「シミとそばかすを、韓国でレーザーで取りたい」——この一文で相談を始める方はとても多いです。ところが現地のカウンセリングに入ると、話は思っていたよりも細かく分かれていきます。どこが、どういう見え方で、いつからあるのか。そこを確かめてからでないと、進め方が決まらないためです。
理由は単純で、日本語の「シミ」という言葉が、いくつもの違う状態をまとめて指しているからです。そして「レーザー」という言葉も、当て方の違う複数の方式をまとめて指しています。二つのあいまいな言葉を重ねて相談を始めると、噛み合うまでに時間がかかります。
この記事では、金額の目安は書きません。特定のクリニックの名前も出しません。かわりに、相談に入る前に自分の側でそろえておけること、その場で確認すべきこと、そして日程との関係を整理します。施術そのものの方式の違いは韓国のシミ取りのページに、機器ごとの分類は韓国のピコレーザーのページにまとめてあります。

日本語の「シミ」は、いくつもの状態をまとめた言葉です
上に載せた韓国の法令の条文を見ると、そこには色素母斑、そばかす、黒色点、シミ治療術といった名前が別々に並んでいます。つまり制度の上でも、これらは同じものとしては扱われていません。
日本語で話すときは、顔にある茶色いものをまとめて「シミ」と呼ぶことがほとんどです。ですが相談の場では、この呼び方のままだと情報になりません。伝えるべきなのは呼び名ではなく、次の四つです。
場所——どこにあるか。大きさ——点なのか、面として広がっているか。数——数えられるくらいか、数えきれないか。そして時期——いつから気になり始めたか、季節で濃くなるか。
この四つを渡韓の前に書き出しておくだけで、カウンセリングの入り口が変わります。相手は状態を確かめるための質問をいくつも用意していますが、その答えを先に渡せば、そのぶん提案の話に時間を使えます。
「レーザー」という一語にも、幅があります
もうひとつの言葉も分けておきます。日本語で「シミ取りレーザー」と言うとき、そこには少なくとも二つの考え方が混ざっています。
ひとつは、気になるところを一つずつ狙って当てていく方式です。狙った部分にだけ働きかけるため、そのあとにかさぶたのようなものができて、しばらく保護が必要になることがあります。もうひとつは、顔全体に弱く広く当てて、何回か重ねていく方式です。こちらは一回あたりの変化がゆるやかで、続けることを前提に案内されます。
さらに、肝斑のように、当て方を慎重に選ぶ必要があるとされているものもあります。同じ「シミ」という言葉でも、状態によって進め方の考え方が変わるということです。ここは自己判断ではなく、現地で実際に見てもらう部分になります。
ですので、「レーザーで取ってください」という伝え方は、出発点としては良いのですが、決め打ちにはしないでください。伝えるべきなのは方式ではなく、上に挙げた四つ——場所、大きさ、数、時期——のほうです。
自分で用意できることと、できないこと
相談の質は、こちらが持っていく材料で変わります。ただし、自分で判断してはいけない部分もあります。ここを混同しないことが大事です。
| 自分で用意できること | 現地で判断してもらうこと |
|---|---|
| 気になる場所を指させるようにしておく | それがどういう状態にあたるか |
| いつから気になっているかを整理する | どの方式が向いているか |
| 季節で変わるかどうかのメモ | 何回を想定するか |
| 自宅と屋外で撮った写真 | 同じ日に他の施術を重ねてよいか |
| これまでに受けた施術と時期 | 使う薬や製剤の選択 |
| いま使っている塗り薬・飲み薬 | 日焼けの状態で受けられるかどうか |
左の列は、渡韓の前に全部そろえられます。右の列は、写真や体験談を何時間読んでも決められません。ここを逆にしてしまうと、現地で「思っていた提案と違う」となったときに、判断の軸がなくなります。
薬の名前が分からない場合は、パッケージの写真を撮っておけば足ります。飲んでいるものがある場合も、そのまま伝えてください。進め方の提案が変わることがあります。
そばかすの相談で、先に聞いておきたいこと
そばかすは、数が多く、広い範囲に散らばっていることが多い悩みです。ですので、一つずつ狙う方式で考えるのか、全体に当てる方式で考えるのかによって、案内の形がまったく変わります。
聞いておきたいのは四つです。「これは一つずつ数える案内ですか、範囲で数える案内ですか」「今回はどこまでを対象にしますか」「残しておきたい部分があれば、伝えてよいですか」「今後また目立ってきた場合は、どうすればよいですか」。
三つめは意外と大事です。ほくろのように、本人が残したいと思っているものが混ざっていることがあります。施術が始まってからでは伝えられませんので、必ず前に言ってください。
四つめについては、その場で確定的な答えが返ってこないこともあります。それでも、聞いておくこと自体に意味があります。「一回で終わる話なのか、付き合っていく話なのか」という前提が分かるからです。この前提が分かっていれば、費用と日程の組み方も変わります。
渡韓の時期と、日焼けの話
シミやそばかすの相談では、日焼けの状態が話題になります。日焼けの直後は避けるよう案内されることがありますので、渡韓の前後に屋外での予定がある方は、その予定も先に伝えてください。
伝えるのは二つです。渡韓の直前に長時間屋外にいる予定があったか、そして帰国後にそういう予定が入っているか。この二つによって、提案される内容や時期が変わることがあります。
「初めて明洞店にきたのですが、予約から急な予約時間変更までラインの日本語にてスムーズに対応していただきました。ありがとうございました。施術も皆さん親切でした!」
日程については、予約の変更に応じてもらえたという記録もあります。事情があって時間をずらしたい場合は、早めに連絡してみてください。連絡手段が日本語で用意されているかどうかは、予約の段階で確認できます。
かさぶたが出る場合と、帰国日の関係
方式によっては、施術のあとにかさぶたのようなものができ、しばらく保護が必要になることがあります。これは失敗ではなく、あらかじめ想定しておく経過です。問題は、それが自分の日程に合うかどうかです。
確認するのは三つです。「かさぶたのようなものが出る方式ですか」「出た場合、どのくらいの期間になりますか」「その間、メイクはどうすればよいですか」。この三つの答えを、帰国日と帰国後の予定に重ねてください。
帰国の翌日から人前に出る予定がある場合は、その予定を先に伝えてください。日程が合わないと分かれば、別の方式を提案してもらえることもありますし、次の渡韓に回すという判断もできます。予定を言わないまま進めて、帰国してから困る——これがいちばん避けたい形です。
滞在中に経過を見てもらえるかどうかも、あわせて聞いておいてください。翌日や翌々日にもう一度立ち寄れるのであれば、その場で相談できます。
回数——「一回で全部」を前提にしない
顔全体に重ねる方式は、はじめから回数を前提に案内されます。一つずつ狙う方式でも、一度ですべてが終わるとは限らず、経過を見てからもう一度、という進め方になることがあります。
ですので、初回の説明の場で二つ聞いてください。「これは何回を想定した案内ですか」と「二回目以降はいくらになりますか」です。初回の金額だけで比べると、続けたときの総額が逆転することがあります。
「今日は楽しみにしていました。
痛かったけど、
どんな結果になるか楽しみです。
説明も丁寧で、
分かりやすかったです。」
痛みの感じ方には個人差がありますので、事前に伝えておいてください。麻酔を使う場合は、効いてくるまでの待ち時間が入りますので、その分も当日の所要時間に加えて考えておくと安心です。
そして、次の渡韓の見通しも伝えてください。半年後に来られるのか、当分来られないのか。この前提によって、提案の組み方が変わることがあります。
滞在中に何回か受けたい、という希望がある場合も、最初に言っておいてください。間隔をどのくらい空ける必要があるかは方式によって考え方が違いますので、希望が実現できるのか、できないならなぜなのかを説明してもらえます。この説明が丁寧かどうかも、判断の材料のひとつになります。
飲み薬や塗り薬を一緒に案内されたとき
レーザーの案内と一緒に、飲み薬や塗り薬をすすめられることがあります。このとき確認したいのは、それが施術の金額に含まれているのか、別なのか、そしてどのくらいの期間続けるものなのか、という点です。

案内された薬や製剤の名前は、その場で書いてもらうか写真を撮らせてもらってください。上の画面のように、韓国で承認されているものかどうかは、成分名で検索すれば誰でも無料で確認できます。名前が分からないまま持ち帰ると、あとから調べようがなくなります。
また、日本でいま飲んでいる薬がある場合は、必ず先に伝えてください。伝えたうえで、一緒に使ってよいかどうかを確認してもらってください。ここは自己判断してはいけない部分です。明るさをそろえる方向の相談については韓国での美白の考え方にも整理してあります。
費用は、金額ではなく単位から見る

料金を調べても数字がそろわないのは、方式によって課金の単位そのものが違うためです。単位が違うものを平均しても、出てくる数字は何も指していません。
| 案内のされ方 | 金額の単位 | 確認すること |
|---|---|---|
| 一つずつ狙う案内 | 一か所あたり、または個数 | 数え方の基準と上限 |
| 範囲を決める案内 | 部位ごと | どこからどこまでが「その部位」か |
| 時間を決める案内 | 時間の枠 | 枠を超えた場合の扱い |
| 顔全体に重ねる案内 | 回数のまとまり | 何回分か、期限があるか |
そのうえで、税の扱いをそろえてください。韓国では、美容を目的とした施術は課税の対象として法令で分類されています。表示が税込みのところと税別のところが混在していますので、ここをそろえないまま比べると、税の分だけ差が出て判断を誤ります。
さらに、表示に入っていないことが多いものがあります。麻酔にあたるもの、施術後に貼る保護のためのもの、塗り薬、日焼けを防ぐために家で使うもの、そして経過を見るための再診です。「この金額のほかに、当日か後日にかかるものはありますか」と一言聞いておいてください。料金表そのものの読み方はシミ取りレーザーの料金表の読み方に詳しくまとめています。
帰国してからの一週間を、先に決めておく
施術のあと、いつから普段どおりに戻してよいかは、受けた内容によって変わります。ここを聞かずに帰ると、帰国後の一週間をずっと不安なまま過ごすことになります。
会計の前に、四つ聞いてください。いつからメイクをしてよいか、日焼けについて何を気をつけるか、保護のために貼るものが必要ならどこまで自分で用意するのか、そして経過が思っていたのと違うときはどこに連絡すればよいか。
答えはその場でメモに残してください。可能であれば日本語で書いたものをもらうか、スマートフォンに打ち込んでおくと確実です。施術の直後は落ち着かず、聞いたことを覚えていられないことがあります。「たしかこう言われた気がする」という記憶だけが残っている状態が、いちばん不安になります。
あわせて、経過の記録も残しておいてください。施術の前、帰国してから一週間後、そして一か月後。同じ場所を、同じ照明で、同じ角度から撮っておくだけで十分です。次に相談するときに、この三枚がいちばん役に立ちます。
日本語では、どこまで確認できるのか
ここまでの確認は、すべて言葉のやりとりです。ですので実際のところ、いちばんの関心事は「現地で日本語のまま、この細かさの話ができるのか」だと思います。
日本語対応と書かれていても、その中身には段階があります。
- 常勤の通訳や日本語を話すスタッフがいる——方式・回数・単位・税まで、その場で確認できます
- 予約の窓口だけ日本語——当日の会計や追加の相談では通じないことがあります
- 翻訳アプリで対応——大枠は伝わっても、条件を詰める場面では行き違いが起きやすくなります
実際の書き込みには、施術の最中まで通訳が入る体制の記録もあります。
「日本語対応の方がカウンセリングから付いてくれて通訳をしてくれ話が分かりやすかったです。施術中も大丈夫ですか?と聞いてくださり先生に伝えてくれて安心できました。
医院はとても綺麗で清潔感がいっぱいです。また次もこちらで施術をして頂きたいです。」
こちらの事情を伝えたら対応してもらえた、という記録もあります。
「日本語が話せる方にカウンセリングして頂いたので詳しく丁寧に伝えることができました!
予定があって急ぎがいいと伝えたところ、混んでいたのに早く終わらせてもらいました🥹
素早い施術ですぐ終わりました!」
予約の段階で「当日のカウンセリングと会計も、日本語で確認できますか」と聞いてみてください。この一言への答え方で、どの段階までの対応なのかがかなり分かります。
よくある質問
Q. シミとそばかすは、同じ施術で扱えますか。
状態によって案内が変わります。まとめて扱う提案が出ることもあれば、分けて考えるよう案内されることもあります。自己判断せず、場所・大きさ・数・時期の四つを伝えたうえで、その場で確認してください。
Q. 一回で全部消えますか。
方式と状態によって変わります。顔全体に重ねる方式は、はじめから回数を前提に案内されます。一つずつ狙う方式でも、経過を見てからもう一度、という進め方になることがあります。初回の説明の場で、想定される回数と二回目以降の金額をあわせて聞いておいてください。
Q. かさぶたが出たら、旅行中はどうすればよいですか。
出る可能性がある方式かどうかを、施術を決める前に確認してください。出る場合は、期間と、その間のメイクについて説明を受けたうえで、帰国日と帰国後の予定に重ねて判断します。滞在中に経過を見てもらえるかどうかも聞いておくと安心です。
Q. 日焼けしていても受けられますか。
日焼けの直後は避けるよう案内されることがあります。渡韓の直前や帰国後に屋外での予定がある場合は、その予定も含めて先に伝えてください。時期をずらす提案が出ることもあります。
Q. 料金の比べ方が分かりません。
金額ではなく単位から見てください。一か所あたりなのか、部位なのか、時間の枠なのか、回数のまとまりなのか。そのうえで税の扱いをそろえ、麻酔・保護材・塗り薬・再診が別にかかるかを足して比べます。ここまでそろえて、はじめて横に並べられます。
※ 本記事は、相談の準備と確認の手順を整理したものであり、特定のクリニックや施術をおすすめするものではありません。適応・回数・進め方は個人の状態によって異なります。実際の判断は、必ず医療機関でご相談ください。