べたトラブルの多くは、カウンセリングの前後10分で防げるものでした。予算を数字で言う。指をさして範囲を確認する。今日やる施術を読み上げてもらう。帰国後の連絡先を聞く。どれも1分もかかりません。
韓国の美容医療そのものが危ないという話ではありません。実際、同じ日に同じクリニックで、丁寧だった、安心できたと書いている方のほうがずっと多いのです。ただ、言わなければ伝わらないという一点だけは、日本のクリニックより強く意識しておいたほうがいいと思います。
そして最後に。効果にも仕上がりにも個人差があり、どの施術にもリスクがあります。うまくいかない可能性を含めて納得できたときにだけ、その場で「お願いします」と言ってください。