気になる医院の名前が決まったので、あとは料金だけ調べればよい——そう思って検索したのに、出てくる数字がそろわない、あるいはそもそも金額が見つからない。 韓国の美容クリニックを調べていて、ここでつまずく方はとても多いです。
これは調べ方が悪いからではありません。韓国の美容医療では、金額が決まる場所が、公開されている料金表ではなく、カウンセリングの場であることが多いためです。名前で検索して出てくる数字は、その仕組みの外側で誰かが書き写したものになります。
この記事では、特定の医院の名前や金額は書きません。かわりに、名前が決まっているときにどこを見て、誰に、何を聞けば料金が確定するのかという手順を整理します。金額を書かないのは、意地悪をしているのではなく、条件がそろっていない数字を並べても比較にならないからです。

名前で出てくる金額は、誰が書いたものでしょうか
まず、検索して出てきた数字の性格を見分けます。出どころによって、その数字が自分に当てはまるかどうかが変わります。
| 出どころ | 数字の性格 | そのまま使えるか |
|---|---|---|
| 医院の公式の案内 | その医院が示している条件つきの金額 | 条件(回数・範囲・初回かどうか)が書かれていれば材料になります |
| 個人の体験談 | その方が実際に支払った金額 | その方の受けた内容と時期での金額です |
| まとめ記事 | ほかの記事や案内を集めた数字 | いつ時点のものか書かれていないことが多いです |
| 仲介や案内の窓口 | 案内の条件込みの金額 | 何が含まれているかを確認する必要があります |
| 会話や口コミの断片 | 記憶で書かれた金額 | 内訳が分からないため、比較には使いにくいです |
どれも嘘というわけではありません。ただ、条件が書かれていない金額は、比較に使えません。 同じ施術名でも、回数が違えば金額は変わりますし、範囲が違っても変わります。初回だけの案内価格なのかどうかでも変わります。
ですので、名前で検索して出てきた数字は「そのくらいの世界なのか」という感触をつかむところまでで止めて、確定は問い合わせとカウンセリングですると割り切ったほうが、結果として早くなります。
同じ医院の同じ施術でも、金額がそろわない理由
もう少し踏み込みます。同じ医院で同じ名前の施術を受けた方どうしでも、支払った金額が違うことがあります。理由はいくつかあります。
- 回数が違う——一回ぶんの案内なのか、複数回をまとめた案内なのかで、数字の意味が変わります
- 範囲が違う——顔全体なのか、部分なのか。同じ名前でも範囲の取り方が違うことがあります
- 量や数が違う——注入するものは量、照射するものは数によって変わる組み立てになっていることがあります
- 組み合わせている——ほかの施術と一緒に受けると、まとめた案内になることがあります
- 初回かどうか——初めての方向けの条件がついていることがあります
- 税の扱いが違う——表示が税込みか税別かで、最終の金額が変わります
この六つは、どれも「安いか高いか」ではなく「何を数えた金額か」の違いです。ですので、二人が別々の金額を口にしていても、どちらかが間違っているわけではないことがほとんどです。数え方が違うだけで、同じ医院の同じ日の案内であっても数字は動きます。費用の内訳がどう組み立てられているのかは韓国の美容医療の費用の内訳に整理してありますので、あわせてご覧ください。
「外科の施術」と「肌の施術」では、確認の重さが違います
韓国では、美容を目的とした施術には付加価値税がかかります。治療を目的とした医療とは扱いが分かれていて、これは法令に施術名まで並べて書かれています。


確認の重さが変わるのは、金額の大きさよりも「元に戻せるかどうか」です。 肌に対する施術は回数を分けて進められることが多く、途中で方針を変える余地があります。外科的な施術は、その余地が小さくなります。名前で医院を決めるより先に、自分が受けようとしているものがどちらなのかを決めておくと、確認すべきことがはっきりします。
税の表示については、どちらの場合でも同じ質問が有効です。「この金額は付加価値税を含みますか」。この一言で、比較の土台がそろいます。
名前が決まっているときに、最初にやること
医院の名前が決まっているなら、検索を続けるより問い合わせたほうが早いです。問い合わせの段階で、次のことは文字で確認できます。
| 確認したいこと | 聞き方の例 | 分かること |
|---|---|---|
| その施術を扱っているか | 「○○という施術はありますか」 | 名前の呼び方が違うだけのこともあります |
| 何が含まれるか | 「その金額には何が含まれますか」 | 麻酔・薬・アフターケアの扱い |
| 税の表示 | 「表示は税込みですか」 | 会計での差が消えます |
| 回数の前提 | 「一回ぶんの金額ですか」 | 複数回前提の案内かどうか |
| 日本語対応 | 「当日は日本語で相談できますか」 | 対応がどの段階までかが分かります |
| 所要時間 | 「受付から会計までどのくらいですか」 | 渡韓の日程に組み込めます |
文字で受け取ったやり取りは、そのまま当日の材料になります。 画面を残しておけば、カウンセリングで話が食い違ったときに確認できます。これは日本語で問い合わせた場合でも同じです。
問い合わせの窓口が予約用のものだけということもあります。その場合は、金額の話は当日になります。それが分かるだけでも、準備の仕方が変わります。
名前で調べ続けるより、早い確認のしかたがあります
金額が出てこない医院について検索を重ねても、出てくるのは同じ情報の焼き直しであることが多いです。そこで手を止めて、別の軸で確かめられることに移ったほうが、判断は進みます。

韓国には、外国人の患者を受け入れる医療機関の登録制度があり、登録している機関は公式サイトで検索できます。韓国語のサイトですが、押す場所は決まっていて、登録が有効な状態かどうかまで表示されます。金額は分かりませんが、その医院が外国人の受け入れを届け出ているかどうかは、口コミとは無関係に確かめられます。
使う薬剤の名前が分かっている場合は、韓国の食品医薬品安全処が公開している承認の情報でも調べられます。名前を控えておけば、帰国してからでも確認できます。料金の話とは別の軸ですが、自分で確かめられることを先に片づけておくと、当日に聞くべきことが金額の話に絞れます。
相談に応じてくれるのは、誰でしょうか
韓国の美容医療では、「室長」と呼ばれる相談の担当者が、施術の説明や見積もりの案内をする形をよく見かけます。医師の診察とは別に、この方との相談の時間があります。
「ナ室長にご丁寧にカウンセリングしてくださりました✨️
プレゼントも頂き、相談も親切に聞いてくださりました。」
金額の話が出るのは、多くの場合この場面です。ですので、聞きたいことは診察のときではなく、この相談のときにまとめて出すと話が早く進みます。カウンセリングの一般的な流れはカウンセリングの流れに整理してあります。
一方で、この場面は提案が増えやすい場面でもあります。悪いことではありませんが、決める基準を自分の側に持っていないと、その場の流れで決まってしまいます。「今日はここまでにします」と言える状態にしておくのが、いちばんの備えです。
提案のなかから選べる状態にしておく
提案を受けること自体は、むしろ良いことです。自分の肌を見たうえでの提案は、記事や口コミより精度が高い材料になります。大事なのは、選べる状態で受け取れるかどうかです。
「初心者にも優しく丁寧に教えていただけてすごく良かったです。
通訳さんいるので日本人でもやりたいこと伝えれば色々提案してその中で選べます。」
「やりたいことを伝えれば、いくつか提案してもらえて、その中から選べる」。これが、いちばん健全な進み方だと思います。そのためには、自分のやりたいことを先に言葉にしておく必要があります。行ってから考えると、提案を受け取るだけになります。
条件を伝えたときに、別の案を出してもらえたという声もあります。
「カウンセリングがめちゃくちゃ丁寧でした。
あと、私は閉所恐怖症なのでモデリングマスクなどが怖いのですが、違うメニューで対応していただけました。
満足しています!」
苦手なことや不安なことを伝えると、内容が変わることがあります。内容が変われば、金額も変わります。 ですので、条件は最初に全部出してしまったほうが、見積もりが一度で固まります。
施術の金額のほかに、かかるもの
見積もりに入っていないものが、当日にいくつか出てきます。多いのは次のようなものです。
- 麻酔にかかるもの
- 施術のあとに使う薬やケアの品
- 鎮静のケアなど、追加の処置
- 次に来られない期間ぶんのホームケア品
最後のものは、渡韓して受ける方に特有です。次にいつ来られるか分からないので、まとめて買って帰る方が多く、その分だけ当日の会計が想定より大きくなります。買うかどうかは、施術の見積もりが固まってから考えても遅くありません。
「再生クリームはリピート購入です。こってりしたテクスチャーなのにベタつかず、夏でも冬でも使いやすく、使用感がとても気に入っています。パウダールームにも置いてあるので、試してから購入できるのも嬉しいポイントです。」
これは満足度の高い買い物として書かれていますし、実際そうだと思います。ただ予算を組むときには、施術の金額とは別枠で見ておいたほうが安全です。当日になって初めて存在を知ると、その場で判断することになります。
見積もりを受け取ったら、その場でしておくこと
金額が出てきたら、そこで三つだけ済ませておくと、あとが楽になります。
- 控えを受け取る——紙でも画面の写真でも構いません。内訳が残っていれば、会計のときに照らし合わせられます
- 単位を確かめる——その数字が一回ぶんなのか、まとめた回数ぶんなのかを、口に出して確認します
- 次回の条件を聞く——同じ条件で次も受けられるのか、今回だけの案内なのかで、次の渡韓の計画が変わります
金額がどの場面で確定していくのかは韓国の美容クリニックの値段は、いつ確定するのかに場面ごとに整理してあります。受付で聞いた金額・相談で出た金額・会計の金額は、別のものになりうるという前提で動くと、驚くことが減ります。
名前で決める前に、自分の側で決めておく三つ
最後に、順番の話をします。医院の名前から入ると、どうしても「そこで受けられるもの」から選ぶことになります。先に決めておくと、比べ方が変わります。
- 何を変えたいのか——施術名ではなく、気になっていることの言葉で書き出します
- どこまでの状態変化なら受け入れられるのか——赤みや腫れが出る日数と、帰国日の関係です
- 今回いくらまでにするのか——上限を先に決めると、提案を選びやすくなります
医院の知名度をどう扱えばよいかについては韓国で「有名な美容クリニック」とは何を指すのかに整理してあります。名前は候補を集める入口としては便利です。ただ、入口であって、答えではありません。 三つを決めてから名前を並べ直すと、候補の数は自然に減ります。減ったところから問い合わせるほうが、返ってきた答えも比べやすくなります。
日本語では、どこまで確認できるのか
料金の話は、施術の説明よりも一段むずかしい話題です。数字の条件を詰める場面なので、聞き違いがそのまま金額の差になります。
日本語対応と書かれていても、中身には幅があります。
- 常勤の日本人スタッフや通訳がいる——相談から会計まで、その場で確認できます
- 通訳が相談の時間だけ入る——会計の場では通じないことがあります
- 予約の連絡だけ日本語——当日の金額の話は別の手段になります
金額にかかわる話は、あとから取り返しがつきません。予約の段階で「会計のときも日本語で確認できますか」と聞いておくことをおすすめします。この質問への答え方で、その医院の日本語対応がどの段階までのものか、かなり分かります。
聞くのが申し訳ないと感じる方もいらっしゃいますが、受け入れ側からすると、事前に条件が分かっているほうが準備しやすいものです。遠慮しないほうが、お互いに楽になります。
よくある質問
Q. 医院の名前で検索しても金額が出てこないのは、隠しているからですか。
そうとは限りません。韓国の美容医療では、条件によって金額が変わる組み立てになっていることが多く、一つの数字として出しにくい事情があります。条件を決めたうえで問い合わせると、金額の形で返ってくることがあります。
Q. 体験談に書かれていた金額は、参考になりますか。
その方が受けた内容と時期での金額としては参考になります。ただし、回数・範囲・組み合わせ・税の表示が同じとは限りませんので、そのまま自分に当てはめることはできません。金額よりも、当日の流れや確認したことのほうが読み取る価値があります。
Q. 見積もりは、その場で決めないといけませんか。
決めなければならない決まりはありません。「持ち帰って考えます」と伝えて構いません。ただ、渡韓の日程が限られている場合は、その日に決めないと受けられないという時間の制約は生じます。上限を先に決めておくと、その場で判断しやすくなります。
Q. 表示価格に税は含まれていますか。
医院によって異なります。韓国では美容を目的とした施術が課税の対象として法令に定められていますので、表示が税込みか税別かで最終の金額が変わります。「この金額は付加価値税を含みますか」と確認してください。
Q. 日本語での問い合わせに返事がない場合は、どうすればよいですか。
窓口が予約専用で、金額の相談を受けていないことがあります。その場合は当日の相談になります。返事の速さや丁寧さも、その医院の日本語対応の状態を映す材料になりますので、そこも含めて判断材料にしてください。返事がないまま出発するより、別の候補にも同じ質問を送っておいたほうが、当日の選択肢が残ります。
※ 本記事は、渡韓して施術を受ける方に向けた一般的な情報の整理であり、特定の医療機関の紹介や料金の案内ではありません。金額や条件は医療機関によって異なります。実際の費用は、医療機関に直接ご確認ください。