「ニキビ跡と毛穴、どちらも気になります」——韓国の肌管理を調べている方から、いちばん多く出てくる組み合わせです。実際、この二つは同じ場所に同時に見えていることが多く、自分では切り分けにくい悩みでもあります。
ところが現地のカウンセリングでは、この二つは別の話として扱われます。見えている場所が同じでも、状態としては別のものだからです。ですので「ニキビ跡と毛穴を何とかしたいです」とだけ伝えると、提案が広がりすぎて、そのままセットの案内につながることがあります。それが悪いわけではありませんが、自分にとっての優先順位が抜けたまま決めることになります。
この記事では、施術ごとの説明そのものは扱いません。ニキビ跡の分類は韓国の肌管理でニキビ跡を扱うページに、毛穴のタイプ別の考え方は韓国の肌管理で毛穴を扱うページにまとめてあります。ここで整理するのは、二つを同時に抱えているときに、どういう順番で相談を組み立てればよいのか、という部分です。金額は書きません。金額が決まっていく仕組みのほうを書きます。
「ニキビ跡」と「毛穴」は、同じ場所の別の話です
まず、自分の中で二つを分けてみてください。分け方は難しくありません。次の質問に答えるだけです。
気になっているのは、色でしょうか。それとも、へこみや形でしょうか。色として気になる場合は、赤みなのか、茶色っぽさなのか。形として気になる場合は、点として見えるのか、面としてざらついて見えるのか。
この整理ができていると、カウンセリングでの伝え方が変わります。「ニキビ跡と毛穴です」ではなく、「頬の内側は色が気になっていて、小鼻のまわりは形が気になります」という形で伝えられます。場所と種類が分かれていれば、提案もそのぶん具体的になります。
もうひとつ、いま進行中のニキビがあるかどうかも先に伝えてください。跡の話と、いまできているものの話は、進め方の前提が変わります。ここを混ぜたまま相談すると、話が噛み合わなくなります。いま治りかけのものがある場合も、その旨を一言添えておくと、その日にできることとできないことをその場で説明してもらえます。
同時に相談するときの、順番の決め方
二つとも気になる場合、どちらを先に扱うかで組み方が変わります。ここは自分では決められない部分ですが、決めるための材料は自分で用意できます。
| 用意しておくこと | 具体的に |
|---|---|
| 場所の内訳 | どこが色で、どこが形か |
| 期間 | それぞれいつから気になっているか |
| これまでに試したもの | 化粧品、飲み薬、過去の施術 |
| 滞在日数 | 何日あるか、初日か最終日か |
| 帰国後の予定 | いつ人前に出るか |
| 上限 | 総額でいくらまでか |

この六つを最初に渡すと、提案が「一般的にはこうです」から「あなたの日程ならこの順番です」に変わります。とくに滞在日数と帰国後の予定は、順番を決める最大の条件になります。
そして、こちらから聞いておきたい質問がひとつあります。「今回どちらか一つに絞るとしたら、どちらを先にしますか。その理由は何ですか」です。この質問には、その場の提案ではなく、判断の根拠が返ってきます。理由を聞いておけば、二回目以降の渡韓でも自分で順番を組めるようになります。
肌の写真を撮る機械が出てくることがあります
韓国のクリニックでは、カウンセリングの前に肌の状態を撮影する機器を使うことがあります。光の当て方を変えて何枚か撮り、その画面を見ながら説明を受ける、という流れです。
「毛穴撲滅のために来させていただきました。色々なライトで写真を撮っていただき今自分に必要な施術をカウンセリングで丁寧に教えていただきました。また、日本語ペラペラな優しいスタッフの方がいるので韓国語が分からなくても安心でした。」
この書き込みで参考になるのは、撮影があったこと自体よりも、その画面を見ながら説明を受けられた、という部分です。自分では分けられなかった「色」と「形」を、画面上で切り分けて示してもらえることがあります。
撮影の機会があったら、その画面を写真に撮らせてもらえるか聞いてみてください。断られることもありますが、記録として残せれば、次に来たときの比較材料になります。少なくとも、そのとき説明された内容はその場でメモに残しておいてください。数か月後の自分は、必ず忘れています。
一度に重ねられるのか、分けるのか
二つの悩みを同じ日に扱えるかどうかは、選ぶ方法によって変わります。同じ日に重ねる案内が出ることもありますし、間隔を空けることを前提に案内されることもあります。ここは自己判断せず、必ずその場で確認してください。
確認する言い方は、この三つで足ります。「今日、この二つを同じ日に受けても大丈夫ですか」「分けたほうがよい場合、どのくらい空けますか」「同じ日に受ける場合、当日はどのくらい時間がかかりますか」。
三つめは見落とされがちですが、実際の日程に直結します。重ねると当日の滞在時間が長くなりますし、麻酔を使う場合は効いてくるまでの待ち時間も入ります。午後に別の予定を入れていると、そこで慌てることになります。
「痛みは多少ありましたが、痛かったらゆっくりしてくれて助かりました
効果みるのが楽しみです!」
痛みについては、その場で言えば調整してもらえることがあります。我慢して黙っているより、途中でも伝えたほうが結果的に落ち着いて受けられます。施術を組み合わせるときの順番の考え方は施術の順番の決め方にも整理してあります。
回数の考え方——「今回で終わり」ではない前提
跡や毛穴にかかわる相談で、いちばん誤解が生まれやすいのが回数です。一回の渡韓ですべてが終わる、という前提で日程と予算を組んでしまうと、帰国後に「思っていたのと違う」となりがちです。
ですので、初回の説明の場で必ず二つ聞いてください。「これは何回を想定した案内ですか」と「二回目以降はいくらになりますか」です。初回の金額だけで比べると、続けたときの総額が逆転することがあります。
そして、次の渡韓の見通しも一緒に伝えてください。半年後にまた来られるのか、それとも当分来られないのか。この前提によって、提案の組み方が変わることがあります。当分来られない場合は、その条件で何ができるかを聞いておくほうが現実的です。
もうひとつ、経過を自分で記録しておくことをおすすめします。施術の前と、帰国してから一週間後、そして一か月後。同じ場所を、同じ照明で、同じ角度から撮っておくだけで十分です。二つの悩みを同時に扱った場合、どちらがどう変わったのかは記憶では追えません。次に相談するときの材料としても、この三枚が一番役に立ちます。
注射をともなう案内を受けた場合は、使う製剤の名前を聞いておいてください。上の画面のように、韓国で承認されている製剤かどうかは、成分名で検索すれば誰でも無料で確認できます。名前が分からなければ、その場で書いてもらうか、写真を撮らせてもらえば足ります。
費用は、悩みごとに数え方が違います
ここが、二つを同時に相談するときにいちばん混乱する部分です。同じクリニックの案内でも、悩みによって金額の数え方が変わることがあります。
| 案内のされ方 | 金額の単位 | 確認すること |
|---|---|---|
| 一か所ずつ扱う案内 | 個数、または箇所 | 数え方の基準と上限 |
| 範囲を決めて扱う案内 | 部位ごと | どこからどこまでが「その部位」か |
| 顔全体に重ねる案内 | 回数のまとまり | 何回分か、期限があるか |
| まとめた案内 | 一回の来院あたり | 何が何回分まで含まれるか |
単位が違うものを並べても、比べたことになりません。ですので、見積もりを受け取ったら、まず金額ではなく単位が書かれている場所を探してください。そのうえで、税の扱いと、表示に入っていないもの——麻酔、施術後に貼るもの、塗り薬、再診——を確認します。
なお、こうした施術が韓国でどう扱われているかは、法令の条文にも表れています。

冒頭に掲げた条文の画像には、ニキビ治療術、皮膚再生術、毛穴縮小術といった名前が並んでいます。これらは美容を目的とした施術として分類されており、韓国では課税の対象として扱われます。表示が税込みか税別かはクリニックによって違いますので、比べるときはまずここをそろえてください。
帰国後のスキンケアと、次の渡韓まで
施術を受けた直後は、いつも通りのスキンケアがそのまま続けられるとは限りません。何をいつから再開してよいかは、受けた内容によって変わりますので、帰る前に必ず聞いておいてください。
聞いておきたいのは四つです。いつから普段の化粧品に戻してよいか、日焼けについて何を気をつけるか、避けたほうがよい成分や道具があるか、そして次に来るまでの期間に家でできることがあるか。
この四つを、施術の直後ではなく会計の前に聞いてください。施術の直後は落ち着かず、聞いたことを覚えていられないことがあります。とくに二つの悩みを同時に扱った日は、それぞれについて説明を受けることになりますので、どちらの話だったのかが混ざりやすくなります。悩みごとに分けてメモを取っておくと、帰国後に見返したときに迷いません。答えはその場でメモに残し、可能であれば日本語で書いたものをもらってください。
そして、帰国後に何かあったときの連絡先も確認しておいてください。日本語でやりとりできる窓口があるかどうかで、帰ってからの安心感がまったく違います。連絡手段が電話だけなのか、メッセージでも受け付けてくれるのかも、あわせて聞いておくと確実です。
「丁寧なカウンセリングと提案で満足いく施術ができました!
つやピカです♡」
帰国後に何を使うかで、次の渡韓までの過ごし方が変わります。現地で買ったものと、日本で使っているものをどう組み合わせるかは韓国のスキンケアの組み合わせ方にまとめています。
当日の流れは、長めに見積もっておく

二つの悩みを一日で扱う場合、当日にかかる時間は単純に足し算では済みません。受付、問診票、カウンセラーとの相談、医師の診察、麻酔を使う場合はその待ち時間、施術、そして会計。この間に、途中で提案が変わって相談し直す時間が入ることもあります。
ですので、その日は前後に予定を詰めないでください。とくに、午後に別の予約を入れてしまうと、迷ったときに落ち着いて考えられなくなります。「今日は時間に余裕があります」という状態でカウンセリングに入ることが、実は一番の準備になります。
また、当日の順番として、先に相談だけして一度外に出る、という進め方もできます。近くで昼食をとりながら見積もりを見比べて、それから戻る。滞在に余裕があるなら、この一手間が判断の質を上げてくれます。
カウンセリングで、そのまま使える言い方
言葉が出てこないと、せっかく準備した内容も伝わりません。翻訳アプリに入れる前提で、短く区切った言い方を用意しておくと確実です。
| 伝えたいこと | そのまま使える言い方 |
|---|---|
| 悩みを分ける | 「頬は色が気になります。小鼻は形が気になります」 |
| 優先順位を聞く | 「一つだけ選ぶなら、どちらを先にしますか」 |
| 同日の可否 | 「この二つを、今日同じ日に受けても大丈夫ですか」 |
| 回数の確認 | 「これは何回を想定した案内ですか」 |
| 二回目以降 | 「二回目からは、いくらになりますか」 |
| 日程の条件 | 「帰国は◯日です。人に会う予定があります」 |
| 保留する | 「一度持ち帰って考えます」 |
最後の一行は、いちばん使いにくく、いちばん役に立つ言葉です。その場で決めなければならない決まりはありません。持ち帰る場合は、施術名・回数・含まれる範囲・金額・税の扱いの五つを書いた形で残してもらってください。口頭の説明だけで帰ると、二つの悩みの話が記憶の中で混ざります。
そして、この言葉に対する反応そのものが判断材料になります。落ち着いて説明を続けてくれるのか、その場で決めるよう強く勧めてくるのか。ここは金額よりも大事な部分だと考えています。
日本語では、どこまで確認できるのか

ニキビ跡と毛穴を同時に相談する場合、やりとりの量が単純に二倍になります。場所の説明、優先順位の相談、順番の確認、回数と費用の話。翻訳アプリだけで進めるには、少し重い分量です。
日本語対応と書かれていても、その中身には段階があります。
- 常勤の通訳や日本語を話すスタッフがいる——優先順位や順番の相談まで、その場でできます
- 予約の窓口だけ日本語——当日の細かいやりとりでは通じないことがあります
- 翻訳アプリで対応——大枠は伝わっても、二つの悩みを切り分ける話では行き違いが起きやすくなります
実際の書き込みには、言葉の面で支えてもらえたという記録が多く残っています。
「受付、カウンセリング、施術まですごく丁寧に対応してくれました!
日本語が話せるスタッフさんもいたので安心して施術できました。また来ます!」
予約の段階で「気になっているところが二つあるのですが、優先順位の相談も日本語でできますか」と聞いてみてください。この聞き方であれば、対応の段階と、相談に応じる姿勢の両方が一度に分かります。
よくある質問
Q. ニキビ跡と毛穴は、同じ施術で一緒に扱えますか。
案内される内容によって変わります。同じ日に重ねる提案が出ることもあれば、間隔を空けることを前提に案内されることもあります。自己判断せず、「この二つを同じ日に受けても大丈夫ですか」とその場で確認してください。
Q. どちらを先に相談したほうがよいですか。
状態と日程によって変わります。決められない場合は、「今回どちらか一つに絞るとしたら、どちらを先にしますか。その理由は何ですか」と聞いてみてください。理由まで聞いておけば、次回以降は自分で順番を組めるようになります。
Q. 一回の渡韓で終わりますか。
終わることを前提にしないほうが安全です。初回の説明の場で、想定される回数と、二回目以降の金額、そして間隔をあわせて聞いておいてください。次の渡韓が当分ない場合は、その前提で提案を組み直してもらえることがあります。
Q. 進行中のニキビがあっても相談できますか。
まず、いまできているものがあることを先に伝えてください。跡の話と、いまできているものの話は前提が変わります。伝えたうえで、その日に何ができて何ができないのかを説明してもらってください。
Q. 費用の比べ方が分かりません。
金額ではなく単位から見てください。個数なのか、部位なのか、回数のまとまりなのか。そのうえで税の扱いをそろえ、表示に入っていないもの——麻酔、施術後に貼るもの、塗り薬、再診——を足して比べます。ここまでそろえて、はじめて横に並べられます。
※ 本記事は、相談の組み立て方を整理したものであり、特定のクリニックや施術をおすすめするものではありません。適応・回数・進め方は個人の状態によって異なります。実際の判断は、必ず医療機関でご相談ください。