「韓国でポテンツァを受けてみたいのですが、施術中に痛かったとき、どう伝えればよいのでしょうか」——渡韓を考えている方から、この形のご相談をよくいただきます。
検索すると「日本語対応のおすすめクリニック」という記事はいくらでも出てきます。ただ、そこに並んでいる「おすすめ」が何を基準にしたものなのかは、たいてい書かれていません。日本語が通じると書かれていても、それが予約のやりとりまでなのか、カウンセリングの席までなのか、施術台の上での一言まで届くのかで、当日の体験はまったく違うものになります。
この記事では、おすすめの一覧をお渡しするのではなく、ポテンツァという施術の性質から逆算して「日本語対応のどこを見ればよいのか」を整理します。ご自身で見分けられる形にしておくほうが、次の渡韓でも使えるからです。

「おすすめ」という言葉が、人によって違うものを指しています
まず、ここを整理させてください。日本語で読める「おすすめ」の記事は、だいたい三つの種類に分かれます。
ひとつめは、書いた方が実際に受けた体験を書いたものです。その方の肌の状態、予算、日程、日本語がどれくらい必要だったかという前提のうえに成り立っています。前提が近ければ参考になりますが、遠ければ判断の材料にはなりにくくなります。
ふたつめは、いくつかのクリニックを並べた一覧の形のものです。項目がそろっているので読みやすいのですが、その項目を誰が選んだのかは書かれていないことが多いです。「日本語対応」に丸がついていても、その丸が何を意味しているのかまでは分かりません。
みっつめは、掲載そのものが広告として成立しているものです。これが悪いという話ではありませんが、載っていないところが劣っているという意味にはなりません。載せる側と載らない側の事情がそこに混ざっています。
つまり「おすすめ」は、他人の条件のなかで出た答えです。ご自身の条件に置き換える作業は、どうしても必要になります。一覧の読み方そのものについてはおすすめクリニックの見方にまとめていますので、あわせてご覧ください。
この記事で扱うのは、その置き換えのなかでも「言葉」の部分です。ポテンツァの場合、ここが体験の質にそのまま直結します。
ポテンツァは、施術中に言葉が必要になる場面が出てきます
理由は、施術の進み方にあります。
ポテンツァは、細い針を肌に刺しながら高周波を流していく施術です。受ける前に麻酔のクリームを塗って、効いてくるまで待つ時間があります。そのあと施術が始まりますが、顔のなかでも皮膚の薄いところと厚いところでは、感じ方がかなり違います。
そのため、当日その場で決まっていく要素があります。針の刺さる深さや高周波の強さをどうするか、鼻や額のように痛みが出やすい部分をどう進めるか、麻酔を足すかどうか。こうしたことが、施術が始まってから調整されることがあります。
ここで「痛いです」「もう少しゆっくりお願いします」「麻酔を足していただけますか」を伝えられるかどうかが、そのまま体験の差になります。予約のやりとりだけ日本語で、施術室に入ったら言葉が届かない、という状態がいちばんつらいところです。
施術そのものの流れ、費用の考え方、ダウンタイムについては韓国のポテンツァの基本に整理しています。この記事は、その上に「言葉」の層を重ねるものだとお考えください。
実際の記録にも、この場面はよく出てきます。
「日本語で麻酔を少し長めでお願いしたりしましたが、やさしく対応していただきました」
麻酔を長めにお願いする、という一言が日本語で通じるかどうか。おすすめを選ぶ基準としては、星の数よりもこちらのほうが実際的だと考えています。
日本語対応を、五つの段階に分けて見ます
「日本語対応あり」という表示は、実際にはかなり幅のある言葉です。段階に分けて考えると、確認すべきことがはっきりします。
| 段階 | 届く範囲 | ポテンツァで起きること |
|---|---|---|
| 段階1 | 予約の問い合わせだけ日本語 | 当日は翻訳アプリ頼みになります |
| 段階2 | 受付と同意書の説明まで | 施術室では意思疎通がむずかしくなります |
| 段階3 | カウンセリングの席に通訳が同席 | 内容は決められますが、施術中は別問題です |
| 段階4 | 施術室まで同行、または声かけがある | 痛みや出力の調整をその場で伝えられます |
| 段階5 | 会計・帰国後の連絡まで日本語 | 追加費用や次回の相談まで確認できます |
ポテンツァで安心できるのは段階4からです。段階3までは「決めるところまで」で、「受けている最中」は別に確認する必要があります。
段階の見分け方そのものは日本語対応の段階の見分け方に詳しくまとめていますので、他の施術で検討されている方はそちらもご覧ください。
予約前の問い合わせで、段階はだいたい分かります
いちばん確実なのは、予約する前に日本語で質問を送ってみることです。答えの中身だけでなく、答え方にも段階が出ます。
送る内容は、次の四つで足ります。
① 施術中も日本語で伝えられますか。 「日本語対応はありますか」ではなく、場面を指定して聞くのがこつです。段階3までのところは、ここで言葉を濁すか、カウンセリングについての回答が返ってきます。
② 痛みが強いときに、その場で麻酔を足していただけますか。 施術中のやりとりが前提になっている質問なので、答え方に体制が出ます。
③ 会計のときも日本語で確認できますか。 金額にかかわる話は、あとから取り返しがつきません。段階5かどうかがここで分かります。
④ 帰国したあと、肌に変化があったときの連絡先はどこになりますか。 受けたあとのことまで考えている、という姿勢が伝わる質問でもあります。
返信を見るときは、次の三つに注目してください。日本語が自然かどうか、質問した四点にそれぞれ答えているかどうか、そして「担当者に確認します」で止まらずに答えが返ってくるかどうかです。四点のうち二つしか答えが返ってこない場合、返ってこなかったほうが弱い部分だと考えて差し支えありません。
実際に、予約前のやりとりが当日の安心につながったという記録もあります。
「通訳さんいるので日本人でもやりたいこと伝えれば色々提案してその中で選べます。」
当日、日本語が途切れやすい四つの場面
日本語が「ある」ところでも、途切れやすい場所は決まっています。先に知っておくと、慌てずにすみます。
| 場面 | 起きやすいこと | 先にできる備え |
|---|---|---|
| 受付と同意書 | 韓国語の書面に署名を求められます | 内容の要点を日本語で説明してもらえるか、予約時に聞いておきます |
| 施術室に入ったあと | 通訳の方が別の対応に回ることがあります | 施術室まで同行していただけるか確認します |
| 追加の提案 | その場で別の施術をすすめられます | 「今日はこれだけにします」と伝える言い方を決めておきます |
| 会計と次回の案内 | 金額や次回の間隔の説明が早口になります | 明細を見せていただき、写真に残します |
場面ごとの詳しい対処は日本語が必要になる場面にまとめています。
とくに三つめの「追加の提案」は、断りにくさと言葉の壁が重なる場面です。予約したものと違う内容をすすめられたとき、日本語で理由を確認できないと、内容が分からないまま進んでしまいます。
満足度の高い記録では、この場面での説明が丁寧だったことが理由に挙がっています。
「施術内容についてもしっかり説明してもらえますし、施術中も「今から何をするか」を簡単な日本語や英語で声掛けしてくれるので、終始リラックスして受けられました。」
「今から何をするか」を先に言ってもらえる、というのは段階4の具体的な姿です。おすすめを探すときの、ひとつの目安になります。
施術台の上で使う言い方を、三つだけ用意しておきます
段階4のところを選べたとしても、通訳の方がずっと横にいるとは限りません。声をかけるまでの数秒のために、短い言い方を三つだけ覚えておくと安心です。長い文は、痛いときには出てきません。
| 伝えたいこと | 韓国語 | 読み方 |
|---|---|---|
| 痛いです | 아파요 | アパヨ |
| 少し待ってください | 잠깐만요 | チャンカンマンヨ |
| ゆっくりお願いします | 천천히 | チョンチョニ |
このうち、いちばん使うのは最初のひとつです。痛みを我慢してしまう方は多いのですが、我慢しても仕上がりがよくなるわけではありません。伝えれば、麻酔を足す、出力を下げる、部位の順番を変えるといった調整をしていただけます。
麻酔についても、はじめに一言添えておくと当日が変わります。麻酔が効きにくい体質の方は、塗る前にその旨を伝えておくと、待ち時間を長めに取ってもらえることがあります。
「麻酔も他のクリニックと比べてしっかり塗られています。」
麻酔の塗り方や待ち時間には差があります。「しっかり塗ってもらえた」という記録が複数ある場所は、痛みへの配慮が運用として定着している可能性が高いと考えられます。
口コミから「日本語」を読み取るときの注意
日本語の口コミは、いちばん手に入りやすい材料です。ただ、そのまま受け取ると判断を誤ることがあります。読むときは、次の三点を確かめてください。
誰について書かれているのか。 「◯◯さんが親切だった」という書き方の場合、その方が常勤なのか、その日だけの担当だったのかは分かりません。特定の個人名が出ている口コミは、体制の話ではなく、その日の運の話である可能性があります。
いつ書かれたものなのか。 日本語スタッフの在籍状況は変わります。一年前の口コミは、一年前の体制についての記録です。
どの場面について書かれているのか。 「日本語が通じた」だけでは、どの段階の話か分かりません。カウンセリングの場面なのか、施術中なのか、会計のときなのか。場面が書かれている口コミのほうが、材料としての価値は高くなります。
読み方の全体像としては、この三点を先に決めてから読みはじめると、材料として使えるものだけが残ります。
そして、施術前に薬剤や器具の確認をさせてもらえたという記録は、言葉が届いていることの裏づけになります。
「今回は、ポテンツァ+赤ちゃん注射6ccを受けました。施術前に薬剤とチップの確認させてくれたのもよかったです。」
薬剤とチップを施術前に確認させてもらえた、というのは、内容が日本語で伝わっている状態です。「おすすめ」を選ぶときの基準として、こういう具体的な記述を探すほうが、順位そのものより役に立ちます。
公的な情報で、裏を取れる部分があります
日本語対応そのものを証明する公的な制度は、確認できる範囲ではありません。ただし、外国から来た方の受け入れを前提にしているかどうかは、公開されている情報で確かめられます。

これは、韓国保健産業振興院が公開している登録の一覧です。外国から来た患者の受け入れを行う医療機関は、韓国の法律にもとづいて登録することになっています。ここに載っているからといって日本語が通じるとは限りませんが、外国からの来院を想定した運用をしているかどうかの手がかりにはなります。
日本語対応の情報は、次の順番で集めると効率がよいと考えています。まず公開情報で受け入れの体制を確認し、次に日本語の口コミで場面ごとの記述を探し、最後に自分で問い合わせて答え方を見る。この三つがそろって、はじめて「自分にとってのおすすめ」になります。
「おすすめ」記事に、自分で足す三つの条件
最後に、一覧を見るときにご自身で足していただきたい条件を三つ挙げます。
条件① 施術の設計が自分に合うか。 ポテンツァは、針の種類や出力、薬剤を一緒に入れるかどうかで内容が変わります。「ポテンツァ」という同じ名前でも、指しているものが同じとは限りません。おすすめの一覧には、この中身までは書かれていないことがほとんどです。
条件② 言葉がどの段階まで届くか。 この記事で見てきた五段階です。ポテンツァなら段階4を目安にしてください。
条件③ 帰国後に相談できる相手がいるか。 受けたあとに肌の状態が気になったとき、どこに連絡すればよいかを先に決めておきます。連絡手段が日本語で使えるかどうかも、あわせて確認しておくと安心です。
この三つを足したうえで一覧を見直すと、候補はかなり絞れるはずです。絞れないときは、条件のどれかがまだ決まっていない状態だと考えてよいと思います。
日本語では、どこまで確認できるのか
ここまで書いてきたことを、確認できる範囲としてまとめておきます。
予約の前に確認できることは、思っているより多くあります。日本語での問い合わせに対する答え方、施術中の対応についての回答、会計の場面についての回答。これらは全部、渡韓する前に日本語で確かめられます。
予約の前には確認しきれないこともあります。当日どのスタッフが担当になるか、通訳の方が施術室まで来られるかは、その日の混み具合によって変わることがあります。ここは「そうならなかったとき、どう伝えるか」を用意しておくことでしか備えられません。
当日にしか分からないことは、痛みの感じ方です。こればかりは受けてみないと分かりませんので、そのときに一言伝えられる準備をしておく、という話に戻ります。
日本語対応がしっかりしていたという記録には、共通した書かれ方があります。カウンセリングのことだけでなく、施術を受けている最中の対応まで書かれている、という形です。声をかけてもらえた、痛くないか聞いてもらえた、こちらの言葉を先生に伝えてもらえた。こうした記述は、言葉が施術室のなかまで届いていたことを示しています。
「施術中も」と書かれているかどうか。口コミを読むときは、この一語を探してみてください。ここが書かれている記録は、段階4以上の体験である可能性が高くなります。逆に、良い評価であっても受付とカウンセリングの話しか書かれていない場合は、施術中のことは分からない、と受け取っておくほうが安全です。
そしてもう一点。日本語対応の体制は、時期によって変わります。半年前の記録がそのまま今日にあてはまるとは限りませんので、最終的には予約前のやりとりでご自身が確かめた感触を優先してください。
よくある質問
Q. 日本語対応と書かれていれば、施術中も日本語で伝えられますか。
そうとは限りません。「日本語対応」という表示は、予約のやりとりだけを指している場合から、施術中の声かけや会計まで含む場合まで幅があります。予約の前に「施術中も日本語で伝えられますか」と場面を指定して確認しておくことをおすすめします。
Q. 通訳の方は、施術室まで一緒に入っていただけるのでしょうか。
これはクリニックによって、また当日の状況によって変わります。カウンセリングまでの同席と、施術室への同行は別に考えたほうが安全です。予約の段階で、施術中の対応がどうなるかを聞いておいてください。
Q. 韓国語をまったく話せなくても、ポテンツァは受けられますか。
日本語対応のある環境であれば受けられます。ただ、施術中に痛みを伝える場面は出てきますので、短い言い方をいくつか用意しておくと安心です。この記事で挙げた三つ程度で足ります。
Q. 施術中に「痛い」と伝えると、迷惑になりませんか。
迷惑にはなりません。痛みの感じ方には個人差があり、伝えていただかないと分からない部分です。我慢しても仕上がりがよくなるわけではありませんので、遠慮せずに伝えてください。麻酔を足す、出力を調整するといった対応をしていただけます。
Q. 予約前の問い合わせは、日本語で送っても大丈夫でしょうか。
日本語での問い合わせ窓口を用意しているところであれば問題ありません。むしろ、日本語で送ってみることが、日本語対応の段階を確かめるいちばん確実な方法になります。答え方の速さと具体性を見てください。
※ 本記事は、日本語対応の確認のしかたを整理したものであり、特定のクリニックを推奨するものではありません。施術の適応や体制については、必ずご自身で医療機関にご確認ください。日本語対応の状況は変わることがあります。