韓国のリジュランについて調べていると、施術の説明よりも先に「このクリニックがよい」という名前にたどり着くことがあります。日本語のまとめ記事、口コミサイト、動画のコメント欄——どこかで名前を見かけ、そのまま検索して、この記事にたどり着いた方も多いのではないかと思います。
この記事では、特定のクリニック名は挙げません。名前を挙げて順位をつけることが、読んでくださる方の役に立つとは考えていないからです。代わりに書くのは、名前をひとつ手にした状態から、予約に進むまでに自分でできる確認です。ここは日本にいるうちにできますし、韓国語が読めなくてもできます。
先に結論を書いておきます。名前を見つけた時点で分かっているのは「そこにクリニックがあるらしい」ということだけです。外国人の受け入れ登録をしているか、リジュランのメニューがどの単位で書かれているか、施術のあとに連絡が取れるか——このあたりは、全部あとから確認する必要があります。順番に見ていきます。

名前で見つけた時点では、まだ何も分かっていません
紹介記事に載っている情報は、多くの場合、次のようなものです。
- 立地(駅からの距離、建物)
- 日本語対応があるという記述
- 受けられる施術の一覧
- 口コミの抜粋
どれも役には立ちますが、どれも書き手が選んで並べたものです。そこに書かれていないことは、書かれていないというだけで、無いとは限りません。逆に、書かれていることが今も同じとは限りません。記事が書かれた時期と、あなたが渡韓する時期がずれているからです。
もうひとつ、名前を見かけた回数と、その名前の確からしさは別のものです。同じ名前があちこちで出てくると、それだけで信頼できるように感じられますが、日本語のまとめ記事は互いを参照しながら書かれていることが多く、出てくる回数が増えても、元になっている情報は一つのままということが起こります。回数を根拠にしないほうが安全です。
ですので、名前を見つけたあとは、記事を読み比べるのではなく、一次的な情報にあたるほうが早く進みます。以下は、日本にいながらできるものだけを並べています。日本語が読めれば全部できますし、費用もかかりません。
① 公式の登録簿で、外国人患者の受け入れ登録を確認する
韓国では、外国人患者を受け入れる医療機関について登録の制度があり、その一覧が公開されています。運営しているのは韓国保健産業振興院で、誰でも無料で照会できます。

手順は次のとおりです。
| 手順 | すること | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | 公式サイトの「유치기관현황」を開きます | 画面上部の並びにあります |
| 2 | 入力欄にクリニックの韓国語名を入れます | 韓国語名が分からない場合は空欄のままでも照会できます |
| 3 | 「조회」を押します | 照会という意味です |
| 4 | 結果の「상태」の列を見ます | 「유지」であれば登録が有効な状態です |

画面の上のほうには、登録している医療機関の数と、外国人患者の受け入れ実績もあわせて表示されています。この数字を見ると、外国から来る方を受け入れている医療機関が例外的な存在ではないことが分かります。制度として整えられているもの、という位置づけです。
この確認で分かるのは「登録があるかどうか」だけで、施術の上手さが分かるわけではありません。ただ、外国から来る方の受け入れを前提にしている体制かどうかを見るときの、最初の手がかりにはなります。登録の確認の仕方は登録の確認方法にも詳しくまとめています。
② 口コミを読むときに、かけておきたい補正
名前で検索すると、口コミが大量に出てきます。ここで気をつけたいのは、口コミが書かれた時点です。実際に、こういう指摘を書いている方がいらっしゃいます。
「店内広々としてお店は落ち着く感じです。店員さんがたくさんいて、待たずに呼んでもらえます。日本語が話せる方がいて安心。追記:施術内容を決める時に「今口コミ書いてくれたらプレゼントする」とその場で書いて見せるので良い口コミ多数だけど、施術前の口コミなので・・・」
これは読んでおく価値のある指摘だと思います。施術を受ける前に書かれた口コミは、内装や受付の印象については正確でも、施術の結果については何も語っていません。 星の数だけを見て平均すると、この違いが消えてしまいます。
読むときの補正を、三つに整理します。
| 補正 | 見るところ |
|---|---|
| いつ書かれたか | 施術の前か、直後か、しばらく経ってからか |
| 何について書いているか | 受付や内装の話か、施術そのものの話か |
| どのくらい通っているか | 一度きりか、繰り返し通っているか |
口コミの読み方そのものについては、口コミの読み方にまとめています。
③ 繰り返し通っている方の声は、別枠で読みます
三つめの補正に関連しますが、同じ人が何度も通っているかどうかは、一度きりの感想とは別の情報を持っています。
「もう5年くらい通ってます。」
「カウンセリングの方が優しくて、寄り添ってくれる感があります。安心できるクリニックです。」
こうした声は、初回の印象ではなく、時間をかけたうえでの評価です。一度きりの感想が何十件並んでいるより、こういう一件のほうが読み取れることが多い場合があります。
繰り返し通っている方の声を探すときは、書かれた日付が離れている口コミを同じ書き手が残していないかを見てみてください。同じ方が時期を空けて何度か書いている場合、その並びが、そのクリニックの状態の変化まで教えてくれることがあります。
ただし、渡韓して受ける方にとっては、通い続けられるとは限りません。この点は正直に踏まえたうえで、「次に来られるのがいつになるか分からない」という前提でも成り立つ内容かどうかを見てください。
④ リジュランのメニューが、どの単位で書かれているかを見る

クリニックのページでリジュランのメニューを見るときは、金額の数字より先に、何を一回と数えているかを見てください。ここがそろっていないと、他と比べようがありません。
見ておきたいのは、次の点です。
- 一回の量が書かれているか(ccや本の表示があるか)
- 打ち方が書かれているか(手で打つのか、機械を使うのか)
- 部位が書かれているか(顔全体か、部分か)
- 回数のまとめ売りがあるか、その有効期限はあるか
- 表示が税込みか税別か
同じ「リジュラン一回」でも、この前提が違えば金額が違うのは当然です。値段がそろわない理由はクリニックごとに値段が違う理由に、リジュランそのものの種類は韓国のリジュランの種類と回数にまとめています。
⑤ 施術のあとの連絡先まで確認しておく
見落とされやすいのが、受けたあとの話です。実際に、施術そのものには満足しながら、そのあとで困った方の声もあります。
「高い技術だと思う。感激しました。またぜひお願いします。しかし、処方箋ももらい紹介された7階の薬局が休みで、非常に困りました、。」
技術と、受けたあとの案内は別のものだということが、よく表れている声だと思います。渡韓の場合、こうした行き違いが起きても、翌日には帰国していることがあります。ですので、予約の前後に次の点を確認しておくことをおすすめします。
- 施術のあとに薬が出るのか、出る場合はどこで受け取るのか
- その受け取り場所が、その曜日・その時間に開いているか
- 帰国後に気になることがあった場合、どこに連絡すればよいか
- 連絡は日本語でできるか
予約の前に送っておくと、話が早い質問
ここまでの確認を踏まえると、予約の問い合わせで聞いておくとよいことが絞られてきます。長い文章を送る必要はありません。次の四つで足ります。
- 「リジュランは、一回で何ccを使いますか」
- 「表示されている金額は、付加価値税を含みますか」
- 「当日は日本語で相談できる方が同席しますか」
- 「施術のあと、日本語で連絡できる窓口はありますか」
聞く順番にも意味があります。量と税の話を先に置いておくと、返ってきた金額をそのまま比較の材料に使えます。逆に、日本語対応の話から始めると、返信が「対応可能です」の一言で終わってしまい、肝心の金額の前提が分からないまま予約に進むことになりがちです。
また、問い合わせは一度にまとめて送るほうが、やりとりの回数が減ります。渡韓の日程が近い方は、返信を待つあいだに他の候補にも同じ内容を送っておくと、比べる材料が同じ形でそろいます。
この四つに対する返信の丁寧さと具体性が、そのままそのクリニックの受け入れ体制を表していると考えて差し支えないと思います。答えが返ってこない項目があった場合は、当日その場で確認することになりますので、心づもりをしておいてください。
候補が二つ以上になったら、一枚の表にします
調べていくうちに、候補が複数になることがあります。このとき、記事を行き来しながら記憶で比べようとすると、必ずどこかが抜け落ちます。項目を固定した表を先に作って、そこに埋めていくほうが確実です。
埋める項目は、次の八つで足ります。
| 項目 | 何を書くか |
|---|---|
| 登録の状態 | 公式の照会で「유지」が確認できたか |
| 一回の量 | ccや本など、メニューに書かれている単位 |
| 打ち方 | 手で打つのか、機械を使うのか |
| 部位 | 顔全体か、部分か |
| 回数のまとめ売り | あるか、ある場合の有効期限 |
| 税の表示 | 税込みか税別か |
| 日本語 | どの場面まで日本語で進むか |
| 施術後の連絡 | 連絡先と、日本語で連絡できるか |
この表の埋まり方が、そのまま比較の材料になります。金額の欄を先頭に置かないことが、実はいちばん大事なところです。金額を先頭に置くと、前提が違う数字を並べて安いほうを選ぶことになり、比較にならないからです。
埋まらない欄が残っても構いません。埋まらなかったという事実そのものが、問い合わせで聞くべき項目を教えてくれます。
「日本語対応」と「日本人スタッフ」は、別のことです
紹介記事によく出てくる二つの表現ですが、指しているものが違います。ここを同じものとして読むと、当日に食い違いが起きます。
- 日本語対応 — 日本語が話せる方がいる、または通訳が入る、という意味で使われます。担当者がその日いるかどうかまでは含みません
- 日本人スタッフ在籍 — 日本語を母語とする方がいる、という意味で使われます。ただ、その方が当日の担当になるとは限りません
- 通訳が同席 — 施術の場面まで一緒に入る、という意味で使われることが多い表現です
どれが良い悪いという話ではなく、自分がどの場面で言葉に困りそうかを先に決めておくと、必要な体制が決まります。金額の相談で困りそうなら、カウンセリングに同席してもらえるかを聞けばよく、施術中の痛みを伝えるのが不安なら、その場面での伝え方を聞いておけばよい、ということになります。
日本語では、どこまで確認できるのか
「日本語対応あり」という表示は、実際にはかなり幅のある言葉です。予約のやりとりだけ日本語というところもあれば、当日ずっと通訳が同席するところもあります。金額や施術内容を相談する場面では、この差がそのまま出ます。
実際に受けた方の声を見ると、相談ができた場合の安心感がよく表れています。
「個室で丁寧に悩みに寄り添ったカウンセリングをしていただき、安心して施術が選べました。」
こうした状態になるかどうかは、当日の運ではなく、事前の確認である程度決まります。聞き方としては、次のように場面を分けて聞くと、答えが具体的になります。
- 「予約のやりとりは日本語でできますか」
- 「カウンセリングのときも日本語で相談できますか」
- 「金額の説明も日本語で受けられますか」
- 「施術中に痛みを伝えたい場合、どうすればよいですか」
四つとも「はい」と返ってくるとは限りません。どこまでが日本語で、どこからが翻訳アプリになるのかが分かれば、それで十分です。当日に驚かずに済みます。
当日の流れを、先に頭に入れておきます
予約が取れたあとにやっておくと楽になるのが、当日の流れの確認です。順番が分かっていると、その場で判断を迫られる回数が減ります。
一般的には、受付、問診票の記入、カウンセリング、金額の確認、麻酔、施術、施術後の説明、会計、という流れになります。このうち、判断が必要になるのはカウンセリングと金額の確認の二か所です。ここに時間の余裕があるかどうかで、当日の落ち着き方が変わります。

ですので、予約の時間を決めるときは、その日の他の予定との間隔を広めに取っておいてください。カウンセリングが長引くこと自体はよくあることで、むしろ丁寧に説明してもらえている場合もあります。時間に追われていると、その説明を最後まで聞かずに決めてしまいがちです。
また、当日に受けた内容は、その場でメモしておくことをおすすめします。施術名、使った量、次に来る目安、渡された薬の名前。この四つを控えておくと、帰国後に日本の医療機関へ相談する場面でも、話が早く進みます。
よくある質問
Q. 紹介記事に出ているクリニックなら、安心と考えてよいですか。
紹介記事は、書き手が集めた情報を並べたものです。掲載されていること自体は、公的な認定を意味しません。公式の登録簿での確認は無料でできますので、記事を読み比べる時間があれば、そちらを先に済ませておくことをおすすめします。
Q. クリニックの韓国語名が分からない場合は、どうすればよいですか。
公式の照会画面は、入力欄を空欄のままでも照会できます。地域や機関の区分で絞って一覧を眺めることもできますので、まずは空欄で照会して、表示される項目の並びを見てみてください。
Q. 口コミの星の数は、どのくらい参考になりますか。
星の数だけでは、いつ・何について書かれたものかが分かりません。施術の前に書かれた口コミも同じ星として集計されますので、平均点よりも、本文に何が書かれているかを読むほうが役に立ちます。
Q. リジュランの金額を先に知ることはできますか。
金額は、量・打ち方・部位・回数のまとめ方・税の表示という複数の前提で変わります。問い合わせの段階で数字だけを聞くと、前提の違う数字が返ってきます。「一回で何ccを使いますか」「その金額は税込みですか」まで含めて聞くと、比較できる形の答えが返ってきます。
Q. 予約前の問い合わせに返信がない場合は、どう考えればよいですか。
時期によって返信が遅れることはありますので、それだけで判断する必要はありません。ただ、予約前の問い合わせに時間がかかる場合、施術後の問い合わせにも同じくらいかかると考えておくほうが安全です。渡韓の日程に余裕がない方は、別の候補も並行して当たっておくと安心です。
※ 本記事は、韓国で公開されている公的な情報の確認方法と、口コミの読み方を一般的に整理したものです。特定の医療機関をおすすめしたり、評価したりするものではありません。施術の適否や体質にかかわる判断は、必ず医療機関にご相談ください。