渡韓して肌管理を受けるとき、施術の内容はよく調べていても、支払いのことは当日まで考えていなかった、という方は多いように思います。
ですが実際には、お金まわりのつまずきは「言葉が通じないこと」より頻繁に起きています。 カウンセリングで聞いた金額と会計の金額が違った、現金を求められて足りなかった、カードで払ったら思ったより高くついた。どれも事前に知っていれば避けられるものばかりです。
このページでは、韓国の美容皮膚科での支払いについて、カードと現金の使い分け、両替のタイミング、総額を確定させる方法、領収書とタックスリファンドまでを整理しました。
なお、この記事の円換算は2026年8月時点のレート(1万ウォン=約1,150円)で計算した目安です。為替相場は日々変動しますので、渡韓前に必ず最新のレートをご確認ください。
先に要点だけまとめます。
- クレジットカードはほとんどのクリニックで使えます。ウォン建てで決済してください。
- 現金は「使う予定」ではなく「保険」として、少額だけ持っていくのが安心です。
- 支払いのタイミングは、カウンセリングで内容が決まったあと、施術の前が一般的です。
- いちばん大事なのは、施術に入る前に総額を画面か紙で確定させることです。
- 明細書は必ず受け取ってください。日本語で出してくれるところもあります。
クレジットカードは使えるのか
日本人の来院が多いクリニックであれば、クレジットカードはまず使えるとお考えいただいて大丈夫です。韓国は日本よりもカード決済が普及している国で、少額の会計でもカードが当たり前に使われています。
ただし、いくつか気をつけたいところがあります。
国際ブランドによる差があります
韓国では、幅広く使えるブランドとそうでないブランドの差が、日本国内で使うときより大きく出ることがあります。日本で発行されたカードの中には、韓国の一部の店舗で読み取ってもらえないものもあります。
対策はとても単純で、ブランドの違う予備のカードをもう1枚持っていくことです。1枚しか持っていない状態で使えなかったときが、いちばん困ります。
心配な方は、予約のメッセージで「クレジットカードでの支払いはできますか」と聞いておくと確実です。カードの写真を送る必要はなく、使えるかどうかだけ聞けば十分です。
「ウォン建て」で決済してください
これはぜひ覚えて帰っていただきたいところです。
海外でカードを使うと、決済のときに「現地通貨(ウォン)で払いますか、それとも日本円で払いますか」と聞かれたり、端末にその選択画面が出たりすることがあります。日本円で表示されると分かりやすく感じるのですが、この場合は店舗側が設定したレートで換算されることになり、一般的には不利になりやすいと言われています。
ですので、聞かれたときはウォンを選んでください。 ウォンで決済しておけば、日本円への換算はご自身のカード会社が行うことになります。
もし店員さんに言葉で伝えるのが難しければ、レシートを受け取る前に画面を確認して、「ウォン」と指をさすだけでも伝わります。
海外事務手数料がかかります
日本で発行されたカードを海外で使うと、カード会社の定める海外事務手数料が上乗せされます。料率はカード会社によって異なりますので、渡韓前にご自身のカードの条件をご確認ください。
金額が大きくなる施術ほど、この差は効いてきます。複数枚お持ちの方は、手数料の低いカードを選んで持っていくと、それだけで数百円から数千円変わることがあります。
現金と両替はどうするか
現金はどれくらい持っていけばいいのか
結論から言うと、施術代を全額現金で用意していく必要はありません。 カードが使えることがほとんどですので、現金は保険として少額で足ります。
現金が役に立つのは、次のような場面です。
- クリニックまでのタクシー代
- カードが読み取れなかったときの予備
- 帰りに立ち寄る飲食店や市場での買い物
- 施術後にホテルへ戻るときの移動費
これらを合わせても、1日あたり数万ウォンあれば足りることが多いと思います。市場での買い物を予定されている方は、そのぶんを足してください。
現金払いを勧められることがあります
韓国に限った話ではありませんが、「現金なら少しお安くします」と言われることがあります。
判断はご自身に委ねられますが、現金で払った場合は記録が残りにくくなるという点は知っておいてください。あとから金額について確認したいことが出てきたときや、明細を見返したいときに、カードの利用履歴が残っているかどうかで動きやすさが変わります。
もし現金で払うことにされる場合でも、明細書(領収書)は必ず受け取ってください。 「レシートをください」と伝えれば通じます。
両替はいつ、どこでするのがいいか
現金を少額しか使わないのであれば、両替に神経質になる必要はありません。それでも、押さえておくと損をしにくい順番があります。
| 場所 | 特徴 |
|---|---|
| 日本の空港・銀行 | 手軽ですが、レートは有利になりにくいと言われています |
| 韓国の空港 | 到着してすぐ替えられます。移動費のぶんだけ替えるのに向いています |
| 明洞などの市中の両替所 | レートが良いところが多いと言われています。営業時間に注意が必要です |
| 現地の現金自動預払機 | カードで引き出せます。手数料の条件はカード会社によります |
実務的におすすめしたい流れは、日本または韓国の空港で移動費のぶんだけ替えて、まとまった額が必要になったら市中で替えるという順番です。最初にまとめて替えてしまうと、あとからレートの良いところを見つけても替え直すことができません。
もうひとつ、使い切れなかったウォンを日本円に戻すときにも手数料がかかります。 余らせすぎないよう、少なめに替えて足りなくなったら追加する、と考えていただくほうが無駄が出ません。
支払いはいつ発生するのか
渡韓美容の支払いは、大きく3つのタイミングに分かれます。
1. 予約のとき(予約金・デポジット)
クリニックによっては、予約を確定させるために予約金を先に求めるところがあります。人気の時間帯や、当日のキャンセルが多い施術で見られる形です。
予約金が発生する場合は、それが施術代に充当されるのか、それとも別途なのかを必ず確認してください。あわせて、キャンセルしたときに返金されるのかどうかも聞いておくと安心です。
2. カウンセリングのあと、施術の前
いちばん多いのがこの形です。カウンセリングで受ける施術と回数が決まり、そこで総額が提示され、支払いを済ませてから施術室に入ります。
「アートメイク眉をやればアイラインが無料でついてきます。明洞駅から近く日本語も通じてカード決済もできてとても便利です。カウンセリングから施術までとてもスムーズでした。 アートメイクの仕上がりはとても綺麗で満足しています。次はレーザーのシミ取りでまた来ます。」
この形だと、施術に入る前に金額が確定しますので、あとから請求が増える心配がありません。カード決済に対応しているクリニックであれば、支払いの場面で立ち止まることもないと思います。
3. 施術のあと
施術が終わってから会計、という流れのところもあります。この場合は、施術中に追加されたものがないかを会計のときに確認してください。
総額はカウンセリングの時点で確定させてください
支払いまわりでいちばん多いつまずきが、ここです。
カウンセリングでは、悩みを聞いたうえで施術の提案を受けます。このとき、最初に考えていた内容に別の施術が足されていくことがあります。提案そのものは親切から来ていることも多いのですが、足されるたびに金額が上がっていくことは意識しておいてください。
実際に、こういう声が残っています。
「これやるなら、これも足さないと意味ないと言われてどんどん高くなって予定してた金額より倍以上になってしまった」
一方で、予算を先に伝えて、その中で組んでもらえたという声もあります。
「カウンセリングも通訳してもらったので予算内で行えました」
「お店の方も、日本語で親切に対応してくれて、予算にあった提案もしてくれたので安心して出来ました。」
この差を生んでいるのは、予算を先に言葉にしたかどうかです。
カウンセリングで聞いておきたい4つ
施術室に入る前に、次の4つを確認してください。日本語で聞いて問題ありません。
- 今日お支払いする総額はいくらになりますか。
- この金額に、麻酔代やアフターケアの費用は含まれていますか。
- これ以外に、当日追加でかかる費用はありますか。
- 金額を紙か画面で見せていただけますか。
4番目がとても大事です。口頭のやりとりだけで進めないというのが、いちばん確実な自衛になります。数字を目で見て確認すれば、通訳を介していても認識がずれません。
そして、その場で決められないときは「少し考えます」と伝えて構いません。その場で即決しないことは、まったく失礼にあたりません。
費用の目安
金額はクリニック、機器、ショット数、キャンペーンの有無で大きく変わります。ここでは、実際に日本の方が残された声に出てくる金額を、目安として挙げておきます。
| 内容 | ウォンでの目安 | 円換算の目安 |
|---|---|---|
| シミ取り放題(60分) | 250,000ウォン前後 | 約28,700円 |
| ボトックス(部位による) | 20,000ウォン前後から | 約2,300円から |
たとえば、こういう声があります。
「シミ取り放題60分を施術しました。250,000ウォンです。初めのカウンセリングから日本人の方が対応してくれるので、英語も韓国語もできなくても問題なし」
「ボトックスが5000円ほどで打てる(1番安くて2000円)なのはとても破格だと思います。」
これらはあくまで個別の事例であり、金額を保証するものではありません。 同じ名前の施術でも、使う機器や範囲、回数で金額はまったく変わります。ご自身の金額は、必ずカウンセリングでご確認ください。
予算の立て方としては、受けたい施術の想定額に、2割ほど余裕を足しておくと当日が楽になります。麻酔の追加や、ダウンタイム中に使うアフターケアの製品を勧められることもあるためです。
領収書と明細書は必ず受け取ってください
会計が終わったら、明細書を受け取ってください。ここを省略してしまう方が多いのですが、あとになって効いてきます。
明細が手元にあると、次のことができます。
- 帰国後に「どの施術を、いくらで、何回受けたのか」を見返せます
- 次に渡韓するとき、同じ内容を伝えられます
- 肌に何か起きたとき、受けた施術を正確に伝えられます
- 金額に疑問が出たとき、根拠として示せます
日本語で明細を出してくれるところもあります。
「終了後は日本語で書かれた明細書もきちんと渡してくれます。」
もし韓国語の明細しかもらえない場合でも、その場で写真を撮っておいてください。 紙は失くしますが、写真は残ります。施術名がカタカナや英字で書かれていることも多いので、あとから調べ直せます。
タックスリファンド(付加価値税の還付)について
買い物のタックスリファンドはよく知られていますが、医療の施術についても還付の仕組みが設けられていた時期があります。 実際に、院内で手続きができたという声も残っています。
「病院内でタックスリファウンドができるので引き続きお買い物が楽しめます。」
制度の根拠は、韓国の租税特例制限法第107条の3「外国人観光客の美容目的の医療用役に対する付加価値税還付の特例」にあります。保健福祉部長官に登録した医療機関で受けた対象の医療用役について、付加価値税を還付できる、という内容です。
ただし、ここは正直にお伝えしておきます。 この条文が定める対象期間は「2025年12月31日までに供給を受けた医療用役」となっており、2026年8月時点で確認できる条文でも、その期間の記載はそのままになっています。制度の延長が行われているかどうかまでは、この記事では確認できていません。
ですので、現在も還付を受けられるかどうかは、クリニックの受付で直接ご確認ください。 「タックスリファンドの対象になりますか」と聞いていただければ通じます。
なお、対象になる場合は次の点も一緒に確認しておくと確実です。
- 手続きは院内でできるのか、それとも空港などで行うのか
- パスポートの提示が必要か
- 書類はいつ受け取れるのか
買い物のタックスリファンドとは仕組みが別ですので、混同しないようにお気をつけください。
支払いで失敗しないためのチェックリスト
- ブランドの違うカードを2枚持ったか
- カードの海外事務手数料を確認したか
- 端末で通貨を聞かれたら「ウォン」を選ぶと決めているか
- 移動費のぶんの現金を用意したか
- 予算の上限を先に決めて、カウンセリングで伝える準備をしたか
- 施術に入る前に、総額を画面か紙で確認したか
- 麻酔代とアフターケア費用が総額に含まれるか聞いたか
- 明細書を受け取り、写真を撮ったか
- 予約金がある場合、施術代に充当されるか確認したか
まとめ
- クレジットカードはほとんどのクリニックで使えます。予備をもう1枚持っていくと安心です。
- 通貨を選べる場面ではウォンを選んでください。 日本円建てでの決済は不利になりやすいと言われています。
- 現金は全額用意する必要はなく、移動費と予備として少額あれば足ります。
- 両替は、最初に移動費のぶんだけ替えて、必要になったら足していく形が無駄になりません。
- いちばん大事なのは、施術に入る前に総額を目で見て確定させることです。口頭だけで進めないでください。
- 予算を先に伝えると、その範囲で組んでもらえたという声が多く見られます。
- 明細書は必ず受け取って、写真も撮っておいてください。
- 医療のタックスリファンドは、条文上の対象期間が2025年末までとなっています。今も対象かどうかは受付でご確認ください。
支払いのことを先に決めておくと、カウンセリングの場で落ち着いていられます。金額の話は失礼な話ではなく、当然の確認です。 予算を伝えることも、その場で決めずに持ち帰ることも、遠慮なさらないでいただければと思います。
なお、ここで引用した声は個人の感想であり、金額や対応には個人差があります。制度や料率は変更されることがありますので、最新の情報はご自身でもご確認ください。