渡韓の日程が決まって、いよいよ予約をしよう——というところで手が止まる方がとても多いです。どこから連絡すればよいのか、何語で書けばよいのか、何を書けば伝わるのか。この三つが分からないまま、出発の前日まで先延ばしになってしまう、という話をよく聞きます。
エラのボトックスの場合、予約の段取りには他の施術と少し違うところがあります。噛むときに使う筋肉に対する施術なので、当日その場で見立てを受けてから内容が決まるという性格があるためです。「これをお願いします」と指定して予約するというより、「これを相談したい」と伝えて枠を取る、という形になります。
この記事では、金額の話はしません。特定のクリニックもすすめません。予約という作業を、経路の選び方・伝える内容・旅程への置き方・当日までの準備・変更やキャンセルの五つに分けて、順番に整理します。読み終えたときに、そのまま送れる問い合わせ文が手元にある状態を目指しています。
なお、申し込む前に確認しておけることが一つあります。そのクリニックが外国人患者の受け入れ機関として韓国の公的な登録をしているかどうかは、無料で照会できます。

予約より先に、決めておく三つのこと
連絡する前に、次の三つだけ自分の中で決めておくと、やり取りが一往復で済むようになります。
一つめは、相談したい内容です。 「エラの張りが気になっていて、筋肉によるものかどうかを見てもらいたい」まで書ければ十分です。何単位入れるか、どの製剤にするかは、見立てを受けてから決まります。ここを自分で決めて指定してしまうと、かえって話がずれます。
二つめは、日程の候補です。 第一希望だけでなく、第二希望まで出しておくと調整が一往復減ります。渡韓の到着日と出発日も一緒に書いておくと、向こうが空いている枠を提案しやすくなります。
三つめは、言葉の条件です。 日本語で相談したいのか、通訳が必要なのか。ここを最初に書いておかないと、当日になって「予約の担当者は日本語ができたが、当日の担当者は違った」という形になることがあります。
予約の経路は、四つあります
韓国のクリニックへの連絡経路は、おおむね四つに整理できます。どれが良いというより、向いている場面が違います。
| 経路 | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 公式サイトの予約フォーム | 記録を残したいとき、複数の候補に同じ内容を送るとき | 返信が来るまでに時間がかかることがあります |
| メッセージアプリ | やり取りを重ねたいとき、直前の調整 | どの担当者と話しているかが分かりにくくなることがあります |
| 予約サイト・アプリ | 空き枠を見ながら決めたいとき | 掲載されている内容と当日の案内が違う場合があります |
| 現地で直接 | 日程が固まっていないとき | 希望の時間に入れない場合があります |
初めての渡韓であれば、文字が残る経路をおすすめします。エラのボトックスは当日に内容が決まる施術ですので、事前に何をどう伝えたかが残っていると、当日の話が早くなります。口頭だけで進めると、行き違いが起きたときに確認する材料がありません。
予約の方法全般については予約の方法でも整理しています。経路ごとの手順はそちらもあわせてご覧ください。
予約の前に、公的な登録を確認しておきます
連絡する候補が決まったら、送る前に一度だけ確認しておくと安心なことがあります。韓国には外国人患者を受け入れる医療機関の登録制度があり、登録している機関の一覧が公開されています。

手順は三つです。韓国保健産業振興院が運営する公式サイトで、誘致機関の現況照会の画面を開き、入力欄に機関名を入れて照会し、結果の一覧と状態の列を見ます。空欄のまま照会すると全体が表示されますので、日本語の記事で見かけた名前を順番に確認していくこともできます。
登録があること自体は施術の内容を保証するものではありません。ただ、予約を入れる前に自分で確認できる数少ない材料ですので、送信ボタンを押す前の一手間として組み込んでおくと、あとで迷いにくくなります。
問い合わせに書いておくと、話が早い七項目
実際の文面です。長く書く必要はありません。次の七つが入っていれば、返信の一往復目でかなり具体的な話が返ってきます。
- 相談したい内容——エラの張りが気になっていること、筋肉によるものか見てもらいたいこと
- 渡韓の日程——到着日と出発日
- 希望日と時間帯——第二希望まで
- 言葉の条件——日本語で相談したい、通訳が必要かどうか
- これまでの施術歴——同じ部位に受けたことがあるか、いつごろか
- 体質で伝えておきたいこと——麻酔が効きにくい、痛みに弱い、など
- 確認したいこと——所要時間、当日の流れ、明細をもらえるか
そのまま使える文例を置いておきます。
※ 以下は問い合わせの文例です。実際に送るときは、日程と内容をご自身のものに置き換えてください。
はじめまして。日本から渡韓予定の者です。エラの張りが気になっており、筋肉によるものかどうかを含めて一度相談したいと考えています。滞在は◯月◯日から◯月◯日までで、希望は◯月◯日の午後、難しい場合は◯月◯日の午前でもうかがえます。日本語で相談できると助かります。過去に同じ部位への施術を受けたことは(あります・ありません)。麻酔については(特にありません・効きにくいと言われたことがあります)。所要時間と、当日の流れを教えていただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
問い合わせの文面は問い合わせ文の例にも別の型を置いてあります。同じ内容を複数の候補に送るときは、文面をそろえておくと返信の比較がしやすくなります。
二か所以上に問い合わせるときの、そろえ方
候補が複数あるときは、同じ文面を同じ日に送るのが基本です。文面がそろっていれば、返ってきた内容の差がそのまま比較になります。逆に、書き方を変えて送ってしまうと、返信の差が「聞き方の違い」によるものなのか「機関の違い」によるものなのか分からなくなります。
見るところは三つあります。
返信までにかかった時間です。 早ければよいというわけではありませんが、渡韓の直前に予定が変わったときのことを考えると、連絡が返る速さは実務上の安心につながります。
質問に一つずつ答えているかどうかです。 こちらが七項目を書いて送ったのに、定型の案内文だけが返ってくる場合と、項目ごとに答えが返ってくる場合があります。後者であれば、当日も同じ水準で話が通る見込みが高くなります。
答えられないことを、答えられないと書いているかどうかです。 「見立てをしてからでないと単位はお答えできません」と返ってくるのは、むしろ誠実な返答です。文面だけで金額や単位を確定して返してくるところは、当日の見立てとずれる可能性があります。
比較の材料を残すために、返ってきた文面はスクリーンショットで保存しておいてください。渡韓の当日、話が違ったと感じたときに、手元にその文面があるかどうかで動き方が変わります。
旅程のどこに置くか
エラのボトックスは、当日に大きな見た目の変化が出る施術ではありません。そのため旅程の組み方は比較的自由ですが、それでも置く場所によって向き不向きがあります。
| 旅程上の位置 | 向いている点 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 到着日 | その後の日程を空けておける | 移動の疲れがあるまま相談することになります |
| 中日 | 相談してから決め直す余地がある | 予定を詰めすぎると、当日の相談時間が取りにくくなります |
| 最終日 | 観光を先に済ませられる | 相談の結果、内容を変えたくなったときに調整できません |
おすすめは中日です。 理由は二つあります。一つは、カウンセリングを受けてから「今日は決めずに明日もう一度考える」という選択肢が残ること。もう一つは、当日の会計や説明で確認したいことが出たときに、まだ現地にいる状態で聞き直せることです。
渡韓の日程全体の組み立て方は渡韓の日程の立て方にまとめてあります。他の施術と組み合わせる場合の順番も、そちらで整理しています。
なお、予約を入れる時間帯についてもひとこと。午前の早い枠や、昼過ぎの枠は比較的落ち着いていることが多いようです。実際の声にも、待ち時間や立地の話は繰り返し出てきます。
「明洞駅から近くという事もあり観光客が多いです。買い物がてら肌管理を出来るのでとても助かっています。また伺います。」
観光の動線に組み込めることが、渡韓で受ける利点の一つになっている、という書き方です。逆にいえば、混みやすい時間帯があるということでもあります。
予約が取れたあと、当日までに確認しておくこと
予約が確定したら、出発前に次の四つを済ませておくと、当日の負担が減ります。
予約内容の控えを残しておきます。 日時、機関名、担当者名、やり取りの画面。スマートフォンの画面を保存しておくだけで十分です。現地で通信が不安定なときのために、画像で残しておくと確実です。宿から向かう場合は、地図の画面もあわせて保存しておくと安心です。
当日の持ち物を確認します。 身分を確認できるもの、支払いの手段、予約の控え。持ち物の指定がある場合は、事前の案内に書かれています。
当日の予定を空けておきます。 カウンセリングを含めると、思ったより時間がかかることがあります。麻酔を使う場合は、塗ってから効くまで待つ時間も入ります。直後に時間の決まった予定を入れないほうが安心です。集合時間のある予定や、乗り継ぎのある移動は、その日に重ねないことをおすすめします。
聞きたいことをメモにしておきます。 現地では思い出せなくなるものです。前の章で挙げた七つの質問を、そのままスマートフォンのメモに入れておいてください。
当日の流れ
初めての方向けに、当日の順番を書いておきます。機関によって前後しますが、大枠はこの形です。
- 受付で予約の確認をします
- 問診票を書きます(日本語の用紙が用意されている場合があります)
- カウンセリングを受けます——ここでエラの張りの原因や、入れる量の話をします
- 内容と金額を確認して、進めるかどうかを決めます
- 施術を受けます
- 会計をして、明細を受け取ります
- 帰国後の相談方法を確認します
カウンセリングの流れそのものはカウンセリングの流れに詳しくまとめてあります。実際の書き込みを読むと、この流れがどのくらいの速さで進むのかが見えてきます。
「カウンセリング、施術ともに日本語をお話しできる方が対応してくださりました。」
カウンセリングと施術で担当が変わる場合があるため、両方で日本語が通じたかどうかが書かれている点が読みどころです。予約の段階で確認しておくと、当日の安心感が変わります。
変更・キャンセルのこと
日程が変わることは、旅程がある以上ふつうに起こります。大事なのは、決まった時点ですぐ連絡することです。
伝える内容は三つで足ります。予約している日時、変更かキャンセルか、変更なら新しい希望日。文面を長くする必要はありません。
キャンセルの条件は機関ごとに違います。予約を入れた時点で「変更やキャンセルが必要になった場合は、どのくらい前に連絡すればよいですか」と一言聞いておくと、あとで気を揉まずに済みます。この質問への答え方も、その機関の案内の丁寧さを測る材料になります。
もうひとつ、渡韓そのものが取りやめになった場合の連絡も忘れないでください。黙ってしまうと枠が空かないままになりますし、次に同じ機関へ問い合わせるときにも気まずさが残ります。一行でよいので、行けなくなった旨を送っておくほうが、あとの選択肢を広く保てます。
日本語では、どこまで確認できるのか
予約の場面は、日本語対応の段階がいちばん見えやすいところです。というのも、予約の対応と当日の対応は別の担当者になることが多いためです。
- 予約も当日も日本語——問い合わせの返信が日本語で、当日も通訳や日本語を話すスタッフが付きます
- 予約だけ日本語——問い合わせは日本語で通じても、当日は別の手段になることがあります
- 翻訳を使ったやり取り——日程の調整はできても、見立ての説明では行き違いが起きやすくなります
この差は、予約の返信の書き方にかなり表れます。定型文だけが返ってくるのか、こちらが書いた質問一つひとつに答えが返ってくるのか。後者であれば、当日も同じ水準で話が通る可能性が高くなります。
実際の声を二つ挙げます。
「予約はLINEで日本語・割と即レスでカウンセリングも韓国美女カウンセラーさんでしたが、通訳さんも居ましたし無理な勧誘はなかったです。」
「カウンセリングの方も皆さん優しくて日本語話せる方も沢山いて韓国語話せなくても安心です。」
一つめの書き込みは、予約は日本語で、カウンセリングは韓国語の担当者に通訳が付く形だった、という構成まで書かれています。日本語対応にはこういう組み合わせがあるということが分かります。予約の時点で「当日はどういう形で日本語のやり取りになりますか」と聞いておくと、当日の想像がつきます。
会計の場面についても、同じように聞いておいてください。「会計のときも日本語で確認できますか」という一言です。この質問への答え方で、その機関の日本語対応がどの段階まで届くのか、かなり分かります。
よくある質問
Q. 予約は、どのくらい前に入れればよいですか。
機関や時期によって空き方が違うため、一律の目安はありません。渡韓の日程が決まった時点で連絡して、空いている枠を教えてもらうのが確実です。希望の日時が決まっている場合は、第二希望まで一緒に送ると調整が早く済みます。
Q. 韓国語ができなくても予約できますか。
日本語での問い合わせを受け付けている機関であれば、日本語のまま送って問題ありません。返信が日本語で返ってくるかどうか、そして当日も日本語で話せるかどうかは別の話ですので、問い合わせの文面に「当日も日本語で相談したい」と書いておいてください。
Q. 予約なしで、当日行くことはできますか。
受け付けている機関もありますが、希望の時間に入れるとは限りません。エラのボトックスはカウンセリングに時間を取る施術ですので、待ち時間が読めない状態は旅程に響きます。日程が決まっているのであれば、事前に枠を取っておくほうが安心です。
Q. 予約のときに、施術内容まで決めておいたほうがよいですか。
決めておく必要はありません。エラの張りが筋肉によるものかどうかは、当日の見立てで判断される部分です。「相談したい」という形で予約を入れて、内容はカウンセリングで決めるほうが自然な流れになります。
Q. 予約を入れたあとに、受けないと決めてもよいですか。
カウンセリングを受けたうえで受けないという判断は、問題ありません。ただし、決めた時点で早めに伝えてください。予約を入れる際に「相談だけで終わる可能性もあります」と書いておくと、当日その場で言いにくくなることを防げます。
※ 本記事は予約という手続きの進め方を整理したものであり、特定の医療機関をすすめるものではありません。施術が自分に適しているかどうかの判断は、医療機関でのカウンセリングによります。各機関の予約方法・受付条件・キャンセル規定は変更される場合がありますので、最新の内容はご自身でご確認ください。