韓国の美容医療を日本語で受けるには|言葉のずれと、自分の側で用意しておく準備を現地から整理【2026年】

日本語・サポート公開日:2026-08-31 最終更新:2026-08-31

韓国で美容医療を受けるとき、日本語が通じるかどうかは大きな関心事です。実際、日本語対応をうたっているクリニックはとても多く、日本語で受けられたという声も数多く残っています。

ただ、日本語が通じたはずなのに話が噛み合わなかった、という経験も一定数あります。原因は語学力ではないことが多いです。同じ言葉が、日本と韓国で少し違う範囲を指している、あるいは数と単位の伝え方が揃っていない。この二つが行き違いの主な発生源です。

この記事では、クリニック側の体制を見分ける話ではなく、自分の側で用意しておけることに絞ってお伝えします。体制の見分け方については日本語対応の段階を見分ける記事にまとめてありますので、あわせてご覧ください。

検索結果の一覧画面。状態の列が赤枠で示されている
韓国の公式登録簿は韓国語の画面です。クリニックの韓国語名を控えておくと、こうした確認も自分でできるようになります

日本語が通じても、話が噛み合わないことがあります

まず前提を整理します。日本語が通じるかどうかは、次の三つの層に分かれます。

第一の層は、言葉が届くかどうかです。日本語を話せる人がその場にいるか。これはクリニックの体制の問題で、予約前のやりとりでかなり分かります。

第二の層は、言葉が同じものを指しているかどうかです。日本語に訳された時点で、指す範囲がずれていることがあります。ここは語学力では埋まりません。

第三の層は、自分が何を伝えたいかが定まっているかどうかです。日本語で聞かれても答えに詰まる質問は、韓国語で聞かれればもっと答えられません。

多くの記事は第一の層だけを扱います。しかし実際に困るのは第二と第三です。ここからは、その二つを埋めるための準備を並べていきます。

第二と第三の層は、行く前に自分で埋められるという点が大きな違いです。クリニックの体制は選ぶことしかできませんが、言葉の指す範囲を確認する習慣と、自分が何を望んでいるかの整理は、日本にいるうちに準備できます。そして準備しておくと、日本語がどの段階のクリニックであっても、当日の負担が下がります。

同じ言葉なのに、指す範囲が違うことがあります

日本で使われている言葉と、韓国の現場で使われている言葉には、少しずつずれがあります。代表的なものを挙げます。

言葉気をつけたいところ確認する一言
肌管理医療機関で受けるものと、そうでない施設で受けるものの両方に使われることがあります「ここは医療機関ですか」
リフティング引き上げを目的とした施術の総称として使われることがあります「使う機器の名前を教えてください」
トーニング照射のしかたを指す言い方で、機器はいくつもあります「どの機器を使いますか」
ブースター何を入れるかによって中身がまったく違います「入れる製剤の名前は何ですか」
全顔どこまでを顔とするかの範囲が変わります「首は含まれますか」
一回一回の来院か、一クールかで意味が変わります「一回とは、来院一回のことですか」

どれも「聞けば分かる」ことばかりです。ですが、聞かなければ分かりません。日本語で説明された内容ほど、分かった気になりやすいという落とし穴があります。日本語で説明を受けたときこそ、いま出てきた言葉が何を指しているのかを一度確認してみてください。

数と単位は、いちばん行き違いが起きるところです

言葉のずれより深刻なのが、数と単位です。金額に直結するため、あとから「聞いていた話と違う」となりやすい部分です。

単位何を数えているか聞いておくこと
ショット照射の回数「今日は何ショットですか」
本・容量注入する製剤の量「何本ぶんですか」
回・クール通う回数「何回受ける前提ですか」
部位施術する範囲「どこからどこまでですか」
所要時間「全部でどのくらいかかりますか」

数の話は、日本語ができる方が相手でも省略されがちです。案内する側にとっては当たり前の前提なので、わざわざ言わないのです。ですので、こちらから聞きます。聞き方は「はい・いいえ」で答えられない形にしてください。 「今日は何ショットですか」と聞けば数字が返ってきますが、「ショット数は多めですか」と聞くと感覚の答えが返ってきます。

所要時間についても同じです。実際に受けた方の記録には、相談から終了までの時間が書かれていることがあります。

「初めての韓国での施術でしたが、日本語も対応していただき料金や悩み含めて教えてもらえたのでとても良かったです。」

料金と悩みの両方について説明があった、と書かれています。逆に言えば、この二つは説明されないまま進むこともある、ということでもあります。

もう一つ、数の話で確認しておきたいのが、追加が発生したときの扱いです。相談のときに決めた本数やショット数を、施術の途中で増やす提案が出ることがあります。そのときに追加の金額がどうなるのかを、先に聞いておいてください。「途中で増やす場合、金額はその場で教えてもらえますか」。この一言があるかないかで、会計のときの驚きがなくなります。

体の感覚を伝える、短い言い方を用意しておきます

施術中は、担当する方が相談のときと変わることがあります。相談は日本語でできても、施術室では通じないという場面は起こり得ます。そのときのために、短い言い方をいくつか用意しておいてください。

長い文章は要りません。むしろ短いほうが確実に伝わります。

伝えたいこと短い言い方
痛みが強い「痛いです」
熱さがつらい「熱いです」
少し止めてほしい「少し休みたいです」
麻酔を長めに置いてほしい「麻酔をもう少しお願いします」
出力を下げてほしい「弱くしてください」

このうち、麻酔についてだけは施術の前に伝えてください。 始まってからでは調整の余地が小さくなります。痛みが苦手だと先に伝えておけば、置き時間で対応してもらえる場合があります。痛みの感じ方や麻酔の扱いについては痛みについての記事で詳しく扱っています。

そして、我慢しないことです。つらいまま最後まで受けても、良い結果にはつながりません。伝えて調整してもらうほうが、施術としても正しい進み方です。言葉が出てこないときは、手を上げるだけでも合図になります。合図をしたら止めてもらえるかどうかを、施術が始まる前に決めておいてください。

予約前に送る文章は、短く・一問一答にします

予約前のやりとりは、当日の日本語がどこまで届くかを測る場でもあります。ここで長い文章を送ると、返信も要点がぼやけます。一つの質問を一行で、番号をつけて送ってください。

送っておくとよい質問を挙げます。

  1. 当日の相談も日本語でできますか
  2. 会計のときも日本語で明細を確認できますか
  3. 施術中に日本語で伝えたいことがある場合、どうすればよいですか
  4. 帰国したあとに気になることが出たら、どこへ連絡すればよいですか

この四つへの答え方で、日本語がどの段階まで届くのかが見えてきます。番号で聞いたのに番号で返ってこない場合は、当日も同じ調子になる可能性があります。実際に、入口の段階から日本語で迎えてもらえたという声もあります。

「とても丁寧な対応をしていただきました!スタッフさん方も日本語で話してくださり、分かりやすかったです。」

なお、予約の窓口と当日の担当者が別のことはよくあります。窓口の日本語が流暢でも、当日は違う体制ということがありますので、三番目の質問は必ず入れておいてください。通訳がどの場面で入るのかについては通訳についての記事にまとめています。

医療海外進出法第6条の条文原文。外国人患者を受け入れる医療機関の登録要件が並んでいる
韓国の法令原文。外国人患者を受け入れる医療機関には登録の義務があり、診療科目ごとの専門医を1名以上置くこと・賠償責任保険への加入が要件として並んでいます(有効期間3年・更新制)

当日、言葉を減らしてくれる三つの持ち物

言葉で伝えるより、見せたほうが早いものがあります。

一つ目は、気になる部位を示した自分の写真です。 明るいところで撮った顔写真に、気になる場所を丸で囲んでおきます。「ここです」と指させるだけで、説明が要らなくなります。

二つ目は、前回までの記録です。 二回目以降であれば、前に受けた施術名・製剤名・日付を控えたものを見せてください。名前は韓国語の表記があるとさらに確実です。

三つ目は、当日やらないことを書いたメモです。 「今日はこの一つだけ受けます」「追加の提案は聞くだけにします」。これを最初に見せておくと、相談の時間が短くなり、判断も楽になります。

この三つがあると、当日に必要な日本語の量がかなり減ります。言葉の準備とは、話す練習をすることではなく、話さなくて済む状態を作ることです。 写真とメモは紙でも画面でも構いません。すぐ出せる場所に入れておいてください。相談の途中で探しはじめると、その分だけ時間が押します。

書面に残る日本語は、別に確認が必要です

話し言葉が通じることと、書面が読めることは別です。同意書や見積もり、明細は韓国語で用意されていることがあります。

同意書は、内容を理解してから署名するものです。読めない言語の書面に署名を求められたときは、「内容を日本語で説明してください」と伝えて構いません。これは失礼な要求ではなく、当然の確認です。確認したいのは三つだけで十分です。受ける施術の名前、施術する部位、そして起こり得ることとして何が書かれているか。この三つが自分の理解と合っているかを見てください。

明細については、会計のときに受け取って保管してください。金額の内訳、施術名、日付が残ります。帰国後に何かを確認したくなったとき、この一枚があるかどうかで話の進み方が変わります。書面まわりの詳しい整理は書面と帰国後の連絡についての記事にあります。

翻訳の道具は、どこまで使えるのか

翻訳のアプリは、かなりの場面で役に立ちます。ただし、得意な場面と苦手な場面がはっきり分かれます。

得意なのは、単語と短い文です。施術名、部位、時間、金額。こうした具体的なものはよく通じます。

苦手なのは、条件の付いた文です。「もし腫れが引かなかった場合はどうすればよいですか」のように、仮定や条件が入る文は訳が崩れやすくなります。こういう質問は、短く区切って聞いてください。「腫れは何日くらい続きますか」「続いたら、どこに連絡しますか」。二つに分ければ、どちらも通じます。

もう一つ苦手なのが、体の感覚を表す言葉です。ひりひりする、じんじんする、重い感じがする。こうした表現は訳しにくく、伝わらないことがあります。この場合は、痛みの強さを数字で伝えるほうが確実です。「十のうち七くらい痛いです」という言い方は、翻訳を通しても意味が保たれます。

使い方としては、訳した文をそのまま見せるのがおすすめです。読み上げるより、画面を見せるほうが確実に伝わります。相手も画面に打ち返してくれることが多く、そのやりとりがそのまま記録として残ります。あとで見返せるという点でも、音声より文字のほうが向いています。

帰国後にも、言葉が必要になります

見落とされやすいのが帰国後です。経過が気になったとき、日本にいながら連絡を取ることになります。

このとき効いてくるのが、当日に控えた記録です。施術名・製剤名・日付・部位・量。この五つがあれば、短い文章で状況を伝えられます。記録がないと、「先週受けたあの施術」から説明を始めることになり、確認だけで往復が増えます。

そして、やりとりを消さないでください。予約のときのメッセージ、当日の説明、会計の明細。残しておけば、あとから確認できます。二回目以降に同じところへ行く場合も、前回のやりとりがそのまま準備になります。

連絡を取るときは、書き方も短くしてください。いつ受けたか、何を受けたか、いまどういう状態か、何を知りたいか。この四つを一行ずつ並べるだけで十分です。長い文章にすると、訳される過程で要点がぼやけます。写真を添えられる場合は、明るいところで撮ったものを一枚つけると、言葉の量をさらに減らせます。

「2回目です!日本語対応でとてもお気遣いがあって、優しく丁寧なご案内と院長の細かい施術でとても感謝しております。」

二回目のほうが安心して受けられた、という声は多く見られます。一回目に記録を残しておけば、その安心を早く手に入れられます。

日本語では、どこまで確認できるのか

ここまで自分の側の準備を書いてきましたが、クリニック側の体制についても整理しておきます。

日本語で受けられるところは多いです。ただし「最初から最後まで」とは限りません。予約のやりとりだけ日本語のところ、常勤の担当者がいるところ、必要なときに通訳を呼ぶところ。段階が分かれます。

そして、日本語が届きにくくなる場面はおおむね決まっています。施術室のなか、追加の提案が出たとき、会計の場面です。この三つは、相談の場とは担当者が変わることが多いためです。

実際の声を見ると、良い体験として語られているものには共通点があります。技術そのものより、「説明してもらえた」「気を配ってもらえた」という部分が書かれています。

「先生もとても丁寧でよかったです。スムーズに対応して頂けました。時間も伝えた通りで対応していただけました。カウンセリングの方も優しかったです!」

時間についても、伝えた通りに対応してもらえたと書かれています。伝えていたから、その通りになったという順序です。伝えなければ、合わせようがありません。ここが、自分の側で準備することの意味だと思います。

よくある質問

Q. 韓国語をまったく話せなくても大丈夫ですか。

日本語対応のあるクリニックであれば、話せなくても受けられます。ただし、施術中に伝えたいことが出る場面に備えて、「痛いです」「熱いです」「少し休みたいです」の三つだけは用意しておくことをおすすめします。この三つで、たいていの場面は乗り切れます。

Q. 翻訳アプリだけで乗り切れますか。

単語と短い文であれば、かなり使えます。苦手なのは、条件の付いた文と、体の感覚を表す言葉です。質問は短く区切って、痛みの強さは数字で伝えると通じやすくなります。ただし、金額や回数を決める場面は、翻訳だけに頼らないほうが安全です。

Q. 施術名は、韓国語でも控えておくべきですか。

控えておくと、できることが増えます。使われた製剤が韓国で承認されたものかどうかを自分で確認するときや、次回に同じものを指定するときに役立ちます。相談の場で「韓国語ではどう書きますか」と聞けば、その場で書いてもらえることが多いです。

Q. 同意書が韓国語だった場合、どうすればよいですか。

「内容を日本語で説明してください」と伝えてください。読めない書面に署名する必要はありません。説明を受けたうえで、施術の内容・部位・回数が自分の理解と一致しているかを確認してから署名してください。

Q. 予約のやりとりは日本語だったのに、当日は通じませんでした。どうすればよかったですか。

予約の窓口と当日の担当者は別であることが多いため、予約の段階で「当日の相談も日本語でできますか」「施術中に伝えたいことがある場合はどうすればよいですか」の二つを確認しておくと防げます。当日その場で通じないと分かったときは、決める場面だけでも日本語のできる方を呼んでもらえるか聞いてみてください。

※ 本記事は、韓国で美容医療を受ける際の言葉の準備についての一般的な整理です。医学的な助言ではありません。施術の内容や適否については、必ず医療機関で医師にご確認ください。

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